鹿児島県内のストリートピアノ演奏旅行(姶良市、霧島市)
ストリートピアノを演奏するため、今日は妻とドライブにでかけました。目的地は「フォンタナの丘かもう」と「国分パークプラザ」です。
昼下がりの午後、まずは「フォンタナの丘かもう」に到着。ここはレストラン、特産品市場、ホテルの施設がひとまとまりになっています。その3つの建物を結びつけるロビーに、黒いアップライトピアノが置いてありました。2020年9月に廃校となった新留小学校で使用されていた1956年製のピアノ。年代物とは思えないほど美しい。
周囲には数人のお客さんが椅子に腰掛けてくつろいでいました。が、そんなことは気にせず、フロントの女性にことわってから「戦場のメリークリスマス」を弾きました。音がとても大きくてロビーに響き渡ります。手入れを相当入れたのでしょうね。音色が美しい。
少々ミスをしてしまいましたが最後まで弾き終えると、近くの席にいた2人連れの女性が拍手をしてくれました。年齢は40代といったところでしょうか。恥ずかしいようなうれしいような顔をしたので私も照れくさくなり「ありがとうございます」とちいさくお礼を述べて外にでました。
次に訪れたのは「国分パークプラザ」。こちらはちょうど1年前に悪意のある男性に破壊されたのですが、無事に修復され、そして24時間演奏が可能です。驚きましたね。破壊されたら大事に保管しようと考えるのが当たり前かと思っていたら、いつだれも誰でもOKという基本方針を継続するなんて。何よりもこのピアノの管理者に脱帽です。
1階のピロティにピアノは置いてありました。カラフルなアップライトピアノです。さきに小学生3人が「エリーゼのために」などのクラシックな音楽を交互に演奏して楽しんでいました。「これはちょっと時間がかかるかもね」と思い、妻と近くのカフェで休憩することにしました。
1時間後に来てみると、今度は別の人がピアノを弾いています。太った女性がピアノを弾き、同じく太った男性がそれをスマホで撮影しています。恋人なのか、夫婦なのかはわかりませんが、ぽろんぽろんと静かにメロディーを奏でていました。
2人がピアノから離れると、すかさずピアノの前に腰掛けました。まずは準備運動ということで現在練習中の「さくら」(ケツメイシ)の前半分を弾きました。同じ鍵盤を短く何度も叩くので腕が固くなってきます。気持ちよくなってきたところで「戦場のメリークリスマス」をはじめました。
前半はノーミスだったのですが、もっとも盛り上がるアレンジのところでミスってしまいました。でも、演奏はいっときも停止せずに右手と左手のずれをそのままアレンジして引き続け、次のパートのところから通常の演奏に戻して演奏を終えました。
演奏中に母親と小学生の子どもが近くにいたことは気づいていましたが、演奏終了後には10人以上の親子がぞろぞろとやってきたので、慌ててピアノから離れました。
妻に感想を聞くと「お客さんがきたところでミスするからね。でも、他の人の演奏はピアノの音が小さいのにあなたのは演奏はとても迫力があったわ。山形屋からの連絡通路を通る人たちもあなたの演奏を見ていたわよ」と教えてくれました。
国分パークプラザのピアノは音は確かに小さくて、音色は「フォンタナの丘かもう」のピアノには到底及びません。しかし、つぎつぎと演奏するために親子連れがやってくるなんてすばらしい。ストリートピアノ冥利に尽きる! どれだけ霧島市民に親しまれているのかと思うと、このピアノがとても幸せに思えました。
一生の楽しきころのソーダ水(富安風生)
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