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2021年4月10日 (土)

知事が維新の会だから大阪はピシャーとしとる

新型コロナウイルスの感染が広がっています。大阪府は1日あたりの感染者数が全国で最も高くなりました。

もう1年も昔のことです。私の会社に苦情の電話がありました。60歳を越えた男性で、何度もコロナ対策が不十分だと言ってくるのです。その電話のたびに「大阪の知事は維新の会だけあって、感染対策がピシャーとしとる。だからしっかりと抑え込んでいる。それに比べてお前たちは・・・」と大阪府の吉村知事を絶賛し、私の会社をボロクソに貶(けな)していました。

この1年、大阪府知事は交代していませんが、感染者は急増していて「蔓延防止措置」を政府に求め、時短営業の頃に逆戻りとなりました。

後出しジャンケンのようで気が引けますが、大阪府が感染を抑え込んでいたというのは幻想に過ぎません。そもそも、そんな幻想をいだいている人がいること自体驚きです。なぜなら、大阪府は常に新規感染者数、死亡者数、入院者数のいずれもが鹿児島県を大幅に上回っているのです。どこが「ピシャー」と抑えているのでしょう。

私は苦情の電話があるたびに「そうですね」と同意しつつ、聞き流していました。この苦情主の言うことをやっていたら、金がいくらあっても足りない。現実感覚を失った人間としか思えませんでした。

ワイドショーは吉村知事をよく取り上げます。絵になるんでしょうね。テレビは絵が命。現場でどんなに懸命になって感染拡大防止に取り組んでいても、絵にならないと存在しないのと同じような感覚で。

おそらくこの苦情主は、家に閉じこもってワイドショーばかり見ていたんでしょう。洗脳されていたと言っていい。維新の会は橋本元知事をはじめとして、コメントの歯切れがいい。それに惹きつけられるのでしょう。

でも、政治は結果です。言葉はその次です。感染拡大を防げていないのはどこですか。東京と大阪ですよ。テレビ映りがいいだけで選挙に投票するなんて、私にとっては背筋が寒くなります。

ところで最近、この苦情主から電話がかかってこなくなりました。新しい攻撃のターゲットを発見したのかな。今でも「知事が維新の会だから大阪はピシャーとしとる」といっているのかな。周囲にバカにされているとも知らずに。

春の雲人に行方を聴くごとし(飯田龍太)