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2021年7月

2021年7月19日 (月)

銭湯はいつから歯磨きをするところになっちゃったの?

最近妻が「肉体労働で体がきつい」というので、鹿児島市小野の「お乃湯」に行ってきました。

久しぶりに鹿児島市内の銭湯(鹿児島市内は基本的に温泉です。お乃湯も源泉かけ流しの温泉ですが、ここでは銭湯を記載します)を利用します。かつては鹿児島市内の銭湯をいくつ制覇できるだろうかと記録にとって順番に入っていましたが、コロナ騒ぎで完全にストップしていました。

さて、この日男湯に入ると脱衣場はガラガラ。空いててよかったと思って浴場に入り、無人の洗い場の列にいくとタオルとお湯が入った洗面器が並んでいます。「マナーを知らないやつがいるなあ」と呆(あき)れて、違う列に向かうと、こちらでは8つぐらいの洗い場に2人しかいないのに、その2人の間にはシャンプーなどの洗面用具満載のかごが堂々と置いてあります。

「洗い場を使わないのに道具を放置しているってどういうこと(怒)」と思ったものの、口には出さず、あえて洗面用具の隣に座り、髪を洗い始めました。

洗っている途中にどこからか洗面用具の主が現れ、おもむろに歯磨きを始めました。

私は嫌がらせのように髪を洗い続け、さらに体を何度もボディーソープを塗りたくってシャワーを浴び、自分が使った洗い場に残った石鹸の泡などをシャワーで洗い流し、用具を浴場の入口の道具置き場に置き、洗面器と椅子はもとのところに返しました。

サウナルームがあったので10分ほど中で汗をかき、そばの水風呂でいっきに体を冷やし、それから大きな浴槽につかってリラックスしていると・・・

さっき、わたしの隣で歯磨きをしていた中年男性はまだ歯磨きを続けていました。「こいつは潔癖症かよ? こえーっ」と思いつつ、しばらく観察していたのですが、私がのぼせそうになるまでお湯につかっていても歯を磨き続けます。

見ているのもバカバカしくなり、浴槽からでて体についた余分な水気を手のひらで切り、脱衣場に向かいました。

私は高校生の頃、寮生活をしていましたが、このときは入浴のマナーをさんざん教えられました。「1年生は入り口近くの洗い場を使うこと。浴槽近くの洗い場は上級生が使う」「シャワーを使うときは周囲に水しぶきがかからないように気を使うこと」「体を洗ってから浴槽に入ること」「体についた水気を切ってから脱衣場にいくこと」・・・

最近の銭湯では、こういうマナーを教えてくれるおせっかいな(やかましい)おじさん、おばさんは皆無です。せいぜい脱衣場のポスターで教える程度。その影響なのか、脱衣場に寝そべったり、本人はいないのとに洗い場に道具を放置したりと、他人の迷惑を考えない人が多いこと。

今日も仕事帰りのバスや電車では、混んでいるのに座席に荷物をおいて席を占領する人が4,5人はいました。年齢は40〜60代の男女。逆に若い人の方が他人の迷惑にならないように気をつかっています。権力者が腐敗するように、人間は歳をとると横着になっていくようです。悲しい現実ですね。私も気をつけないと。

それにしても、20分以上歯磨きをしていた中年男性は何者だ? あれだけ歯磨きをしたら歯はすり減るし、歯茎を傷つけるだろうに。「過ぎたるは及ばざるが如し」ってこのことだな。

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