あなたは過去に戦いを経験し力をつけています タロット占いの結果
先日、鹿児島の武岡に最近オープンした「IKTOMI」に行ってみました。妻が教えてくれたのですが、ここのメイン料理は「タコライス」。ちょっと気になり、私も連れて行ってもらったのです。
バス通り沿いにあり、表には幟(のぼり)が数本立っていたのですぐに分かりました。中に入ると、まあ狭いこと。カウンター席に4つ椅子がおいてあるだけ。どうやらテイクアウト中心のお店みたいです。
私と妻はカウンター横のソファーに腰掛けそこで「タコライス」、妻は「タコス」をいただくことにしました。でも、この机には地球儀がおいてあるし、本などがあちこちに置かれて整理されていない状態。大丈夫かいな?
しばらくするとアメリカ人の奥さんが私たちのところにやってきて「湧き水です」とテーブルにグラスを置いてくれました。久しぶりに青い瞳の女性を見ました。彼女はここで英会話教室をしているとのこと。なるほど、道理で飲食店とは思えないインテリアだと思いました。そして彼女がひとつ付け加えました。「タロット占いをしてます。ぜひどうぞ」
私は占いを信じません。もちろんおみくじを引くことはありますが、それだけのこと。でも、タロット占いというのは経験がなく、無料で占ってくれるというので「タコライス」を食べ終えてから彼女にお願いしました。
「あなたが占ってもらいたいことを考えながらカードをシャフルしてください」。彼女の言うままにシャフルをしてからカードの山をテーブルに置き、そこから1枚抜き出してオープン。彼女は「タロットバイブル」という分厚い英文の本を開きました。
カードの絵には、木の棒が8本、柵のように立っていて、猫が木の棒を1本、自分の尻尾にまきつけて持ち上げていました。このカードが私から見て逆さまに表示されています。このカードを見て、彼女は読み解いていきます。
「あなたはこれまでに何度も戦いを経験してきましたね。その結果、あなたはすごい力を身に着けています。猫がしっぽで棒を持ち上げているのはその象徴です。『なんでも来いやあ』という感じです。でも、逆さまになっていますから注意が必要です。過去のことにとらわれないようにしてください。そして、あなたはこれからの戦いもその力で勝ち抜くでしょう」
彼女は「タロットバイブル」の文章の1箇所を指差しました。そこには「wisdom」(叡智、賢明)という単語が記されていました。「あなたはこれをもっています」
占いを信じない私ですが、これまでに幾度も「戦い」と呼ぶにふさわしい経験を繰り返してきました。これらの体験が私の財産になっていることはまさに彼女の読み解いたとおりです。そして昨年まではコロナ対策という未曾有の戦いの中で、組織の第一線で働いてきました。いまはその戦いから外されて、別の場所で働いています。
お店を出た後、歩きながら妻がささやきました。「500円でボリュームたっぷりのタコライスが食べられてタロット占いまでできるなんて、すごいお得だったね」と珍しくうれしそうな顔をしています。「タロットカードを解説を聞いて、本当に当たっているから笑っちゃったわ」
いい週末になりました。占いを信じない私ですが、とても勇気づけられました。
あなたまあおかしな一生でしたねと会わば言いたし父という男(斉藤史)