2021年5月23日 (日)

おみやげはグリーンピースとそらまめ 時短営業期間中の小料理屋

鹿児島市内の飲食店はまだあと2週間の営業時間短縮が必要です。お酒の提供は午後8時までで9時には閉めないといけないなんて。新型コロナウイルスの感染者が県内では連日40人前後でなかなか減らないからねえ。

そういうなか、久しぶりに小料理屋のおばちゃんを訪ねてみようと思い立ちました。もう午後7時を過ぎていましたが電話をすると「あんたが来るなら待ってるよ」とのこと。

お店のお客は今日も私一人でした。おばちゃんに話を聞くと

「この2週間誰が来るもんかい。ゼロよ。お酒の提供は午後8時まででしょう。天文館のお店なんて普通は午後8時ぐらいからお店を開けるから、とてもやっていけないでしょ。だからほとんどしまっているのよ」

まあ、それもそうでしょう。その前の日に行った居酒屋「魚民」も午後6時過ぎに入りましたが、お客は私のほかに2人組のおじさんがいるだけ。さびしいよなあ。

この日、お店で出た料理はとんかつ一切れ、しゃけの塩焼き一切れ、鶏の唐揚げ1個。お通しははきんぴらごぼうや茹でたブロッコリーなど。いやあ、普段営業していないのが丸わかりです。

蒸し暑いこともあってビールを一本注文。手酌で喉を潤し、おばちゃんの話を聞き続けました。おじから相続した土地が売れたことが相当うれしかったようです。相続当時は管理が大変だからと私に100万円で譲ろうとした土地です。私の家から遠くて管理が大変だし、子どもたちが進学でお金が必要な時期だったのでお断りをしたところ。私も現地を見に行ったことがあったので、私も売れたことを一緒にお祝いしました。価格は700万円ほどとのこと。よかったですね。お店の売上が激減しているだけに生活の足しになったでしょう。

面白いのはおばちゃんの説。「やっぱり土地に手をかけないといけないよね。私は毎日そこに行って家の中を片付けて庭に木を植えたりして整えていったんだから。草がぼうぼう生えていて土地の境界もわからないような土地だとひと目で買う気持ちがなくなっちゃうでしょ。やっぱり手入れが大事なのよ」

なるほどね。手を入れると確かに輝きます。土地だけなく、物も人も。ほったらかしにしてしまうとなんでも錆びついてしまって魅力が失われていきますから。

帰りのおみやげはグリーンピースとそらまめでした。どちらも鞘(さや)つきです。グリーンピースはまぜごはんに。そらまめはウイスキーのつまみとしていただこうかな。

日曜はすぐ昼となる豆の飯(角光雄)

2021年5月19日 (水)

コロナ第4波による死亡者の急増を事実だけ報じるマスコミの責任

新型コロナウイルス感染者のうち、死亡者が1万2千人弱。マスコミの報道によれば、変異型ウイルスの感染拡大によって死亡者が急増しているとのこと。また、これまでの死亡者は高齢者が中心だったのに対し、最近は若い人の死亡者が増えていると報じています。

しかしながら、死亡者の年代別内訳というデータは示されていません。20代、30代で亡くなった人がいることは報じますが、それがどの程度の割合かはわからない。

興味深いのは大阪府に関する報道です。最近の死亡者は大阪府が突出しているとのこと。確かにデータでも明白です。さすが知事が維新の会だけあって対策がピシャーとしているのでしょう。昨年の今頃は、吉村知事ががんばっているとワイドショーの有識者たちが絶賛していただけのことはあります。死亡者が突出しているのも吉村知事が貢献しているんでしょう。

大阪府では自宅療養中の人が急変し、受け入れる病院が見つからないまま死亡しているとGW前は盛んに報じていました。知事の対策は褒めるのに、こういう事態になると知事批判がないというのは変ですね。

それにしても不思議なのは、今週に入るとそういう報道が見られなくなったこと。そういう事実がなくなったのか、事実としてはあるけどマスコミが知らないのか、マスコミは知っているけど当たり前のことなので報じないのか、そのあたりの事情は世間話から疎い私にはよくわかりません。

数年後、客観的な数字が示され、私達がコロナにどう向き合ってきたか、どういう行動をとったか、そしてそれらがいかに常軌を逸していてマスコミに踊らされたことかが明らかになるでしょう。

1970年代、日本ではオイルショックが発生しました。中東の政情不安によって石油不足とマスコミ各社が騒ぎ立て、大阪のとあるスーパーでたまたまトイレットペーパーが品切れになったことを報じたマスコミの影響により、全国的に買い占めや売り惜しみが発生。たいへんな物価急騰を引き起こしました。人々の不安につけこんでマスコミが煽りに煽ったからです。現代のコロナ狂乱とそっくりです。

最近、マスコミはSNSのデマの危険性を訴えるようになりました。自分たちは正確な情報を発信しているのだと自画自賛し、自らを擁護しています。笑わせますね。マスコミの歴史はそういうデマ発信の歴史と一体なのに。

国こぞり力のもとに靡(なび)くとは過ぎし歴史のことにはあらず(芝生田稔)

2021年5月16日 (日)

「戦場のメリークリスマス」の前半部分を弾けるようになった幸せ

4月にクロームブックを買って、ユーチューブを見るようになってからピアノの練習をしています。ユーチューブにはピアノレッスンの動画も投稿されています。私は「戦場のメリークリスマス」が好きなので、この曲をアップしているサイトをチャンネル登録しています。そのサイトとは「ARA PIANO」。ぷりんと楽譜がパソコン画面の上から滝のように流れてきて、実際に鍵盤をどの指が叩いているかもわかるので、楽譜が読めない初心者の私にはぴったりです。

このレッスン動画は前半と後半の2つに別れています。前半は14分。後半は9分あります。ゴールデンウイークからこの曲の練習に取り組み始め、2週間を経て、なんとか前半のパートを弾けるようになりました。ときどき鍵盤や押さえる指を間違えることもあるけれど、しくじりながらも弾けるようになったのは大きな喜びです。

今日は午前中に1時間練習しました。ピアノを弾くと時間があっという間に過ぎ去っていくんですよね。それだけ集中できるって我ながらすごい。そのせいで、私はひどい肩こりに悩まされています。また、右手の握力が相当鍛えられています。なれない指使いですからね。おもいっきり指を広げることを何度も繰り返すとそうなっちゃうみたいです。

私の練習を聞いている妻は、たまに「もっとボリュームをさげて」と口を挟むこともありますが、いつもは黙っています。そんな妻に、「どう? 少しは上達したかな?」と尋ねると、「もちろん」と即答。妻がそう言ってくれると私も自信がでてきます。

来週からはいよいよ後半の盛り上がりパートになります。毎日1時間弱の練習ですが、こうして毎日積み重ねていくことが、私には最大の喜びとなっています。

ところで、今日読んだ「ストレスフリー超大全」(樺沢紫苑)には、幸福の3要素が紹介されていました。著者が精神科医ということで脳内物質で示されています。その3要素とは「セロトニン」「オキシトシン」「ドーパミン」です。

「セロトニン」的とは「やすらぎ」「癒やし」「気分」の幸福感。「オキシトシン」的幸福とは「つながり」の幸福感。「ドーパミン」的幸福とは「やる気」による幸福感です。多くの人は幸福というと「出世」「お金持ち」「成功」という「ドーパミン」的幸福を思い浮かべますが、著者が一番重要だと考える幸福は「セロトニン」的幸福です。

「セロトニン」とは健康であること、「オキシトシン」は夫婦や親子、恋人、友人とのつながり。ピアノの練習はこの3つのなかでは「成功」の「ドーパミン」的幸福に当たりそう。でも妻との関係が良好で、私自身も「睡眠」「運動」「正しい食事」を整えて健康であるからこそ、こうしてピアノが弾ける楽しさがあるんでしょうね。

ピアノを弾いて家事をおろそかにして妻との関係が悪化したり、練習で夜ふかしをして睡眠不足になったら台なしになってしまうってことです。人生の優先順位を間違えちゃいけないですね。

ゆびうごく きいたまんまが音になる ゆめの中でもひきつづけてる (内山陽太)

2021年5月 9日 (日)

今日も負けたかレブナイズ 一度も勝利の瞬間を見ないまま私のシーズン終了

今日は午後1時から、鹿児島アリーナで鹿児島レブナイズ対アイシン・エィ・ダブリュ アレイオンズ安城との試合がありました。

鹿児島アリーナか県立体育館であるときには必ず見に行くのですが、今シーズンのレブナイズは鹿児島市だけではなく、姶良市や指宿市などでホームゲームをしているため、鹿児島市内に住んでいる私はゲームを見ないこともしばしば。残念ですね。

また、先日の試合は2試合とも鹿児島アリーナだったのに観戦できずに。というのも無料招待試合だったためにホームページで申し込もうとしたのですがなんと両日ともチケット完売(無料だから配布済?)。すごいですね。いつもは観客が500人もいればいい方なのに。鹿児島県民は「ただ」だと、興味がない人も「損しちゃう」と思ってしまうのでしょうか。

昨日の試合も招待客(というか子供が多い)の姿が見えましたが、今日もたくさんの若いお母さんが小学生か未就学児を連れてきていました。

さて、試合の方は白熱しましたね。昨日とは違って、アイシンがレブナイズのボールをシーンが激減しました。また、昨日はゲーム中盤からやる気を失っていたヒューバートも今日は機敏にディフェンス。

試合終了まであと2分というところまでレブナイズは5点リードしていたのですが、オフェンスのときに24秒を使い切っての時間稼ぎで逃げ切ろうとはせず、あくまで点を取りに行きました。が、完全に裏目に。最後の最後で同点に追いつかれます。

延長に入るとレブナイズのシュートはほとんどリングに入らない状態に。くやしい逆転負けになりました。今シーズンの鹿児島市内での試合はこれで最後。結局今シーズン、私はレブナイズの勝利を一度も見ることがなかったなあ。弱いから当然かもしれませんが。

それにしても今日の試合はシーソーゲームで、随所に好プレーがあって面白かったと思うのですが、気になったことがありました。

レブナイズのフリースローになるとアリーナが静寂に包まれます。そのとき、なにやら電子音が聞こえてくるのです。前の席をみると4,5歳の男の子が任天堂DS(?)で遊んでいます。試合なんてみていません。

フリースローになるたびにこの電子音が聞こえてくるので、男の子はずっとゲームで遊んでいたんでしょう。そして試合終了のとき、この子はやっぱりゲームをしていました。

バスケットの試合に無関心の子供を連れてくるほど、お母さんはレブナイズの熱狂的なファンなんでしょう。そしてこの親子の仲は最悪ですね。一緒にいるのに一緒の方向に目が向いていないなんて、家族とは思えない光景でした。

お母さん、こんな子を連れてきちゃだめですよ。いくら「ただ」だからって。家においてきて、好きなだけゲームをさせたらどうでしょうか。その方がお母さんも気兼ねなく応援できるでしょうに。

たった一つのことが言えずに昼下がり野球ゲームに興じる二人(俵万智)

2021年5月 5日 (水)

小林よしのりのコロナ論 暴論だけど賛同します

先日、アミュの紀伊国屋で本を探していたときに、小林よしのりの「ゴーマニズム宣言」を見かけました。タイトルは「コロナ」。ぱらぱらとめくってみました。

内容を簡単に紹介すると、マスコミはコロナの脅威を煽っているが、実際はインフルエンザと同等かそれ以下の脅威しかないというもの。死亡者数や感染者数という客観的な数字で示してます。特に痛快なのはコロナ恐怖を過剰に煽ったことで経済が立ち行かなくなったのは愚策と断じていること。

羽鳥モーニングショーはコロナの恐怖を煽ることで視聴率を荒稼ぎしていますが、現実を見てください。岡田某などのコメンテーターは「日本はニューヨークのようになる」といっていたけど1年後の今でもそうなっていません。「ロックダウンをせよ」と叫んでいましたが、ロックダウンをしていない日本は欧米よりも感染者や死亡者が少ないのは明白です。

日本人は欧米人のような握手やキスの習慣がなく、他の国々に比べても毎日入浴するほど清潔好き、マスクの着用も欧米とは違って抵抗感がない。そういう文化的、人種的(日本人は大昔に何度も感染症を経験したことで遺伝的に免疫があるのかもという仮説)背景を無視して、欧米に倣(なら)えというコメンテーターをこきおろしています。

よしりんの筆がふるっています。いやあ、変わっていないなあ!

それにしてもコロナが発生してから1年数ヶ月が経過したのに、ワイドショーのコメンテーターが予想する恐怖のシナリオは実現していないことをどうしてなのか検証しなくていいんでしょうか。問題があると政府は検証しなければなりませんが、ワイドショーはしなくていいんでしょうか?

そういえば岡田晴恵氏を最近は見ないなあ。第4波に突入しているんですから、日本医療崩壊を声高に叫ぶタイミングとしてはぴったりだと思うんですけどね。

話は違いますが、鹿児島市内で行われた聖火リレー。沿道はすごい人でしたね。私は市電の中から、沿道の人達を眺めていたのですが、三密を防ぐなんて呼びかけは意味がないぐらいでした。そしてこのゴールデンウイークは観光地に人が押し寄せている様子をニュースが報じています。モーニングショーはそういう人たちを糾弾(きゅうだん)しているのかしら。

岡田さん、出番ですよ。彼女がコロナの本当の正体に気づいて外に出かけるこれらの人たちにどう呼びかけるのか、とても興味があります。

ぼくんちに言語警察がやってくるポンポンダリアていったばかりに(加藤治郎)

2021年5月 3日 (月)

「がん」の原因が感染症だっただなんて 胃がん撲滅戦略

講演要旨「わが国から胃がん撲滅を目指す戦略とその成果」(浅香正博)を読みました。

學士會会報には医学分野の話も掲載されています。今回の講演要旨は私自身が「なるほど」と思う内容だったので、紹介したいと思います。

がんの原因はなんだと思いますか? たいていの人は喫煙などが思い浮かぶのでは。論者の説では、主ながんの原因は、喫煙、生活習慣、感染症とし、日本では感染症由来のがんが多く、厚生労働省の調査によると日本ではがん患者の25%が感染症が原因となっています。

肝臓がんであれば肝炎ウイルス、子宮頸がんであればパピローマウイルス、胃がんであればピロリ菌といった具合です。

本来がんは高齢者の病気です。発ガン性物質によって遺伝子が木筒区と突然変異が起こり、がんが発生します。高齢になるほど遺伝子の変異を修復する能力や免疫機能が低下し、がんが発生しやすくなるからです。だからすべてのがんを予防することは不可能です。

WHOによると、2012年の世界の胃がん発生数は95万人余り。その6割が日本、韓国、中国で発生しています。そして国内の研究では、日本人の胃がん患者の98%がピロリ菌陽性であることがわかっています。

ピロリ菌は胃酸が十分強くない乳幼児期に経口感染(菌が口から入って感染)します。若い人ほどピロリ菌感染者が少ないことが調査で判明しています。というのも、ピロリ菌は井戸水などから感染するのですが、戦後は上下水道の整備が進んだからです。将来日本人の胃がん患者数は激減すると思われます。

しかし、現在ピロリ菌に感染している人もいるわけで、そういう人は除菌することが必要になります。除菌は胃潰瘍や十二指腸潰瘍の再発予防にもすぐれた効果がありますが、2000年にピロリ菌除菌に保険が適用されると、10年間で胃潰瘍・十二指腸潰瘍の発症が60%減少し、胃潰瘍は1950年頃までは年間2万人近くの命を奪っていましたが、今では完治できる病気です。除菌の効果ってすごいですね。

講師が政府に働きかけた結果、日本ではピロリ菌の除菌に関する保険適用が進み、胃炎でピロリ菌の除菌を認めているのは世界中で日本だけという除菌先進国となっています。

近年、日本では胃がんの死亡者数が減少していますが、講師の説では、ピロリ菌除菌の直接効果ではなく、保険を使用するためには内視鏡検査が義務付けられたことが原因というからおもしろい。

自覚症状の有無に関わらず、胃炎のチェックのための受検者が増え、内視鏡検査が増加。予後が極めてよい早期胃がんの発見が増えたことが胃がん死亡者減少の理由だといいます。

このほか、塩分摂取量の減少(1955年に17グラムだったのが、2015年には10グラム未満に)を理由にあげています。ピロリ菌が存在していると塩分摂取量が多いほど胃がんになる確率が高まるからというのです。逆を言えば、ピロリ菌がなければ塩分摂取量が多くても胃がんは発生しないということになりますね。

一方講師は、健康診断などでおなじみの「バリウム検査は効果がない」とばっさり切り捨てています。1986年のバリウム検診開始後、胃がん死亡者の総数は減少していないからです。

それはともかく、結論としては、胃がんで命を落とさないためには自覚症状に頼ることをやめて、ピロリ菌検査を受け、陽性なら除菌する。この知識が広まれば、胃がんで亡くなる人は激減していく。そういうことですね。

私も人間ドックではピロリ菌の検査をしてみようかな。あっ、バリウム検査はもうやめよう。

春嵐つのればさびしわれよりも若き腕(かいな)のうちにめざめぬ(稲葉京子)

2021年5月 2日 (日)

日経インデックスファンドの積立がすごいことに 俺って資産運用の天才かも

もう20年近く昔のことです。当時、加世田市(南九州市)に住んでいた私は鹿児島銀行に預金を預けていました。

ある日のこと、窓口で何かしらの手続きをしていたところ、窓口の銀行員から金融商品の購入を勧められました。この頃は金融ビッグバンの時代。証券会社だけが株式や投資信託を取り扱っていたのですが、ちょうどこのころから銀行でもこのような金融商品を扱えるようになったのです。小泉内閣の竹中平蔵金融担当大臣が活躍していたといえば、思い出す方も多いでしょう。

銀行員は若い美人で名前がフユノさん。セールストークの「ノルマがあるものですからお願いします」に思わず笑ってしまいましたが、彼女の美しさに心を奪われた私はパンフレットを10種類ぐらい持ち帰ることになりました。

いろいろ吟味して選んだのは外貨預金と日本株式インデックスファンド。外貨預金は米ドルを1万ドル(当時のレートで1ドル117円ぐらい。私の貯金のほとんどでした)。インデックスファンドとは市場全体に投資するもので、簡単にいえば日経平均株価に連動するもの。こちらは毎月1万円ずつ積み立てることにしました。フユノさんがとても喜んでくれました。

外貨預金を選んだのは、日本経済は今で言う「失われた10年」の頃で、日本がアメリカ経済に太刀打ちできなくなることが予想されたから。私の給料は円なので金融資産はドルにしようと考えたのです。日本経済が上昇すれば私の給料で安泰だし、下降すれば外貨預金の運用益で補えると。

また、株式投資の素人である私は、橘玲が提唱する「市場全体に投資する」資産運用に賛同していました。しかし残念なことに当時は世界全体に投資する商品を鹿児島銀行は扱っておらず、唯一のインデックスファンドが日本株式だったのです。当時は日経平均株価が1万円を下回っていました。

積立開始後、どういうわけか日本株は上昇。10年後、つまり120万円積み立てた結果、リターンは160万円に、つまり40万円も増えていました。減税対象期間がその頃までだったこともあって一旦解約し、家族の海外旅行の資金にしました。

その後もインデックスファンドは積立を継続。8年経った現在は日経平均株価が3万円前後となっています。この結果、最初の解約から後に積み立てた90万円が140万円に。なんと50万円も増えていました。すごい利回りですね。

今回、これも解約することにしました。そして金融商品を鹿児島銀行から購入することもすっぱりやめることにしました。もともと、世界全体(グローバル・インデックス)に投資をしたかった私です。今ではインターネットで簡単にそういう金融商品を購入することができますから、わざわざ鹿児島銀行に義理立てする必要はありませんからね。もうフユノさんに会うこともないし(あれだけの美人だからもう結婚しているでしょう)。

ところで外貨預金の方ですが、ご承知のとおり円が暴落する兆しがありません。そういうわけで運用益はほとんどでていないので塩漬け状態です。しかし、外貨預金は一種の保険みたいなもの。日本にデフォルトが発生するかは神のみぞ知るですが、無策であるのは怖すぎますからね。

ところで今回の解約した140万円のうち100万円は家計に入れますが、40万円は私のお小遣いとすることを妻が認めてくれました。うれしいーっ!

緑陰や矢を獲(え)ては鳴る白き的(竹下しづの女)

2021年5月 1日 (土)

「エヴァンゲリオン」遂に完結 謎に満ちた映画はおっぱいの魅力で幕

とうとう完結するエヴァンゲリオンをアミュのミッテ10に見に行きました。

 劇中のセリフに登場する語句が難解で,「序」「破」「Q」そして「シン」まで,私はほとんど内容を理解できないままでした。ただ,映像を自分なりに解釈するとこうなります。

 主人公の碇シンジは,父親である碇ゲンドウの野望である「人類補完計画」を阻止するために戦うことにした。
 「人類補完計画」とは,ゲンドウとその妻(シンジの母)ユイのクローンを大量に生産し,人類のすべてが単一の肉体,精神(性格)をもつようにすること。ゲンゾウは他人と親しくなることができなかった。唯一心を許したのが妻ユイだった。ゲンドウは亡くなったユイを復活させ,ゲンドウとユイ(のクローン)だけが存在する世界を創造することを決意した。
 そのためには,現存する人類などを殲滅し,クローンが永久に生存できる環境を作る必要があった。セカンド・インパクト,サード・インパクト,アナザー・インパクトと呼ばれる地球環境の激変はこの一環だった。
 しかし,最後の段階で,シンジの仲間であるサトミが自ら創造した槍をシンジに届け,シンジはその槍でこれらのインパクトのトリガーであった使徒やエヴァンゲリオンらをまとめて串刺しにし,ゲンドウが作り上げつつあった世界を完全に破壊,地球は復元した。

 こう書くとなんとなくわかったような気持ちになりますが,実際は不思議マークだらけです。
なぜ死んだナギサがまた出てくるのか? なぜアスカやナギサを結界から現実世界へ送り出すことができたいのか? なぜネルフにはゲンドウとフユツキしかいないのに大量の兵器やクローンが作れるのか? といった物語の成立を疑うような謎から,なぜマリの大きなおっぱいが激しく揺れるような戦闘の最中でも彼女の黒めがねが外れないのか? といったくだらないことまで,謎が最後まで残り続けたままです。

 ただ,監督の意図はこうじゃないかな,というのはありました。
 シンジ,そしてゲンゾウは現在の日本に出現したひきこもりの中年男性たちの象徴。映画のラストシーン,シンジが大人になり,マリと手をつないで駅舎から街に走り出し,その世界がアニメから実写へと変化するのは,「ひきこもりのままの男性たちよ,現実世界へ飛び出せ」というメッセージを込めたメタファー。

 ここでシンジがマリ(同年齢の女性)と手をつなぐところがミソですね。ひきこもりの男性からは「マリみたいなおっぱいの大きな美人は俺の周りにいないよ」という嘆き声が聞こえてきそう。

 本当にこんなラストでよかったんでしょうか? それとも男性が生きるためには性的魅力のある女性が不可欠というメッセージなんでしょうか? 

 いや、いいおとなになった男性にはきっとこんな魅力的な女性が寄ってくる、そう解釈したいですね。 

「不器用に俺は生きるよ」またこんな男を好きになってしまえり(俵万智)

2021年4月30日 (金)

騎射場の「ペンギン酒店」に寄ってみたら

仕事帰りに騎射場の「ペンギン酒店」に立ち寄りました。

昨年、白地に青い文字で「ペンギン酒店」という暖簾(のれん)を見て、一度は入ってみたいと思っていたお店です。

中に入ってみてびっくり。テーブル席には仕事帰りのサラリーマンや若い女性客が10人ほど入っていました。私はてっきり「角打ち」(角打ちとは、酒屋さんで買ったお酒を店内に設けられた立ち飲みスペースでたのしむこと、もしくは角打ちができる酒屋自体を指します。 また、昔は四角い升(ます)で日本酒を飲んでいたことから、升でお酒を飲むことを角打ちと呼ぶケースもあります。)だと思っていたんですが、居酒屋だったんですね。

一人客の私はカウンター席へ。カウンターの端には中年の女性が1人、前をまっすぐに向いて黙々と飲んでいます。カウンターは4席だったので、間をあけてもう一方の端の席に座りました。

ところが席にメニューがない。壁にはメニューの札も下がっていない。まごまごしていると店主から「お酒は棚のところから選んでください。瓶にかけてある値札が料金になります。料理はそこのテーブルに置いてあります。注文ごとに現金払いです」と説明がありました。

50種類はあるかと思う酒棚から、私は「八千代伝 熟柿」(400円)をロックで注文。つまみは意味不明な「ホタルイカ 八代亜紀風」(400円)にしました。

小さめのグラスに注がれた熟柿を一口飲むと、まろやかな味わいが口に広がります。うまいなあ。数年前に会社のイベントで、森伊蔵、村尾、魔王のいわゆる3Mにこの「熟柿」を加えて招待客に振る舞ったところ、3Mを差し置いて最も評価が高かったのがこの「熟柿」です。

そんなことを思い出しながら飲んでいると、突然、八代亜紀の「舟歌」が店内に流れ始めました。「ここは昭和レトロが売りなの?」と周囲を見回していると、若い女性の店員が小皿にホタルイカを載せて持ってきました。「この料理を注文するとこの曲をかけるんですよ」と明るい声で紹介しながら、持っていたガスバーナーでホタルイカを炙りはじめました。

「本当に笑わせるよ」と思いながらも適当に話を合わせ、ホタルイカを指先で口に放り込んでは焼酎をちびちびと口に含み、味わいました。

そんなとき、常連らしき男性客が、私と女性客の間に入り込んできました。しかも彼女のすぐ隣の席に着席。女性客はすぐにお手洗いに立ったかと思うと、そのまま店を出ていきました。私も、私の方を見ようともしない男性客が目障(めざわ)りで嫌になり、グラスを飲み干すとすぐに見せを出ました。

類は友を呼ぶといいますが、この店はこういう客を呼ぶようです。私には場違いでした。

ペンギンの柵その前に制服のお尻を並べている中学生(俵万智)

2021年4月26日 (月)

3年ぶりの再会は飲み放題抜きで 語りこそ最高の美酒

3年前は、不動産関係の仕事をしていました。半年前に当時の会社の同僚と飲み会を準備したのですが、みんなの都合がつかずにお流れに。4月に入って3週間が経過し、ようやく落ち着いてきたこともあり、再度、同じメンバー、私を含めて4人の飲み会を準備しました。

しかし、肝心の主賓が飲み会の当日に親知らずを抜くことになったとして欠席の連絡が。30歳にもなって親知らずを抜くかと思いつつ、3人で飲むのもさびしいもの。そんなとき、当時、会社の受付にいた女性社員のことを思い出しました。

年齢は私とほぼ同じ。知り合った頃は無愛想で目も合わせない感じでしたが、私と同じで大学生の娘が2人いて、共通の話題がありました。私は仕事中に気分転換をしたくなったときには、彼女のところでよく油を売っていたものです。そうすると不思議なもので、彼女も私に対して微笑んで話をするようになり、そんな関係が2年近く続きました。

3年前の会社の送別会では彼女に不幸があって欠席だったため、きちんとしたお別れもいわずじまい。そういうこともあり、今回の飲み会のピンチヒッターとして彼女にお誘いのメールを送りました。

すると2日後にはOKの返事。小躍りしたくなりました。

さて、飲み会の当日。彼女が店に入ってくると柔らかい笑顔を見せてくれました。目尻のシワはいくらか増えましたが、それはお互い様。若いつもりでも私もとうとう50歳ですからね。

飲み会は最も安いコースをお願いして、飲み物はその場で注文ということにしました。彼女も同席した会社の同僚もアルコールが弱くて少食。乾杯のビールの後は日本酒を1合。それで十分でした。

五十肩で腕が上がらなくなり、左肩に針を3本打ったことや、今の会社の状況などを楽しそうに語ってくれました。私もコロナ対策での苦労話や娘の近況など、どうでもいいような話を思いつくままに口に出すと、彼女は「すごい」「楽しそう」「それって大事ですよね」と私にあわせてくれます。とても気持ちいい時間を過ごすことができました。

アフター5の過ごし方が話題になったとき、私がピアノの練習をしていることを打ち明けると彼女も興味をもってくれたので、彼女にいつかピアノ演奏を披露することを約束しました。彼女は年甲斐もなく照れてはっきりと返事をしなかったけど、それが彼女らしい。素敵なひとです。

コロナ対策ということで2時間でお開き。お酒はほとんど飲まなかったけど、久しぶりに語りを満喫できました。こういう時間をこれからもつくっていきたいなあ。

今日風呂が休みだったというようなことを話していたい毎日(俵万智)