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2019年7月16日 (火)

予想がハズレたらちゃんと検証するよね 天気予報とカリフォルニア米

今日の鹿児島の天気は晴れ時々曇。天気予報では雨だったのですが、見事にハズレ。持参した傘は不要でした。

天気予報には降水確率というものがありますが、天気予報がどの程度の確率で当たっているかというデータを見たことがありません。天気予報の検証なんて馬鹿馬鹿しいのかもしれませんけどね。

しかし、私の50年近い人生では、この梅雨どきの天気が最もハズレることが多いと思います。もちろん、雨に降られると強く印象に残るという心理的なバイアスがあるのは否定しませんが、それでも私はこの時期の天気予報が最も難しいと考えています。

夏は太平洋高気圧が日本の上空をおおい、冬は西高東低の気圧配置で日本上空には等圧線が縦に何本も並びます。そしては春は移動性低気圧が中国大陸(揚子江周辺)から日本に周期的に雨を降らせます。

しかし、この梅雨時は梅雨前線が日本に停滞。この停滞前線が南北どちらにずれるかで降水量は全然違います。そして南北のずれは本当に予測しにくい。南にある太平洋高気圧と北にあるオホーツク気団の勢力争いが停滞前線をつくりだすのですが、どちらの勢力が優勢になるかとなると途端にさまざまな要素が複雑にからみあう、変数が多すぎるということで、気象予報士もお手上げ状態なのでしょう。

そういえば、今年の夏はエルニーニョ現象があるということで冷夏の予想でした。長梅雨で冷夏となると平成5年の8・6水害を思い出します。このときは梅雨明け宣言があったにもかかわらず雨が続きました。夏の間はおひさまを見ることが非常に少なく、ずっと曇天が続いたイメージがあります。そして秋には米が大凶作。青森県の作況指数が0(ゼロ)という衝撃的な数字をニュースで見たのを今でも覚えています。

米不足ということで大学生の私はタイ米、中国米(長粒米)と日本米(短粒米)をブレンドしたものをスーパーで買って食べていました。これがまずいのなんの。両方の米は性質がまったく異なるので、両方の米を混ぜて炊飯するのは、ちょうど小豆と大豆を混ぜて煮豆を作るようなものです。こんな料理を作る奴はいるか? 日本の農政史上、最大の失政だと思っています。ちなみに日本米とタイ米の抱き合わせ販売もあったようです。私はこんな商品を見たことはありませんが、この商品を買ったほとんどの購入者はタイ米を袋のまま捨てていたようです。本当に罪作りな政策ですよね。

ちょうどこのころ、非自民の細川内閣において米の輸入が始まりました。当時はアメリカのカリフォルニア米が日本米並みのおいしさという触れ込みでした。安いアメリカ米が日本に輸入されれば日本の米農家は大打撃を受ける。久米宏のニュースステーションをはじめ、マスコミ各社は大きく問題視していました。

ところが、この米不足のとき、私はアメリカ米を見たことがありませんでした。どこのスーパーもタイ米と中国米ばかり。日本に脅威をもたらすアメリカ米はどこに行ったのか。その後もまったく耳にしません。実はじわじわと外食産業に進出しているのかもしれませんが私にはわかりません。マスコミは20年以上昔のことだと検証しなくていいんでしょうか? 実は予測に反してまったく影響がなかったので、自分の非を追求されないようにだんまりを決め込んでいるんでしょうか? たんに流行をおっていただけなんでしょうか? たぶん最後のが正解でしょう。予測が当たるかなんてどうでもよかったんでしょうね。

梅雨晴れやところどころに蟻(あり)の道 (正岡子規)

 

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