2021年12月 5日 (日)

本当に強くなったレブナイズ b1リーグ入りの目標も過大ではない!?

昨日、今日の2日間、鹿児島レブナイズは鹿児島アリーナでアルティーリ千葉と対戦しました。

千葉はb3リーグで2位の強敵。今シーズンに参戦したばかりですが、長崎と同様、圧倒的なオフェンス力を見せていて、金曜日の時点では1敗のみというから舌を巻く強さです。

それが昨日はレブナイズが千葉を僅差で逆転勝ち。今日の試合も最後の最後まで白熱したゲーム展開。最後の最後で勝ち越されましたが、逆転の3ポイントシュートを永山に狙わせるほど、勝利への執念をあらわにしていて応援も熱くなります。

永山のシュートはそれてしまったけど。ちょっと緊張しましたかね。でも、こういうプレッシャーのかかる試合で勝敗を決めるシュートを打てる(任せる)選手になったのだから大進歩です。

昨日の試合で大活躍だったのがアンソニー・ゲインズ・ジュニア(ニックネーム A・J)。33得点という驚きの得点能力。スチールから速攻でダンクを決める。パワーフォワードならではゴール下への突進力が抜きん出ています。身長があるので一歩の歩幅が広い! 3ポイントのラインから3歩でレイアップシュートを決めるのを初めて見ました。

そして一番の成長はディフェンスです。県立体育館での品川の試合もそうでしたが、オールコートのマンツーマンディフェンスが相手の攻撃を遅らせて、結果的にターンオーバーになる機会を増やしています。昨シーズンの終盤にもこのマンツーマンディフェンスを見せていましたが、今シーズンはほぼ全試合で見せています。

今日の試合では千葉のケビン・コッツアーとイバン・ラベネルという巨体コンビにリバウンドを奪われたことが敗因。それを上回る3ポイントシュートや彼らを封じ込めるだけのプレスをかけないと今後も厳しい戦いが続くかもしれません。

それにしても新規参入の長崎と千葉はどうしてこんなでかい選手を獲得できたのか? b2リーグ入りを目指すためとはいえ、すごい選手たちですね。

先日のレブナイズの新CEOの会見では、「レブナイズは2024−2025シーズンでb1リーグ入りを目指す」と高い目標を発表しました。この戦いを続けていけば、実力的には十分可能性があります。

しかし、観客の入りをどうするんでしょう? 今日は無料招待にもかかわらず770人あまり。b1を目指すなら4000人は集客する必要があります。サッカーのユナイテッドですらホーム開催で5000人に届かない試合がほとんどなのに。

地味ですけど、やっぱり地元密着ですね。小学校、中学校のイベント出演。子どもの無料招待など、子どもたちに魅力をぶつけていきましょう。レブナイズが身近な存在であることをアピールしていきましょう。彼らが一度でもレブナイズの魅力的なプレーを見たら、きっと感動しますよ。その感動をひろげていきましょう。私も微力ながら応援します。

生きるの大好き冬のはじめが春に似て(池田澄子)

2021年11月28日 (日)

日本シリーズでセ・リーグに負けるときがきた

今朝のNHKニュースを見て、ヤクルト・スワローズがオリックス・バファローズを4勝2敗で日本シリーズを制したことを知りました。

6試合のうち5試合が1点差、残り1試合も2点差という接戦の連続で、応援していたファンにとってはしびれる1週間だったのではないでしょうか。

ホークスファンの私はパ・リーグのチームに優勝してほしかっただけに残念です。試合は細切れで見ていましたが、オリックスの投手が自滅する場面が多く、興味を失ってテレビを消していました。ということで試合の解説や評価はここでは控えたいと思います。

ここ5年、パ・リーグが圧倒していたセパ交流戦、日本シリーズは、今年はそれぞれセ・リーグが優勝しました。パ・リーグファンの私にはちょっとショックでしたね。

セ・リーグの試合をほとんど見ない私には、ヤクルトスワローズのどこが強いのか、誰がいい選手なのかはわかりません。しかし、日本シリーズを戦った両チームがそれぞれ昨年リーグ最下位だったということを考えると、今年のコロナ対策で明け暮れたシーズンは波乱続きだったということは言えると思います。

それにしてもバファローズは日本シリーズで運がないのかな。広島の江夏の21球ドラマの引き立て役に終わった西本幸雄監督、いてまえ打線で巨人に3連勝しながら4連敗した仰木彬監督、印象に残る戦いをしているんですけどね。

そろそろ日本シリーズで優勝してもバチは当たらないでしょうけど。

「わけもなく悲しくなる」の項目に丸をつけてる性格テスト(加藤千恵)

2021年11月24日 (水)

「頼山陽詩選」を読んでかごしまの今をしる「兵児の歌」

新幹線で移動の途中、久しぶりに「頼山陽詩選」(揖斐高訳注)を読みました。

私の祖母は詩吟の先生でした。私が子どもの頃、漢詩を吟ずる祖母を近くで見ていました。特に私が中学生の時は私に詩舞を習わせました。祖母自身が吟じてそれにあわせて孫が踊る、そんな姿が楽しみだったようです。

私が詩舞で何度も待ったのは「川中島」。正式な題は「不識庵、機山を撃つの図に題す」となります。不識庵は上杉謙信のこと、機山とは武田信玄のことです。「鞭声粛々夜河を渡る」の出だしが有名です。といっても現代の若者は知らんでしょうけど。

この「川中島」を詠んだのが頼山陽です。江戸時代の人。「川中島」に見られるように英雄のロマンを感じさせる勇壮な詩が彼の持ち味となっています。

この頼山陽が鹿児島を旅行したときの詩がいくつか掲載されていました。有名なのが「前兵児(ぜんへこ)の謡(うた)」「後兵児(ごへこ)の謡(うた)」です。

兵児(へこ)とはさつまの青少年男児のこと。私も小さい頃から「出水兵児(いずみへこ)」という言葉を何度も聞かされて育ちました。「前」は昔の、「後」が現在の、という意味で頼山陽はそれぞれ詠んでいるのです。

前兵児には「腰間(ようかん)の秋水(しゅうすい)、鉄断つべし。 人触れれば人を斬り、馬触れれば馬を斬る」というから凄まじい。秋水とは真剣のことで、腰につけた真剣で鉄を切断するという意味です。

後兵児になると一変します。「蜂黄(ほうこう)落ち、蝶粉(ちょうふん)褪(あ)す。倡優(しょうゆう)巧みに鉄剣鈍(にぶ)る」ですからね。

解説すると「オス蜂はメス蜂と交わると体色が落ち、オス蝶はメス蝶と交わると鱗粉が褪せると言われているが、兵児たちも色欲にふけって精力を消耗し、役者のモノマネばかりが巧みになって、武士の魂である刀はなまくらになってしまった」となります。

明治維新のときに勇猛無骨だった薩摩隼人も、江戸時代にこのように評されていたとはね。現代の鹿児島県人なら納得ですけど。そうなると、戦国時代の薩摩人って、本当に恐ろしい人種だったんでしょうね。現代に生まれてよかった?

秋林夕べに風多く、木葉(もくよう)掃(は)けば還(ま)た落つ(頼山陽「山水小景」より)

2021年11月22日 (月)

松田聖子のキラキラの輝き

11月3日のNHKーFMでは「松田聖子ざんまい」が放送されていました。

中川翔子、途中からは森口博子がゲストとして出演。彼女たちの聖子ファンぶりがすごすぎる。中川翔子は番組の冒頭から「聖子さま」を連発。「私の人生を変えた出会い」として松田聖子のアルバムを繰り返し聴いていた様子を熱く語ります。

「あど3秒だけしゃべっていいですか?」と進行の阿部アナウンサーをさえぎると「この曲の聴こどころは『わ』と『が』と『よ』です」と、歌の中での松田聖子の発音が素晴らしいポイントを1字単位で称賛。

森口博子も「この曲の『ぬ』は何度聴いても『ドゥ』に聞こえますよね」とこのマニアックな発音フェチぶりに同調します。森口博子は聖子のモノマネを得意とするだけあって、中川とは別の意味で1字単位の指摘が的確でした。

本当のファンってここまで語れるものなのか、と舌を巻くというようりも笑ってしまいました。

私は50歳。松田聖子のデビューからリアルタイムで彼女のシングル曲を聴いて育ちました。子どもの頃はわからなかったけど、彼女の歌を聞くと明るい気持ち、前向きになれるんでしょね。

今どきのアイドル、たとえばAKB48は応援ソングばかりですが、松田聖子はバラードであっても聞き入って前向きになれる。どの曲もキラキラと輝いている。

ぶりっ子嫌いで松田聖子ファンとは距離をおいていた私も、実は彼女の歌に惹かれた一人だったということに今更ながら気づきました。

そういえば、私と同じ歳の会社の同僚も「松田聖子をいつも聴いている。いまではアマゾンミュージックで聴き放題だから」とはしゃいでいたのを思い出しました。彼女も私も、松田聖子抜きに人生は語れないみたいです。

君を抱くティンカーベルになりたくてパールピンクのフラットシューズ(俵万智)

2021年11月21日 (日)

ストリートピアノ演奏旅行(宮崎県:JR高鍋駅)

先週の火曜日、宮崎市の会議に出席するために特急きりしまで宮崎市に向かいました。会議まで余裕があったので、宮崎駅からさらに日豊本線を北上して6つ目の駅、高鍋駅まで足を伸ばしました。

目的はもちろんストリートピアノです。なんとグランドピアノが設置されているのです。JRは駅構内のピアノの演奏を禁じているのですが、先月アップされた報道の動画では演奏可能となっているではありませんか?

JR九州がどうして高鍋駅だけを特別待遇しているのかは不明ですが、グランドピアノが演奏できるとなるとこれは行くしかありません。

高鍋駅は駅員がいるものの本当に田舎の駅です。ガランとした駅構内の奥にピアノ専用の区画があり、漆黒のグランドピアノが置かれていました。

駅構内には20歳前後の女性がひとり、ぽつんと壁にもたれて立っているだけでベンチには誰一人座っていません。ピアノを演奏できることを確認し、蓋を開けられないか確認し(結局蓋を上げることはできませんでした)、いざ演奏しようと思ったとき、この女性に話しかけたくなりました。

「お願いがあるんですがいいですか?」声をかけるとキョトンとした顔をしています。「これからピアノを弾くんですがこのスマホで撮影してくれませんか?」 えっと驚いた顔をしていましたが、私がスマホを差し出すと素直に受け取り、ピアノ室まで一緒に来てくれました。

彼女が私を撮影しているのを見届けてから、「戦場のメリークリスマス」を弾きました。サビのところなどで数回とちってしまいましたが最後まで弾き終えることができました。撮影を終えた彼女は小さく拍手をしてくれました。

スマホを受け取りお礼を言うと、続けてケツメイシの「さくら」を演奏しました。さきほどの「戦メリ」もそうなんですが、音がとても大きくて共鳴するんですよね。ペダルを適切に踏み直さないとたくさんの音が重なり過ぎて逆に不快になります。この部屋の影響もあるのかもしれません。でもうれしいですね。こんなに音を反響させるピアノが弾けるなんて。

「さくら」を弾いているとき、彼女は自分のスマホで私を撮影していました。演奏が終わってから駅のベンチに腰掛けている彼女に、楽譜が読めないことやピアノの練習などのエピソードを話しかけました

「私は吹奏楽部だったので楽譜は読めます。でも、ピアノを弾けるってすごいですね。ここでピアノを弾く人を始めてみました」マスクをしている上に声が小さいので聞きづらかったのですが、私は彼女の隣に腰掛けてしずかに彼女の声に耳を傾けました。短い会話の後、宮崎駅へ向かう列車が来る時間になったので、またホームに向かいました。

自宅に戻って動画を見ました。うーむ。ミスはしょうがないにしても、リズムが早くなったり、遅くなったりと一定していないことがよくわかりました。自分ではすばらしいっと思っていても、客観的に自分の姿をみるといかに自己中心的かがわかります。そして、どうせ撮影するなら彼女の姿も撮っておけばよかったと後悔しました。

それにしても高鍋駅はいいですね。駅の利用者がうらやましい。

砂利道の上にもみじが散っていてしゃがんできみは撮る それを撮る (阿波野巧也)

日本シリーズでパ・リーグが勝つのはDH制が原因?

11月20日の日本シリーズ第1戦はバファローズがスワローズにサヨナラ勝ち。これで日本シリーズではパ・リーグのチームがセ・リーグに対して13連勝と連勝記録を更新しました。

日本シリーズはただでさえ、パ・リーグチームが8連覇中。この10年でセ・リーグが優勝したのは1回しかありません。パ・リーグの豪快な野球がみみっちいセ・リーグ野球を木っ端微塵に打ち砕いたと思っていたのですが、朝日新聞のスポーツ欄では別の見方をしていました。

11月20日の記事に「日本シリーズでセ球団はパの本拠地で19連敗中なのだ。DH制ありの試合で総じてパワー負けしている。その『呪縛』を解けるか」とあったのです。

確かにDH制により、パ・リーグは力と力のぶつかり合いです。これがパ・リーグのピッチャーの能力を向上させ、それに対抗するバッターも思いっきりバットを振り抜くという選手のレベルアップに貢献したことは間違いありません。

でも試合に関して言えば必ずしもDH制度があるからセ・リーグが負けるというのは飛躍しているのではないでしょうか?

パ・リーグはDH制なので投手はシーズン中にバッティングをすることはありませんし、そもそも練習をすることもないでしょう。とすれば、セ・リーグの投手は日頃からバッティングをしているわけで、セ球団の本拠地ならばもっとセ球団の勝率が上がるのが当然ではないでしょうか。

DH制度ということで投手の代わりに代打専門の選手も出場機会が増えます。そう考えると日本シリーズではDH制でパ・リーグだけが有利になるというのは、疑問です。

もし、朝日新聞の記事が正しいならば、セ球団の投手は全然打撃練習をしてないので、セ球団の本拠地での試合も有利にならないということになる。ということは、通常のペナントレースでも、まったくヒットを期待できない場面を繰り返していることになります。

なるほど、これじゃあセ・リーグは弱体化するはずですね。あっ、そういえば二刀流の大谷選手はパ・リーグの日本ハムにいましたね。すごい皮肉だ。

さて、このブログを書いている時は第2戦の真っ最中。6回まで0−0と膠着状態が続いています。どちらのチームも昨年の最下位からのリーグ優勝。日本シリーズで圧倒的な強さを誇ってきたソフトバンクホークスがいない以上、どちらが日本シリーズを制してもおかしくありません。結果はいかに?

球場に作り出される真昼間を近景として我ら華やぐ(俵万智)

2021年11月20日 (土)

レブナイズが強くなった! どうして? 

鹿児島レブナイズのゲームを見に行きました。11月19日(金)、20日(土)のしながわシティ戦です。

開幕戦は長崎相手に完敗だったのに、今度は2試合とも20点以上の差をつけての圧勝。昨シーズンは私が観戦したゲームは全敗だったからおそろしいほどの劇的な進化です。おなじチームとは思えません。

まず大きく変わったのはディフェンスです。オールコート・マンツーマンを多用するようになりました。コート全体で相手チームに圧力をかけるのでターンオーバーが頻発。レブナイズがボールを支配する割合が高くなるので圧倒的に有利になります。

ポイントガードの高橋、鮫島が相手のポイントガードを自陣に入れないように圧力をかけるだけでなく、他のガードやパワーフォワードの選手もマンツーマンを徹底してパスコースを消しているところがすごい。

そして選手層も厚くなりました。馴染みの顔は鮫島、松崎、川上、永山ぐらいでしょうか。大幅に入れ替えただけでなく新加入の外国人選手が素晴らしい。リバウンド奪取も格段に強くなりました。ワンハンドダンクも披露するなど、爽快感あふれるプレーを随所に見せてくれます。

この2試合の観客数はどちらも300人程度。もったいないよ。こんなに迫力のあるプレーを展開しているのに。

今日は鹿児島ユナイテッドの試合がダゾーンであり、ちょうど時間帯が重なっていました。私は迷わずレブナイズを選びました。ユナイテッドは昇格できないことが決定しているのに勝利したところでどうなるというのか。最近のゲームは本当につまらない。選手の動きが悪すぎる。ボールを待っている選手が多すぎる。一対一やボールの競り合いで負けてばかり。これが優勝を狙っているなんて理解できません。

それに比べてレブナイズは変わりました。オフェンスでは選手が動き回り、素早いパス回しで相手を撹乱することもしばしば。明らかに攻撃のオプションを増やしました。今シーズンのレブナイズのゲームは本当に楽しいですね。これで勝っているのだからなおさらです。

そしてもうひとつ。チアリーダーもレブナイズが上です。ユナイテッドのネイビースターズよりもレイブスのほうが、ルックスもダンスも数段上です。特にレイブスのSHINOちゃん。ショートカットが似合っていて大好きです。チアダンスのシーンではいつも彼女を見ています。今シーズンは応援練習のときに彼女の声も聞くことができるようになりました。うれしさ倍増!

30歳になっても変なTシャツ着ててほしいなあってほんと?(阿波野巧也)

2021年11月12日 (金)

日本酒のケチ飲み 鹿児島はどうしてしょぼいのか?

山形市に旅行したときに、地酒を楽しみたいと思い、郷土料理屋で日本酒を冷で2つ注文しました。銘柄は忘れてしまいましたが、亀の井酒造だったのは覚えています。

さすがは日本酒の本場ですね。お店の人が私のテーブルまで来て、木のマスに入ったグラスに、一升瓶から日本酒を注ぎます。グラスから日本酒があふれ、あふれた日本酒がさらにマスの縁までいっぱいになります。

もう10年以上昔のことですが、裁判を担当していたことがありました。お願いしていた弁護士と福岡高等裁判所宮崎支部に行ったときに、帰りは宮崎駅の居酒屋で日本酒を飲むのがお約束でした。その弁護士が大好きだったんですね。

山形のと同じように、マスの縁まで注がれる日本酒を見て、弁護士は「これがたまらんのや」と目を細め、喜びをこらえるようにグラスに口をつけていました。私もここで日本酒の飲み方というのを覚えました。

それに比べると鹿児島市の居酒屋で提供される日本酒はけちくさいですよね。

一番街にある「万八」は私がよく行く日本酒提供店のひとつです。この店ではマスではなく、小皿の上にグラスがおいてあります。当然ながらグラスからあふれた日本酒はマスにくらべて遥かにすくない。でも、多種多様な日本酒が飲めるのでひいきにしています。

山形から鹿児島に戻った夜のこと。やはり一番街にある「晴きち」という居酒屋によりました。初めて入ったのですが、お店に芳香剤の香りがするのが気になります。

日本酒が売りのようだったのでひとつ注文しました。マスにグラスが入っています。「おお、ここはちゃんと日本酒を注いでくれるんだ」と期待しましたが、すぐに裏切られました。日本酒がグラスからあふれるとそこで注ぐのは終わり。「万八」よりも日本酒が少ない。げげっ。

山形の日本酒の量はグラスで2杯分はありました。ところが鹿児島は実質半分。いくら焼酎王国だからといっても、これじゃあ日本酒ファンを裏切りではないでしょうか?

ところでこの「晴きち」。ぐりぶークーポンが使えませんでした。ぐりぶークーポンとは鹿児島県の飲食店などで使えるコロナ対策のクーポン券。2千円ごとに500円割引されます。週に1回だけ使えます。私はこのクーポンを使うつもりで2千円を超えるところまで注文したのにがっかりしました。

居酒屋をひいきにしているつもりですが、私は「晴きち」に今後行くつもりはありません。

資本主義のとある街角必要に応じて受け取るティッシュペーパー(俵万智)

2021年11月11日 (木)

村上春樹作品を読む女

先日、会社の同僚を飲みに誘いました。彼女は私と同じ50歳。お酒が好きだと言っていたので声をかけたのです。

待ち合わせの場所に30分ほど遅れて彼女は現れました。彼女には高校生と中学生の子供がいて、その食事の準備で遅れてきたとのこと。

彼女はカウンター席の私の隣に座るなり、「今日は残っていたパンをお昼からずっと食べていたからお腹が空いてないのよね」とぼやいてゆで落花生を注文。「最近は家で何をしているかわからないのに気づいたら12時をまわっているのよね」とこぼし始めました。

「テレビをみているとか?」「なんだろうね。ごはんつくったり、洗濯したり、おふろはいったり。何に時間を使ってるんだろう。最後に黒糖焼酎を飲んで寝るのは1時ぐらい。仕事が忙しいわけではないのに寝不足になってる」

どうやらご機嫌斜め。私と飲みたくないけど義理で来ているのを強調しているように感じました。が、ここで飲みをやめるのも大人気ない。とりとめなくおしゃべりを続けました。

男ばかりで飲むと仕事の話になりがちです。人事や政治などが中心になります。女性と話をすると家庭や趣味の話題が中心になります。この日は村上春樹作品について語りました。彼女は私と同様、彼の長編作品はすべて読んでいるようでした。

「私はエッセイや短編とか中編も読むんだ」「へー、私はエッセイは読んだことないな。好きなので『太陽の南、国境の西』って作品があったよね」「あれってアメリカの南にあるメキシコのことだから『国境の南』じゃなかったっけ?」「あはは。『太陽の西、国境の南』? あれ、なんか変だな。『国境の南、太陽の西』だったわ」「島本さんとの子どもの頃の恋心とかだよね」「そうそう、あれも不思議なストーリーだったわ」

「私が好きな長編は計算士が登場するやつ」「それ、『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』でしょ。私が高校生のとき、最初に読んだ村上作品。2つの世界が交互に登場するけど、ハードボイルドワンダーランドのところだけ最初に読んじゃった」

こんな話ができるから、つい誘ってしまうのかも。

サキサキとセロリ噛(か)みいてあどけなき汝(なれ)を愛する理由はいらず(佐佐木幸綱)

ストリートピアノ演奏旅行(山形県)

11月3日から4日にかけて、山形市を旅しました。山形県のストリートピアノを検索したところ、近くでは山形駅近くの「やまぎんホール」と山形県総合体育館にあることがわかりました。どちらもグランドピアノというからすばらしい。私はまだ一度もグランドピアノを弾いたことがないので、期待がふくらみます。

まずは総合体育館に向かいました。山形駅からJR奥羽本線を北上して天童南駅で下車。そこらか歩いて20分の距離に体育館はありました。

この日はJ2モンテディオ山形と東京ベルディの試合がありました。総合体育館の横がスタジアム。私が訪れたときには試合は終わっていましたが、サポーターやスタッフが数百人いて試合の興奮がまだ残っていました。

検索した情報では、「モンテディオ山形の試合がある日は体育館の正面にピアノを置いてあるので誰でも演奏できる」とありましたが、ピアノが見当たりません。体育館に入って案内の人に尋ねました。

「ピアノは体育館に移動しています。でも、今日は体育館で大会があるので弾けません」 えっ、体育館で大会があるときは演奏不可ってどういうこと? そんな情報は現地でないとわかりませんよ。

山形駅に引き返し、「やまぎんホール」に向かいました。検索では午後10時まで演奏可となっていたので大丈夫と思っていたら、こちらも「ホール内でイベントがある時間帯は弾けません」 ピアノの前の張り紙には11月の弾ける日と時間帯が書いてありました。これによると1日中ピアノが自由に弾けるのはわずか7日だけ。大ショックです。

山形県のストリートピアノって何なんでしょうか? 期待が大きかっただけに無念さが残りました。

「わけもなく悲しくなる」の項目に丸をつけてる性格テスト(加藤千恵)