2019年10月22日 (火)

ラグビーワールドカップ 日本が敗退してからの盛り上がりこそ正念場

日曜日の日本対南アフリカ戦。残念ながら1トライも奪えず敗れました。前半は南アフリカのミスに助けられて3-5と善戦していましたが,後半はスクラム,モール,ラインアウトといったフォワード戦で南アフリカが圧倒。特にハーフウェーラインのラインアウトでボールをキャッチしてから30m押し込んでのトライは,「パワーの南アフリカ」を強烈に見せつけました。

日本はスコットランド戦で見せたオフロードパスを出す機会すら作れませんでした。この試合のマンオブザマッチに選ばれたスクラムハーフのデクラークのタックルがとにかく早い。バックスのパスが回ろうとする前に彼のタックルでつぶされました。また,日本がラックをつくっても南アフリカのフォワードが突進してターンオーバーというシーンが続出。このターンオーバーを後半何度も実行したということは,おそらく日本対スコットランド戦をよく研究していたのでしょう。この試合でも日本は同じようにボールを奪われてましたからね。

日本の戦い方で疑問だったのは,アイルランドにも対抗できたフォワードがなぜ南アフリカに対抗できなかったのか? 朝日新聞の解説では,日本は予選の全試合で全力を尽くしたのに対し,南アフリカは前節の試合でメンバーのほとんどを休ませた。この選手層の厚さがポイントだったと解説していました。

確かに,予選突破(ベスト8)が目標の日本と,優勝が目標の南アフリカでは,選手の起用方法が違って当然。日本も1週間間隔が空いていたのですが,4試合すべて出場ということで,選手達は肉体的,精神的疲労が相当たまっていたのかもしれません。

この土日に開催されたベスト4をかけた戦い。一番面白かったのはフランス対ウェールズでした。フランスのアイデアあふれる攻撃。ラフプレーで14人で戦うことになったフランスが粘り強くリードを守り続けましたが,ウェールズの激しいアタックでボールをファンブル。空中に高く上がったボールをキャッチしたウェールズがそのままトライ。コンバージョンも決めて逆転。わずか1点差の勝利。これはしびれる試合でした。

イングランド対オーストラリア,ニュージーランド対アイルランドはそれぞれイングランド,ニュージーランドが圧倒的な強さを見せつけました。この強さは本当に半端ない。次の土日は,イングランド対ニュージーランド,ウェールズ対南アフリカが決勝進出をかけて戦います。どちらの試合も見逃せません。

日本代表が敗退してワールドカップの盛り上がりのピークが過ぎたように感じているのは私だけでしょうか。この2日間のニュースは日本の戦いを振り返る総括番組ばかり。これだけ映像が流れるとワールドカップも終わってしまったような気がしてきます。恐ろしいマスコミの洪水型情報氾濫。これでは視聴者は「終わった感」に満たされます。

ネットニュースでは「日本の活躍」と「海外の選手(サポーター,マスコミ)が日本の●●●を絶賛」であふれていました。今や日本は敗退し,絶賛ネタも尽きてきました。私としては報道がラグビー本来の面白さに特化されるので大歓迎です。日本のにわかファンも,海外強豪が対決するこれからの試合に注目してもらいたいよ。

新幹線のぞみ車中の感動は天井に手を触れてゆく西洋の男(大島史洋)

2019年10月21日 (月)

今朝のバス停で見つけた見覚えのある顔 仕事帰りに飲んでいた頃

今朝は雨。月曜日と重なると特に鹿児島市内は渋滞します。私は毎日バス通勤。どうやら会社に遅刻しそうです。

朝の眠気にうつらうつらしながらバスに揺られていると,乗降口が開いたことに気づきました。何気なくそこから外を見ると,バス停に女子大生らしき私服姿の女性が3人立っていました。どうやら全員別のバスを待っているようで,それぞれうつむいたり,スマホをいじったりしています。その3人の中で,右端に立っていたジーパン姿の茶髪の女性に見覚えがありました。

「ああ,黒田さんだ」と,乗降口の扉が閉まりバスが発車してから思い出しました。

2年ぐらい前の夏,中央駅近くの居酒屋のカウンター席で一人で飲んでいたとき,隣に座っていた女の子から「私がバイトしている店にも来て」と誘われました。その店はアミュのテナントの飲食店。言葉にのって初めて店に入ったとき,私にお茶をもってきた店員(アルバイト)が黒田さんでした。

この日,私を誘った女の子は不在。1週間後に行くとこの日も不在。さらにその1週間後に行ってもまた不在。そして3回目のときに席を案内しようと出迎えたのが黒田さんでした。私を見るなり目を見張ったのがわかったので「私のことをよく覚えてるね」,それが彼女にかけた最初の言葉でした。

その後,月に2,3回はこの店に通うようになりました。そして昨年のゴールデンウィークのこと。ほかにお客がいない暇な時間帯があり,彼女が私のそばに来て,自分から失敗談(といってもお茶の出し忘れといった程度ですが)を話し出したり,笑顔を見せたり。距離が縮まったかなと感じました。

ところが,その次に黒田さんと会ったときから急に視線を合わせなくなり,当然言葉を交わすこともなくなりました。私をこの店に誘った女の子はずっと前にバイトを辞めていたこともあって,居心地の悪さから足が遠のくようになりました。

あれから1年以上経ちました。私の記憶が正しければ,彼女は今,大学4年のはず。もう就職は決まった頃でしょう。アルバイトをしていたあの店では彼氏も一緒にバイトしているなんて話していたこともありました。

思えばあの頃の私は,仕事帰りに居酒屋やバーに寄っては飲んでいました。いろいろな店で20歳前後のアルバイトの女の子と顔なじみになり,たわいもない話をしていました。5年ぐらい続いたかな。それが1年ぐらい前から急に,彼女たちと話をしてもつまらなくなってしまった。なぜだか自分でもよくわかりません。

黒田さんが私に対する態度を急変させた理由はわかりません。自分の気持ちの変化ですらよく分からない。ましてや飲みにいったときぐらいしか会わない彼女の気持ちなんて分かるはずもない。でも理由もわからないまま,こういう関係になると心がチクチクすることもあります。彼女は私のことをどう思っているんだろう。考えてもしょうがないけど,思いを馳せてしまいます。

真青なる太陽昇れ秋という季節に君を失う予感(俵万智)

2019年10月20日 (日)

勝利の女神には会えたけど,島美人を注いでもらうチャンスなし

鹿児島ユナイテッド対レノファ山口の試合を白波スタジアムに見に行きました。幸い降灰がなく,座席もちょうど日陰になったところでまずますのコンディションでした。

試合前練習を見ているとゴール前にキーパーがいない。探してみるとアンジュンスともう一人(控えの山岡?)がバックスタンド近くでロングボールのパス練習をしています。手に持ったボールを蹴ると相手の胸にノーバウンドでドンピシャ届きます。特に山岡(?)のキックは正確でアンジュンスは捕球するのに一歩も動きません。これは驚きました。アンジュンスのキックも相手は2,3歩しか動かないのだから,こちらも相当なコントロール。両者の距離はおよそ50m。ゴールラインからハーフウェーラインまでですからね。さすがプロ! と感嘆しました。

ぼろぼろ失点する試合が続いていたは,あきらかにゴールキーパーからバックスへのショートパスを相手FWが狙いだしたのが原因。その対策としてのロングキック練習でしょう。いい試みだと思います。(それなのに,今日もバックスへのショートパスを出し,相手FWに狙われました。アンジュンスは本当に懲りない奴だ)

ところで試合は前節の町田戦に続き0-0のスコアレスドロー。前節のフォーメーションは4-4-2でしたが,この試合はいつもの4-2-3-1に戻りました。そしてトップはルカオではなく韓。久しぶりの先発出場でしたが山口の49番に完全にマークされてノーチャンス。

鹿児島のディフェンスは相手のオフサイドに救われたり,堤のぎりぎりのクリアが間に合ったりと冷や汗もの。勝ち点1を良しとしないといけないゲームでした。

攻撃はリズムが悪かった。まずボールだしが遅い。トラップせずにダイレクトでだせばチャンスなのに足下にボールをワンテンポ置くためにディフェンスが戻っていました。

そして韓。マンマークがついているときは逆に別の相手DFにマークに付け! そうしたら韓が2人のDFを引き寄せて他の選手が自由に動けるのに。自分がシュートを決めたいという意欲は認めますが,チームプレーはパスを出すことだけではないんじゃない。

もう一つはルカオのポジショニング。後半,韓に交代して出場したルカオが外に開けばビッグチャンスというシーンがあったのですが,中央でもらおうとしたために近くにいた相手DFにボールを奪われました。両サイドにスペースが空いたときはどちらかに動け!

最後に。せめて攻撃にワンツーを使いませんか? 足下へのパスだけじゃ遅い。遅いから相手DFを崩せない。崩せないから得点できない。この悪循環にいつになったら気付くの?

ところで今日は久しぶりに島美人のおねえさんに会いました。残念ながら焼酎カウンターの前でビラ配りをしていたため,振る舞い酒を注いでもらえず。あれこれ書きましたが,今日の引き分けはこれが原因だったかも? 次は無理やりにでも彼女に注いでもらいましょう。

一歩出てわが影を得し秋日和(あきびより)(日野草城)

忙しい日はいいけれど,暇な日は過ごし方が難しい。何をしようか?

今朝は6時30分に家をでて市民農園へ。かぼちゃの花はまだまだ咲いていましたが,葉には白い粉を振りかけたように変色していました。おそらくうどんこ病でしょう。私の握りこぶしよりやや大きいぐらいのカボチャが濃い緑色をしていたので,それを収穫。ほかにもソフトボールぐらいの実が3個ほどあるので,その生長を待ちましょう。こぼれ種のチンゲンサイがあったことを思いだし,これも収穫。そして地肌が見える畑の隙間にはクローバーの種をまいておきました。

最近は朝4時頃には目が覚めます。「ああ,もう少し寝ないと疲れがとれないし」と思いつつ布団の中にいるのですが,朝が長く感じるので5時過ぎには布団を抜け出て朝食の支度。朝食後に市民農園へ。7時30分に自宅に戻ってからは自分のワイシャツや家族の制服・ブラウスのアイロンがけ。そして今ブログを書いています。

この後は,1週間分の買い物。お昼ごはんを食べたら,午後1時キックオフの鹿児島ユナイテッド対レノファ山口を白波スタジアムで観戦。自宅に戻ったらラグビーワールドカップのテレビ観戦。午後4時過ぎからウェールズ対フランス。そして午後7時過ぎから日本対南アフリカ,隙間時間に日本シリーズのソフトバンクホークス対巨人も見なきゃ。

いやあ,天気もいいし,濃い一日になりそうです。

そんな一日を過ごす予定の私に,妻から「今のままの暮らしをしていると,あんたは認知症になるよ。まずはネット対局の囲碁をやめて。そして脳が活性化するように新しいことを始めたら」と提案してきました。

確かに今日はたまたま忙しい(?)ですが,普段は暇な時間を持て余し,インターネットの囲碁・将棋をしています。が,ネット将棋などをやっているときは全然考えていない(読みをいれていない)。なんとなくという感覚で次の手を指しています。これじゃあ勝てるはずもなから負けて不愉快になるし,考えてないから思考がワンパターン。時間もだらだら過ぎていく。反省しました。

「座禅とかはどうかね」「頭使っているの?」「だったら,鹿児島市内の温泉巡りは。外にも出かけるし。すべての温泉を制覇するとかどう?」「・・・(無視)」

新しいことを始めるって難しいですね。

子を連れて冷やし中華を食べに行くそれが私の今日の冒険(俵万智)

2019年10月19日 (土)

整理収納に目覚めている妻と整理収納に無自覚な私

今月初めに妻は整理収納アドバイザーの資格試験(2次試験)を受けました。試験は実際に整理収納アドバイスをしたことのプレゼンテーション。結果は11月になってから発表なのですが,プレゼンは得意なので合格は間違いないでしょう。

アドバイスをするぐらいなら我が家でも,ということなのか,最近は家の中の整理収納・不要物の廃棄がかなりヒートアップしています。

キッチンのシンク下には,食用油,酒,みりん,醤油,米などのストック品を床に直置きしているのですが,これらをキャスター付きの箱に収納。脱衣場の衣類かごにもキャスターをつけました。もともと日曜大工が大好きで電動ドリルを持っているので収納箱はすべて妻が手作り。

キッチン台にはいつもお菓子や炊飯器が置いてあるのですが,お菓子はキッチン台の抽出の中にしまい,炊飯器も使わないときは見えない場所にしまうように。

子ども部屋には使っていない机や椅子があります。「こっちを先に捨てたら」といっても,妻には考えがあるらしく,高校3年の娘が卒業するまで置いておいて,家を出たらまとめて処分するとか。私からすると粗大ゴミこそ,空いた時間に一つずつ処分していった方がいいと思うのですが,このあたりの感覚はよく分かりません。

ところで,金曜日はなじみの小料理屋に寄りました。私の顔を見るや「あんた,靴はいらないね?」 先日亡くなった親戚の遺品に未使用のブーツがあり,処分するにももったいないとのこと。私が普段履いている靴のサイズより1センチも小さいので最初は遠慮したのですが,そうこうしているうちにブーツをもってきて「履いてみて」

足を入れるとピッタリ! 一つは黒い皮製,もう一つは茶色のビニール製,ビニール製は中に毛が敷き詰められていて雨の日用にいいみたい。ブーツは持っていないので,2足ともありがたく頂戴しました。

家に持ち帰ると妻は「あんたは何考えているの? お客さんが支払った飲食代以上の品をもらって帰ってくるなんて聞いたことない」とあきれ顔。高校3年の娘も「お母さんが怒るのもわかるわー。物を持たない暮らしをしているのに,要らない物をもらってくるんだから」

確かにこの小料理屋では,毎回,品をいただいています。いつもは食べ物(封を切っていない残り物やメロンなどの果物)なのですが,最近は亡くなった方の遺品(未使用の甚平や靴下など)やコイン(1万円銀貨,千円,500円の複数の記念硬貨)。どんどん我が家に「妻が理解できない」物が増えていって,妻の努力の反作用になっているみたいです。

注)さすがにコインだけは表示額で買い取りました。ネットで調べると,1万円銀貨は状態がよければ3万円で取引されていました。はて,実際には全部でいくらの価値があるのかしら。

子どもらはゴミを宝の山と呼ぶ一キロで三十円のビニール(俵万智)

2019年10月17日 (木)

究極のサバイバル「オデッセイ」 いかにもパイオニアスピリッツ

映画「オデッセイ」を見ました。火星に建設した実験室に滞在していた宇宙飛行士。大嵐が襲来したときに脱出。そのときに死んだと思われた宇宙飛行士の一人が実は生きていて,残された施設で生き延びるストーリーです。

太陽光パネルでエネルギーを補給し,食料のジャガイモを種芋にして育てます。育てるのが実験室のなか。人糞と火星の土を混ぜ合わせて土壌をつくり,水素を燃焼させて水をつくります。実験室は酸素発生器があるというのですが,以前,ナショナルジオグラフィックでも特集されていました。科学技術の進歩はすごいですね。あらゆるアメリカ製の機械を駆使して生き延びます。

火星から地球に向かっていた仲間達が地球に着陸せずに宇宙空間で食料を補給し,そのまま火星へ。ハラハラドキドキの展開を重ねて救出にむかいます。

私が子どもの頃読んだ短編の読み切りマンガに「ザ・サバイバル」(だったと思うけど)があります。著者はたぶん西岸良平だったと思います。昭和30年代をテーマにした「三丁目の夕日」の作者です。ストーリーはばかばかしい。ある日サラリーマンが出勤の途中,改修工事中のトイレに駆け込みます。用を足して出ようとすると工事が始まって戸が開かない。コンクリートで埋められてしまったのです。天井の割れ目から染み出てくる水を飲み,壁に張り付く苔(こけ)を食べ,トイレの穴から魚を捕って生き延びます。トイレの便槽が海とつながっているという設定です。驚きましたねえ。数年間閉じ込められたが,最後はトイレの解体のときに発見されてめでたしめでたし。

このマンガはあきらかに戯(たわむ)れ。荒唐無稽(こうとうむけい)もいいとこ。それでも,幼かった私には非常に印象に残るマンガでした。こんなストーリーって思いつくかなって?

一方のオデッセイは現実の科学技術と近未来をつなぎ合わせて非常にリアリティに富んでいました。近い未来に人類の火星の移住もあり得そう。そう思えてきます。

映画の最後,全員無事に地球に帰還します。火星で1年半のサバイバルを生き抜いた宇宙飛行士は,候補生たちに講義をします。「なにか質問は」と生徒達に呼びかけると,彼を取り囲む数十人の生徒達が全員一斉に手を挙げてエンディングとなります。どんな危難があろうとも決して諦めないフロンティアスピリッツ(開拓者精神)を象徴するシーンを最後にもってくるとは,いかにもアメリカ映画らしい。

でも,この映画,マンガの「ザ・サバイバル」の衝撃には及びませんでした。三つ子の魂百までといいますが,子どもの頃の体験というのは忘れがたいのかも。

プルーンの種のようなる眼(まなこ)して吾子(あこ)が初めて見ている我が家(俵万智)

2019年10月16日 (水)

一本ずつかけていく櫛(くし)のような街に残り続ける飲み屋

仕事で一段落できたので帰り道,なじみの小料理屋に寄りました。

入り口の引き戸をわずかに開けると,3人お客さんがカウンターに座っているのが見えました。3人とも60歳以上と思(おぼ)しき人たち。小料理屋のおばちゃんが忙しいだろうなと思い,そのまま戸を閉め,近くの電停に向かいました。

次の電車が来るまで少々時間があったので,20年以上前に通っていた飲み屋がまだ残っているのか気になって,鹿児島地域振興局の方に歩いてみました。

「花の係長」は暖簾(のれん)はかかり,中の電気は点いているけどその明かりが中途半端。看板の電気が消えていたのでパスしました。隣の「あづま」は営業していたので中に入りました。

「あづま」といえばホルモン煮が名物。定食だろうがコース料理だろうが必ずホルモン煮がついていました。しかし,峡の私には店先のメニュー表の「うんまかセット 1,280円」しか目に入りませんでした。

午後6時半過ぎでしたが店内には客は一人もなく,大将と女性店員が2人。セットの内容は「ビール(中ジョッキ),レバーペースト,刺身3種(2切れずつ),お好みで自由に選べる一品」。お好みの一品は「サンマの塩焼き」を注文しました。

注文ついでに隣の「花の係長」のことを尋ねると,「夜は営業していないみたいですよ。ご主人が亡くなられてからはお弁当だけみたい。夜電気がついていてもお弁当の仕込みじゃないかしら」とのこと。変われば変わるものです。

その後6人ほどお客が店にやってきました。私は午後7時には食べ終わり,店を出ました。店の前に人気(ひとけ)はなく,周りの店も灯りなし。道路向いの鹿児島地域振興局も2階以上にまばらに電気がついているだけ。さびしいなあ。

県庁が移転したのは20年以上前の平成8年の夏でした。その後跡地には県民交流センターができましたがこのように飲み屋はほとんどなくなりました。かといって今の県庁がある鴨池新町には飲み屋なんてごくわずか。県庁が移転した直後には飲み屋・定食屋も一緒に県庁近辺に移転しました。しかし,次々を店を閉じ,今ある店はごくわずか。場所が悪いのか,職員が飲まなくなったのか。

そういえばなじみの小料理屋のおばちゃんも,県庁が移転しただけではなく,南日本銀行がなくなったのが痛かったと話していました。街が変わるときって,櫛の歯が欠けるように連鎖的にこぼれていくのかもしれません。そう思うと,この小料理屋にしろ「あずま」にしろ,よく踏ん張っているなあって感心します。

いくつかのやさしい記憶 新宿に「英(ひで)」という店あってなくなる(俵万智)

2019年10月15日 (火)

久しぶりの収穫に家族からはブーイング? 熟れてないよこのかぼちゃ

週末は市民農園へ行きました。

クローバーはまだ畑の半分程度を覆っています。かぼちゃはまだまだ威勢がいい。葉を大きく広げ,黄色くて大きな花がまだついています。葉を掻き分けてみると直径20センチを越えるかぼちゃができていました。まだ白みがかっていましたが十分な大きさ。固さも十分だと思い,鎌で切り取ると淡い緑色のへたの断面から水があふれてきました。やっぱり収穫が早すぎたかなあ。

ブロッコリーやキャベツは5~6本あるのですが,どれも葉が虫に食われています。まだ結球ができていません。大根はあちこちで大きく葉を広げていました。なかでも半径10センチの範囲に4本の大根の葉が広がっていたので,2本は間引きました。間引いたのでも葉の長さが30センチを越えていますが,肝心の根の部分は長さ15センチ程度,直径は1センチ程度のしょぼさ。まあ当然ですが。

家に持ち帰ると妻は「これぜんぜん熟れてないよ。見て分からないの」「だよね,ぜんぜん熟れてないよね,見て分かるよね」とオウム返しに答えると,さらにたたみかけて「こんなの収穫するなんてばかだわ」とくるので「そうだよね,こんなの収穫するなんてバカだよね」と肯定する。これが火に油を注いだらしく,妻が怒り出しました。まあ当然ですが。

大根葉はまだ若いため,ずいぶん柔らかい。5センチ幅に切って豚肉と炒め,唐船峡のつゆと塩コショウで味付けをして夕食のおかずにしました。

この日の夕食は,それに加えてツナ缶とゆで卵をまぶしたサラダに,しいたけともやしのみそ汁。簡素な夕食ですが,お腹いっぱいになりました。家族も満足だったようです。どうやら大根葉はセーフでした。

ところでこの熟れてないと断言されたかぼちゃ。そのまま台所に置いています。時間が経てば表面の緑色が濃くなって中身も熟れないかなと呟(つぶや)くと,妻がこっそりと「そんなわけないだろう」と呟いていました。まあ当然ですが。

卵二つ真剣勝負で茹でているネーブルにおう日曜の朝(俵万智)

2019年10月14日 (月)

集中豪雨的ラグビーワールドカップ日本対スコットランドの再放送

今日は午前中,天文館の献血ルームで成分献血を行いました。たまたま献血用のシートでテレビを見るとラグビーワールドカップ日本対スコットランドの試合の再放送。昨日は生中継を見ていたのですが,結果を分かっていてもつい見てしまします。

腕に針を刺しにきた保健師さんも一緒にテレビを見ながら,「昨日の試合はすごかったですね」「堀口選手のドレッドヘアはスクラムを組むときに相手が嫌がるんですって。あの髪は奥さんが編んでるんですよ」とどこで仕入れたのか豆知識を教えてくれました。

そういいながらも「ラグビーって何人でプレーしてるんですか?」と初歩的な質問も。にわかファンでも大歓迎。ちゃんと「15人」と教えてあげました。ラグビーの基本的なルールは知らなくても,プレーを見ればその迫力が伝わってきます。私の肩をたたいたりしてやけに馴れ馴れしい,年増(としま)の保健師さんでしたが親しみがもてました。

自宅に帰ると妻がテレビを見ていました。お昼のワイドショーは昨夜のラグビーの話題ばかり。すごいですね。日本全体がラグビーファンになったように錯覚してしまいます。それだけテレビ業界にとっては視聴率が稼げるコンテンツなんでしょう。

それにしても昨日今日のテレビ欄を見て驚きました。昨日は午後7時から10時までKYT(日本テレビ系列)で日本対スコットランドの生中継(これを私は見ていました)。午後10時から12時まではNHKーBSで再放送。さらに深夜0時40分からNHK総合でも再々放送。今日も午前10時からNHKーBSで再々々放送(今日はこれを献血ルームで見ていました)。午後3時からはBS日テレで再々々々放送。そして午後5時からNHKーBSで再々々々々放送。

おそろしいぐらいの集中・連続再放送。なんと当日2回,翌日3回も再放送があるとは。

数年前,何気なく民放のバラエティ番組をみていると,NHKの朝の連ドラファンを追ったドキュメンタリーが紹介されていました。午前8時の放送だけでなく,午後12時45分の再放送,午後10時の衛星放送の再放送まで1日3回見ているとか。しかも週末も1週間分まとめて見るのだから半端ない。ここまで来るとほかにやることがないのか,とか,依存症ではないのかと思えてきて気持ち悪いですが。

それはともかく,今回の日本対スコットランドの試合は,何回も勝利の歓喜に浸りたい人が繰り返し見ているんだろうなと想像しました。観客席で「一生残る 一瞬の思い出」というタオルマフラーを掲げているおじさんがいましたが,いいコピーですね。この思い出,感激を何度もかみしめているんでしょう。

日本代表は気分を切り替えて,次の南アフリカ戦に向けてがんばってほしい。次の試合は20日午後7時15分キックオフ。この日は午後1時から白波スタジアムで鹿児島ユナイテッド対レノファ山口の試合があります。私はもちろんスタジアムのメインスタンドで観戦します。よかった。時間が重ならなくて。これなら家に帰ってゆっくりしてからテレビを見ることができます。

朝鳥の来ればうれしき日和(ひより)かな(正岡子規)

今季3回目のスコアレスドロー ユナイテッドの戦術変更?

日曜日には鹿児島ユナイテッド対町田ゼルビアの試合をDAZNで観戦しました。当日は台風19号の影響で2時間遅れの5時キックオフ。おかげでホークス対ライオンズの試合まで見ることができました。こちらは5回までは追いつ追われつの大接戦。7回に2点が入り,勝負の行方がほぼホークスに確定したところで,DAZNに切り替えました。

さて,ユナイテッド。FWの韓とルカオが先発。あれっと思ってJリーグの公式サイトを見てみると予想フォーメーションは4-4-2。このフォーメンションはおそらく今季初めてです。

ユナイテッドは開幕当時は4-1-4-1というアタッカーを4枚おく,超攻撃的なフォーメーションでした。しかし,開幕戦は勝利したものの連敗続き。フォーメーションを4-2-3-1というダブルボランチシステムにしてからは中盤でボールがまわるようになり,徐々に勝利をつかみ始めました。

しかし,最近はまた連敗癖がおきて5連敗。特に前節の新潟戦では屈辱の6失点。肝心の攻撃もぜんぜんゴールが奪えず,得点能力も疑問。その打開策がこれか!?

守備はよかった。4-4のディフェンスラインがきちんとできていて,シュートをうたれるシーンもありましたが,マークはついていました。しかし,これだけ引いているとその分攻撃力が低下したことは否めません。

どうもユナイテッドはバランスが悪い。従来の4-2-3-1のときも,攻撃の時は2-0-3-5という極端な前線配置。それが今日のように4-4-2にしたときは,サイドバックの攻撃参加はあってもそのフォローがいない。ゴール前にいる選手が孤立しているシーンが何度も見られました。極端すぎるのでは?

後半はルカオのヘディングシュート,萱沼のフリーキック,五領のボレーシュートなど惜しい場面もありましたが,結局無得点。今季3試合目の0-0の引き分け。引き分けが少ない(大敗が多い)ユナイテッドにとっては珍しいことです。

ボールのつなぎ方は随分修正されました。これまでのようなゴールキーパーとバックスの無意味なパス交換で時間を費やすシーンはなくなり,ロングボールで前線,特にルカオにボールを送っていました。これは評価できるのですが,そのボールはほとんど町田ゼルビアがコントロール。どうもちぐはぐでした。

ルカオをポストにするならその周りにアタッカーを配置する。サイド攻撃のときは最低1人はフォローする。それだけでも随分攻撃力は上がると思うのですが,これって素人考えなんでしょうか。

ラグビー日本代表は決勝トーナメント進出。ソフトバンクホークスは日本シリーズ進出。ユナイテッドだけが取り残されています。勝て,ユナイテッド! 次こそ勝て。

しぼるほど雨をふらせし空晴れて女の腹のような雲見す(俵万智)