2019年9月22日 (日)

まさか栃木にも負けるとは・・・ 先制されるのがお約束になってきた

鹿児島ユナイテッド対栃木SCの試合をDAZNで観戦しました。結果は1-3。とうとう3連敗です。まさか下位の栃木に3点も取られるとは。ユナイテッドの不調は深刻です。

ゲーム展開は試合の早い時間帯に立て続けに2失点。2点目は中盤でボールを奪われてのカウンター,3点目はロングボールをディフェンスがクリアミス。どちらもアンジュンスが飛び出していて無人のゴールへ。ここ最近の失点パターンの繰り返しです。いつか見たシーンを今日もまた見ることになりました。

琉球,山形,栃木と3試合続きましたが,どのチームもユナイテッドをよく研究しています。ユナイテッドはビルドアップにセンターバックとアンジュンスがボールを回し,アンジュンスはペナルティエリアの外にも頻繁に出ます。対戦チームはここを狙ってボールを奪い,すぐにシュートを放つという攻撃を徹底しています。前半にプレスをかけているため,どの試合もユナイテッドは先制されています。

そして各チームともユナイテッドのダブルボランチを徹底的にマークしてきます。ここを止められたらボールが前線につながらず,ユナイテッドの攻撃はまったく迫力がありません。

今日の栃木も前半はこれらを徹底していました。ボール保持率はユナイテッドが7割を越えていましたが,ゴールキーパーとバックスでボールを回しているだけなのでまったくシュートにつながらないパスばかり。これでは勝てません。

後半は水本のヘディングシュートが決まり,流れは完全にユナイテッドへ。前半でバテたのか栃木の前線へのプレスが影を潜めました。しかし,ユナイテッドはいくらゴール前に押し込んでも得点できない。

ボランチの中原秀人にかえてフォワードの韓を投入したのも疑問。それまで厚みのある攻撃を繰り返していたユナイテッドですが,韓投入以降はユナイテッドの敵陣内のパスがつながらなくなりました。ひょっとしてフォーメーションを4-1-4-1にしたのかしら? 3月4月の連敗の頃のように。だとしたら大失敗です。

栃木は積極的にボールを追い,ひたすらクリアー。それで逃げ切りました。ユナイテッドのディフェンス陣はボールをもつ相手選手にほとんどプレッシャーをかけず,クロスを簡単にあげさせるのと対照的です。ため息がでます。

これまでもさんざんブログに書いてきましたが,ユナイテッドは前線にあがる選手が多すぎる。その前線にパスを供給する選手がいないのに。ポジショニングのバランスの悪さがひどすぎます。

そして失点シーンもデジャブ(既視感)が毎試合続きます。相手が高い位置でプレスをかけている時間帯はロングボールを蹴り込めばいいじゃないの? どうしてそんなにビルドアップ,ショートパスにこだわるの? 戦いは相手があってのこと。その相手をみて戦術を工夫しないと。自分たちの攻撃スタイルに固執しては勝利はますます遠のくばかりでしょ。

次の対戦相手は京都。もとJ1。順位もJ1昇格が十分狙えるところにいます。はっきりいって強敵です。いまのままじゃまた負けるでしょう。勝利がまったく期待できません。それでも私は白波スタジアムへ行きますが,今度は声をださずにただ見るだけかも。

秋雨や水底の草を踏み渡る(与謝蕪村)

2019年9月21日 (土)

ラグビーワールドカップ 3試合連続テレビ観戦 至福の一日

昨日開幕したラグビーワールドカップ。今日はフィジー対オーストラリア,フランス対アルゼンチン,南アフリカ対ニュージーランドの生中継3試合を観戦しました。スポーツを見るならやっぱり生中継。日本開催のいいところは,ヨーロッパ開催とは違って普通の時間帯に見ることができることですね。

まず,フィジー対オーストラリア。強豪のオーストラリアに対してフィジーが試合開始直後から押しまくります。一方,オーストラリアはいまいちエンジンがかからない。どちらかというとオーストラリアの選手達は様子見というか静観しているかのよう。前半はフィジーがリードしているのに平然としていました。

やはりというべきか。後半になるとオーストラリアの一方的な展開に。フィジーは個々の選手の馬力がすごくて一対一だと強いのですが,スクラム,ラック,モールなどのフォワード戦になると弱い。ドライビングモールでオーストラリアに立て続けにトライを奪われ,反則も続出。力の差がこれほどとは思いませんでした。

次のフランス対アルゼンチンは大接戦。アルゼンチンがペナルティゴールで先制したもののフランスが盛り返して前半終了。両者ともハイパントの応酬がすごい。前半はスクラムで圧倒したフランスが優位に立ち,この差が得点差になっていました。

しかし,後半になってアルゼンチンがフォワードを入れ替えるとスクラムでも互角の戦いに。流れが変わり,残り10分となった段階ではついにアルゼンチンが1点差で逆転。するとフランスも負けじとドロップゴールを決めて再逆転。勝負の行方は残り1分。ハーフウェーライン付近からのアルゼンチンのペナルティキック。これが決まればアルゼンチンの勝利だったのですが,ボールはわずかにゴールの左にそれます。その後もアルゼンチンは必死にボールをつなぎますが,最後はフランスがボールを奪って外に蹴り出しノーサイド。まさに激闘でした。

最後の試合は南アフリカ対ニュージーランド。こちらは両チームとも基本はハイパントで前進するのですが,ボールをつなぐニュージーランド(オールブラックス)に対して,個人がどんどん前に突進する南アフリカ(スプリングボクス)。どちらも見応えがありました。

特にスプリングボクスのタックルはすごい。オールブラックスがボールを保持しているのに,スプリングボクスのタックルの出足が早いためにパスをだす度にどんどん後退。どちらが攻めているのか分からないゲーム展開。これが南アフリカの試合運びなのかと舌を巻きました。

しかしニュージーランドはそのディフェンスをかわしてトライを重ね,後半残り20分を過ぎて7点差でリード。攻めあぐねていた南アフリカ。ここでなんと40mのドロップゴールを鮮やかに決めて4点差に。勝負の行方は分からなくなりました。

白熱したボールの奪い合いが展開され,ニュージーランドがペナルティゴールを決めて再び7点差に。南アフリカは何度もあわやトライかというシーンを演出しましたが結局奪えずノーサイド。こちらも激闘でした。

3試合を見て感じたのは,パスの距離が非常に短いこと。フランスのパスに至っては,ほとんどが1~2mの距離でパスをつないで縦へ突進。巨漢揃いのチームだけにこの突破力がすさまじい。フィジーもそうですが,筋肉の塊のような男達が全速力で突進する迫力は「圧巻」の一言です。

いやあ,ラグビーって本当にいいもんですね(水野晴郎調で)

生涯にかかる良夜の幾度か(福田蓼汀)

2019年9月20日 (金)

ラグビーワールドカップ 流と田村の焦り リーチマイケルの落ち着き

いよいよラグビーワールドカップが開幕しました。開幕戦は日本対ロシア。過去の対戦成績は日本が圧倒しているとは言え,一発勝負だからどう転ぶかわからない。どきどきしながらテレビで観戦しました。

キックオフから日本はロシアのハイパントを落球。テレビ解説ではボールが照明と重なるということでしたが,ロシアはそんなプレーは見られません。日本は大事にいこうとして体が硬くなっていて,うまく対応できなかったというのが本当のところではないでしょうか。

いきなりロシアにトライを奪われ,まさかの展開となります。その後も密集からボールを出すスクラムハーフの流がボールをつかみ損ねるシーンが続出。司令塔のスタンドオフの田村もキックミスが目立ちました。普段よりもふた呼吸ぐらい蹴り急いでいます。両者はときどき笑顔をつくろうとしていましたが,表情がこわばっているのがわかります。これは心配。

案の定,1本目はともかく,3本目のコンバージョンキックは,ずいぶん中央に近い位置だったのに田村のキックは左にそれていきました。本当に心配。

しかし,キャプテンのリーチマイケルは落ち着いていました。ボールの競り合いでも存在感を見せつけていましたが,一番感心したのはペナルティキックを得た時の判断。テレビ解説者達は4トライで勝ち点1を上乗せすることが必要だと何度も繰り返していましたが,2回ともラインアウトではなくショットを選択。1本目はゴール正面で10mもない距離だったので難なく決めましたが,2本目は30m以上距離があったでしょうか。今日の田村で大丈夫かなと思って見守っていましたが,ボールはぎりぎりでバーを越えて3点をゲット。日本が1トライ以上リードして日本チームは落ち着きました。

ここで田村と流は交代。これもいい判断でした。悪い状態のまま交代すると,次の試合にも悪いイメージを引きずってしまいかねませんが,いいプレーをした後で交代すると気分もずいぶん違います。これは日本にとって大きな収穫でしょう。

それにしてもロシアは強かった。キック攻撃を多用することは新聞で知っていましたが,ラックに集まるスピードは日本よりも上。人数が多いので何度もターンオーバー。日本はキックに備えて,後方に人数を割いていたということもあるんでしょうが,フォワード戦ではロシアは優位に立っていました。

しかし,ロシアの活躍もここまで。後半になると完全にバテていましたね。松島のスピードにロシアのディフェンス3人は完全について行けず,勝ち点にボーナスポイントが加わる4トライ目が決まりました。田村と交代して入った松田のコンバージョンキックも決まって30-10。日本1勝目です。

次は優勝候補のアイルランド。前半から休むことなく激しくボールを回してアイルランドを疲れさせ,後半のキック&ダッシュで一気に勝負を決めるような戦いを期待しています。

ジャージーの汗にじむボール横抱きに吾駆け抜けよ吾の男よ(佐々木幸綱)

2019年9月19日 (木)

残業が続く毎日 久しぶりのタクシー帰りで気付いたこと

先週から仕事が忙しく,最近は退社時刻が午後10時を過ぎています。いつも路線バスを利用している私ですが,この時刻となるとさすがにバスの便はなく,タクシー帰りが続きます。

かつて忙しい会社にいた頃は午前零時を過ぎて退社することがしばしば。当然のようにタクシーを利用していたため,タクシー会社のポイントカードを携帯してポイントを貯め,満点になったポイントカードを何度か利用するぐらいでした。

元気な頃は1時間以上歩いて自宅まで帰っていました。過去,もっとも遅い帰宅時刻は午前3時(徹夜した日を除く)。本当にめちゃくちゃでしたが,今やそんな体力も気力もなく,「残業代はタクシー代」を割り切って,惜しむことなくタクシーを利用しています。

タクシーの車内では,たいてい運転手とたわいもない話をするのですが,不思議と消費税とタクシー代の話題が続きました。10月から消費税が8%から10%に上がります。それと同時にタクシー代を引き上げる会社もあるようですが,対応は各社の考え方なので値上げしない会社もあるようです。

しかし,来年2月には全社がタクシー代を引き上げる,しかも同一運賃という話を聞いてびっくり。現在のタクシー代はある程度の幅を持たせて運賃が設定できるようになっています。鹿児島市では初乗り料金620円が一般的ですが,会社・個人によっては,600円,580円というところも。

しかし,来年2月の一斉引き上げによって全社の運賃が統一されるとか。不思議なこともあるんですね。MKタクシーに代表されるように,タクシー業界も自由競争に舵を切ったと思っていたのに,規制産業に逆戻りしていたんですね。

運転手の話を聞いて面白かったのは「なぜ初乗り料金が620円ではなく,580円なんだ」と怒りだしたお客の話。一見不可解ですが,話を聞くとどうやらこのお客はある会社の社員。会社からタクシーチケットが支給されていて,それで帰宅しているとのこと。おそらくその社員は,タクシー料金が安いとその差額分を懐に入れたのでは,と会社が訝(いぶか)しむのを恐れているのではないか,というのが運転手の見立てでした。

「だったら620円のタクシー会社を呼べよ」と私なら言いたくなりますけど,タクシーの運転手も客商売。そんなことは言えないそうです。では実際どう対応したのかを訊きたかったのですが,その前に家に着いてしまいました。

それにしてもタクシーを利用するって楽ですね。自宅までの所要時間はせいぜい15分。バスと違って待ち時間もない。普段,バスを乗り継ぎ,通勤に1時間以上費やしていることを考えると,やみつきになりそうです。

銀行員等(ら)朝より蛍光す烏賊(いか)のごとく(金子兜太)

2019年9月16日 (月)

高校生の娘が大絶賛 我が家に「fire tv stick 4K」がやってきた。

私が鹿児島ユナイテッドのアウェイの試合をみるためにDAZNの無料視聴を始めたところ,私がその時間,パソコンを独占することに腹を立てた妻が「fire tv stick 4K」(以下,スティック)を購入しました。

まったく機械に弱い私には,購入の趣旨ががさっぱりわかりませんでしたが,実際に設定をしてみてその価値がようやく理解できました。

このスティックをテレビに取り付けると,テレビでDAZNを見ることができます。さらにアマゾンプライムなどのサービスも可能。アマゾンプライムの会員になると音楽や映画を見放題となります。そのサービスを受けられるのはパソコンだけだと思っていましたが,実はテレビで見ることができるわけです。知りませんでした。

もともと我が家にはWi-Fiがあり,パソコン,プリンター,テレビはコードの配線がなくてもデータを取り入れることができます。昔,ADSLで電話線からモジュールを差し込んでいた頃とすればその進化に驚くばかりです。

今回のスティックは妻が探して購入したのですが,そもそもこのような商品が存在することを知りませんでした。私がパソコンを占拠するのが不満だったため,こういう商品はないかしら? と思って探したのが本当のところです。まさに「必要は発明の母」ですね。

妻の許しがでてから,私もいろいろと試してみました。テレビのリモコンでも,このスティックのサービスを十分操作できることが理解できました。ありがたいことです。試したなかでは,アマゾンミュージックが一番よかった。70年代,80年代にヒットした洋曲がランダムに流れるコンテンツが私の好みにぴったりはまり,今日の午後は音楽を聞き入っていました。

夕方,学校から帰ってきた娘がスティックの箱を目敏(めざと)く見つけ,これは何かと訊いてきました。利用方法を教えると大絶賛。そして,なぜ私が受験する年に買うのかと残念がっていました。今は勉強する時期だから見れないじゃないかと。

娘が残念がるぐらい,コンテンツはものすごく幅広く。スポーツ中継や映画なども相当な数です。とても全部を把握することはできません。今更ながら,現代のデジタル世界に驚きました。

君のため花粉症の番組録画する妻に連帯してゆく心(俵万智)

レブナイズの熱戦の後は,シュートを打たないユナイテッド 気分は最悪 

今日の午後は県総合体育館で鹿児島レブナイズとトライフープ岡山を観戦。夜は白波スタジアムで鹿児島ユナイテッド対モンテディオ山形を観戦しました。昨日今日と両者のコラボ企画として,一方の入場チケットを提示すれば,もう一方の入場料は半額。私はユナイテッドのシーズンパスを持っているので,レブナイズの試合は昨日今日とどちらも半額で入場できました。

レブナイズの観客は800人。昨夜よりもお客は減り,高校生らが多くていかにも動員という印象を受けましたが,試合は盛り上がりました。前半は7点差をつけて岡山がリード。第三クオーターではレブナイズが逆襲。クリス(PF,背番号1)が3ポイントシュートをがんがん決めて,彼だけでなんと20得点。すごい! 逆転しました。

しかし,第四クオーターになると完全に岡山ペース。岡山のシュートは決まり,レブナイズのシュートは決まらない。さらに自陣のリバウンドも味方3人ゴール下にいながら,たった一人の岡山の選手(ジェフリーパーナー,PF,背番号4)にボールを奪われることが何度も。最後は10点差がついてゲームセット。

結果をみれば差がついていますが,レブナイズは何度も見せ場をつくっていました。動員された高校生達も楽しんでくれたのでは。私も最後は声がかれました。悔しかったものの充実した時間でした。

夜はユナイテッド。相手は現在J2で2位(J1へ自動昇格圏)の山形。堅守が持ち味のチーム。ユナイテッドがどういう攻撃を見せるかに注目していましたが・・・

前半20分までに立て続けに3失点。事実上試合はここで決まりました。その後の山形はディフェンスラインを完全に引いて守りを固め,FWの一人を前線に貼り付けているだけ。ユナイテッドは4~5人を前線に上げているのですが,パスが来ないので彼らは完全に孤立。ユナイテッドは安全なバックスでのボール回しに時間を費やしゲームセット。見せ場らしい見せ場は途中出場したFW和田のミドルシュートだけでした。

シーズン当初,ユナイテッドは前線とディフェンスラインとの間が空いて中盤がない状態なのにショートバスだけで試合を組み立ようとするから前線にボールが運ばれず,結果としてシュートチャンスがないという奇妙な試合運びをして連戦連敗。

システムを4-2-3-1と固定してからはボランチのニウドと八反田がその中盤に入り,うまくボールを回していたのですが,前節の琉球戦からまたこの悪い癖が出てきました。シュートチャンスがほとんどないのは,中盤の選手を前線にあげているのに,彼らへのロングパスや,スルーパスを出す選手がいないから。パスが来ないなら中盤まで下がってボールをもらいに来いよ,といいたくなります。3点差で負けているのにバックスでのボール回しを繰り返して時間を消費するなんて理解不能。どこが攻撃的なチームスタイルなんでしょう?

「会場へのカン,ビンの持ち込みは禁止されています」という場内アナウンスの意味を実感しました。わたしは金属製の水筒を持参していたのですが,試合途中から水筒をフィールドに投げ込みたくなり,その気持ちに気づいてカバンの中にしまいました。非常にストレスフルな試合でした。

ところで,2つの試合の合間にユナイテッドの屋台で野菜カレーを食べたのですが,これがまずかった。ルーに酸味や苦みがあって舌触りもざらざら。いつものホットドッグにすればよかった。

平日を足しても足しても週末にならない夢を我は見ている(俵万智)

2019年9月14日 (土)

B3リーグ 鹿児島レブナイズ開幕戦 今シーズンは違う!

鹿児島レブナイズの開幕戦を観戦しました。今シーズンのレブナイズの試合は昨シーズンから大変化。

ひとつは開催場所。今日・明日の開幕戦は県総合体育館です。ここはとにかくぼろい。2階に観客席があるのが違うぐらいで,他は私が通った中学校の体育館レベルです。トイレに行くときには靴を脱いでスリッパに履き替えないといけません。駐車場もありません。とても観客の利便性を考えている施設ではありません。そして会場の照明にはスポットライトもなく,電光掲示板も旧型。ショーアップの要素はゼロ。プロスポーツの会場としては最低レベルです。

ただいいところは,屋台がたくさん出店していたこと。鹿児島アリーナは施設内の飲食の規制が厳しく,売店もからあげとちょっとしたおつまみ程度でしたが,ここは会場内の飲食OK。アルコールもOK。そういうわけで屋台もメニューも豊富。かなりのにぎわいをみせていました。

選手も大幅に変わりました。特に試合で存在感を見せつけたのがクリストファー・ウォッシュバーン・ジュニア(PF,背番号1),鮫島和人(PG,背番号5),藤田浩司(SF,背番号12)の3人。

鮫島はよく声を出して盛り上げました。クリスはリバウンドに強く,第1クオーターではリングをはじいたボールを何度も押し込んでシュートを決めていました。そして藤田も自陣のリバウンドで高さを見せていました。ゴール下で待つのではなく,横から走り込んでボールを奪うスピードがすごい。これからも期待できそうです。

そして最もうれしかったのがチアリーダーの復活。今年の2月にレディーラックとの契約解除で寂しい思いをしていましたが,「レイベス」として復活。メンバーもYuuka,Yu-ki,Madokaの3人が残り,ShinoとYuneが新加入。応援が楽しくなりました。ノリの悪い選曲があったり,照明のハンデもありましたが,彼女たちの笑顔やダンスを見るだけで楽しくなります。

肝心の試合ですが,やはり負けました。終盤まで激しい競り合いが続きましたが,1シュート差の敗北。トライフープ岡山の向井(SG,背番号22)がガンガン3ポイントシュートを決めてきたのが最後まで響きました。レブナイズはインターセプトを何度も見せるなど積極的なディフェンスを展開しましたが一歩及ばず。やはりシュートの決定力の差でしょうか。特に福田(PF,背番号59)にはもっと強引にゴール下に切り込んでほしかった。

試合は負けましたが白熱した好ゲーム。試合後にはボイキン,川上,林,藤田,入間川のサインをもらい,テレビ局のインタビューまで受けました。観客数も1101人。私が見た試合では過去最多。そしてこの観客の大声援。最高のひとときでした。

鳳仙花(ホウセンカ)照らす夕日におのずからその実のわれて秋くれんとす(金子薫園)

2019年9月12日 (木)

「蒋介石の密使 辻政信」を読む OH! エキセントリック

「蒋介石の密使 辻政信」(渡辺望)を読みました。

辻政信はノモンハン事件から終戦まで,日本陸軍の参謀だった人物です。ノモンハン事件,シンガポール攻略,ポートモレスビー作戦,カダルカナル作戦など,日本陸軍の主要な戦いにおいて強い影響力を発揮しました。

ノモンハン事件ではソ連軍と痛み分けとなる激戦を指揮し,太平法戦争開戦当初のマレー半島およびシンガポール攻略では,猛スピードの侵攻作戦を実施。しかし,ポートモレスビーやガダルカナルなどの補給線が届かない戦場へも無謀に出兵した結果,多くの日本軍兵士が餓死しました。

「虹色のトロツキー」(安彦良和)をはじめ,主要な小説やマンガに登場する辻参謀は,冷酷な人間と言うよりも,エキセントリックなある種の精神異常者として描かれています。

この本で紹介されている辻の残虐行為は,「ノモンハン事件捕虜への自殺強要」「シンガポール攻略後の華僑の大量虐殺」「バターン死の行進におけるアメリカ軍捕虜虐殺未遂」「ビルマ戦線におけるイギリス人捕虜の人肉試食」。すごいなあ,日本軍悪役映画に出てくるトンヤンキー(東洋鬼)そのものです。

それにしても,この本のトンデモ度もエキセントリックです。この本の最大の関心は,辻政信と蒋介石の仲です。蒋介石は国民党の総統です。日本の敗戦後,あろうことか辻は中国に逃亡し,国民党の幹部となります。

当時,中国では共産党と国民党が対立。共産党が毛沢東,国民党が蒋介石がリーダーです。日本軍が主に戦った相手は国民党でした。共産党はいくつかの会戦を除けばゲリラ戦に徹しており,国共が共同して日本軍と戦ったという事実は見当たりません。日本軍とはともに戦ったというよりも,その間は国民党と共産党との間に休戦が成立していたと考えるのが自然です。

それはともかく,著者の渡辺が主張するのが,辻の残虐行為は,蒋介石の思想宣伝「日本はジェノサイド国家」というレッテルを貼るのに最も適していること。辻はこれを手土産にして蒋介石と手を組んだというものです。

しかも驚くべきことに,本の中にはその証拠はまったくありません。完全に著者の推測です。そして「辻と蒋介石は,終戦以前から通じ合っていたのではないかとの疑念を感じさせる事実がたくさんある」と断言しながら,その「たくさんある事実」はひとつも示されず,逆に「このこと(辻と蒋介石の仲)はCIA文書にも書かれていない」と自らの推測を否定することを堂々と書いています。

久しぶりにとんでもない本を読んでしまいました。ちなみにこの著者は西尾幹二の弟子です。さもありなん,というべきか。数ある中国による日本洗脳(思想戦)説の中でも,辻参謀まで巻き込む説があるとは驚きでした。日本のナショナリズムの高揚に便乗したのかも知れませんが,ちょっとついていけません。

最後に。私は辻政信が嫌いです。なんだか,連合赤軍の永田洋子と重なります。

暴王ネロ柘榴(ざくろ)を食ひて死にたりと異説のあらば美しきかな(葛原妙子)

2019年9月11日 (水)

9・11 ワールドトレードセンタービル崩壊の日 根尾くん怒られる

私が加世田に住んでいたときのこと。当時はまだ30歳。結婚して3年目。最初に生まれた子どもがようやく一人で歩けるようになり,妻のお腹の中には2番目の子どもがいました。

朝,子どもを保育園に預け,会社に出勤すると,なんだかざわざわしています。そば耳を立てると,昨夜のニュースステーションで,ニューヨークのワールドトレードセンタービルにジェット旅客機が突入し,ビルが崩壊する様子が生中継されていたとのこと。

職場の人たちは,「現場からの実況中継ではアナウンサーが気づかないまま,2機目のジェット旅客機が突入」と,そのすさまじさを熱病にうなされたように語っていました。尋常ではない風景でした。

会社の食堂の入り口にある掲示板には,そのテロを伝える号外が張り出されていました。今までこんなことはなかったのにどうして? と不思議に思っていました。

もちろん,私も朝のNHKニュースで事件のことは知っていました。妻と大変なことが起きたね,と話したものの,普段どおり朝食をすませ,普段と変わらぬ心持ちで車を運転し,会社まで行きました。だからなおさら,職場の人たちの興奮ぶりが異世界のように感じたものです。

生中継で見ていた人たちはよほど衝撃を受けたのでしょうね。それにくらべて,事件から10時間以上経過してからそのことを知った私は,それだけ報道も(長時間の実況に疲れて)落ち着いていたから,伝え方も興奮が静まっていたのかも知れません。だから私にはその熱狂が伝わらなかったのでしょう。

私にとっては9・11のテロよりも,同時期にアフガニスタンで起きたマスード司令官の暗殺がよほど衝撃的でした。彼はソ連のアフガニスタン侵攻に抵抗した英雄。ソ連が撤退したあとに内戦状態にあった国内で,一大勢力を維持していました。それが取材と称してテレビ局のリポーターに変装したテロリストによって殺害されたのです。どちらもアルカーイダの犯行でした。

この2つの事件を同時に狙ったことが,映画「ゴッドファーザー」のクライマックスのように,敵対する人物を同時に全員殺害するシーンと重なり,不謹慎ですが,非常に印象に残る出来事となりました。

このブログを書いている最中,娘が「中日の根尾くんが,赤信号で横断歩道を渡ったので,球団から厳重注意されたんだって。これがLINEニュースで2位だよ」と教えてくれました。私にとっては本当にどうでもいい,とてもくだらないニュースです。こんなことに関心をもつ日本人って本当に平和ですね。

暴力のかくうつくしき世に住みてひねもすうたふわが子守うた(齋藤史)

2019年9月10日 (火)

また電話が来ました「畑に雑草が生えています。きれいにしてください」

これまでも何度もブログに書いてきたとおり,市民農園で借りている私の畑は地表が見えません。しかし,隣の畑との境界は50センチ幅は草が生えると根絶やしにしています。これでもずいぶん気を遣っているつもりです。となりの雑草が自分の畑に入ってきたら嫌ですよね。だから「50センチ」も緩衝帯をもうけて土だけの状態にしています。

ところが,鹿児島市役所から「畑に雑草が生えています。きれいにしてください」との電話がかかってきました。ゴールデンウィーク以来2回目です。

ゴールデンウィークの時はクローバーと麦が繁っていました。ちょうど収穫時期だったので,電話があった次の週末に麦を刈り取り,薹(とう)がたっていたブロッコリーや芽キャベツ,チンゲンサイを根から引き抜いて釜で細かく裁断し,畑にばらまきました。ちなみにそれ以外の植物は刈ったり,根を引き抜いたりしていません。いわゆる「雑草」は刈り取っていません。だって私の畑には「雑草」なんてないんだもん!

それから数ヶ月は苦情の電話はかかってきませんでした。

そして今日。確かに畑の1割程度にはツユクサが,畑の隅にはまばらにメヒシバが目立つようになっていました。でも,雑草らしい雑草はそれだけ。残りの部分にはクローバーと地面を這い回るカボチャとキュウリ。ところどころにクローバーが枯れて地面に敷いた麦わらが露わになっているところが目立ちますが,その程度です。もちろん,境界は50センチは草取りをこまめにしているので土しか見えません。

心当たりがあったので,鹿児島市の担当者の声に「はい,はい,ありがとうございます」と否定することなく素直に聞いて電話を切りました。次の週末はちゃんと草刈りしますよ。

この担当者にとっては野菜以外の植物はすべて「雑草」なんでしょうね。緑肥として植えているクローバーも穀物としてメジャーな麦も「雑草」とは信じがたいですが,そうでないと辻褄(つじつま)があいませんからね。

それにしても私は一度この担当者に聞いてみたい。「あなたのいう雑草ってどれですか?」と。まさか「土以外は雑草です。知らなかったんですか」なんて言いませんよね。でも,言われそうで怖い。

<pルナアルの「博物誌」一冊あてがはれ置き去れたるわれとこがらし(石川不二子)