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2020年9月 2日 (水)

マイナポイントをエサにする愚 5000円じゃ安すぎる

帰宅して夜のNHKニュースを見ました。マイナポイントに関するニュースが流れていました。マイナンバーカードで申請すると5000円分のポイントが付くとか。電子マネーなどで利用できるのでお得という算段です。

ところば町行く人たちのインタビューでは「面倒くさい」「できるかどうかは別問題」「5000円は安すぎる」などと政府の思惑を断ち切るようなことばかり。いいですね。みんな正直で。

私も5000円もらえるとなれば興味が沸きます。しかし,申請する気持ちはまったくありません。なぜならインターネットで申請するときにカードリーダーが必要になるからです。我が家にはカードリーダーがありません。価格ドットコムによれば1000円から3000円程度です。カードリーダを買って交通費を入れてもおつりが来ます。でも面倒くさい。

さらにインターネットで申請しなければいけない。これまた面倒くさい。

思えば特別給付金の10万円もマイナンバーカードで申請手続きができました。このときはマイナンバーカードをもっていない人々が鹿児島市役所に押しかけました。3蜜を避けるように呼びかけているにもかかわらずおしくらまんじゅうができそうな大混雑。10万円となるとこれだけ熱心になるのかと驚きました。世帯人数によっては数十万円ですからね。少しでも早くもらいたいという人々の欲望につけいった素晴らしい(?)施策でした。

それにしても市役所などの公務員にとっては最悪だったようです。何しろ役所内での手続きも煩雑で苦情の電話も殺到。その電話対応でさらに対応に追われてまさに地獄。電子申請で省力化するはずなのに真逆のことが起こりました。

結局のところ,エサとなる給付金(ポイント)や安全性よりも,いかに使い勝手をよくするか,如何に公務員の業務効率化につながるか,という視点が欠落していることがこの政策の最大の失敗ではないでしょうか。

同じことは新型コロナウイルスのハーシスにも言えます。なにしろデータ入力に労力がかかりすぐるので追いつかない。入力しても集計作業ができない。これじゃあ,何のための省力化なのかという根本的な問題が生まれているようです。手段(電子化)が目的だとしたら笑ってしまいます。

行政サービスの99%がオンラインで完結するといわれるエストニア。人口はわずか数百万に過ぎません。この国ではお得なポイントや現金で国民を誘導するようなことはしていません。結局のところ,目先のにんじんにごまかされるような国民には電子政府は無理なのかも。

金木犀(きんもくせい)の気分よければこのままでいいような気もしている九月(俵万智)

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