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2019年6月

2019年6月27日 (木)

おばちゃんに格安不動産の購入断念を回答 あっけらかんとしてました

600万円の家付きの土地を100万円で買わないかと、小料理屋のおばちゃんから持ちかけられていた件について、今日、お断りの返事をしにお店に行きました。

入って早々に話を切り出し、週末土地を見たけど妻の理解を得られなかったことを説明しました。おばちゃんとしてはある程度覚悟していたのか、あっけらかんとしてました。

よほど関心がないんでしょうね。今回の土地の周囲の不動産の売れ行き(相場)や隣接地に住んでいる世帯の構成などにまったく無知識。私の方がずっと詳しくて、逆に周辺の不動産情報をおばちゃんに説明するありさまでした。

今日のお通しは、カニカマ、つけあげ2種類、小魚の干物、沖縄キュウリの塩もみにシーチキンの和(あ)えもの、インゲンのゴマ和え。お造りは鰹のたたき、タイ、貝柱。それにビール1本を飲んで、締めて2400円。ビールを注文しただけちょっと割高でした。

おばちゃんからは不動産の処分に困っているという話ばかり。別の人からも購入を打診されたけど買う気がないので諦めた話をしていました。

私も家庭菜園をするぐらいのスペースなら、100万円でもいいと思うのですが、何しろ場所が自宅から離れすぎ。車で1時間以上かかります。これではねえ。

おばちゃんは不動産のことでこれまでもさんざん苦労してきたようです。冷水にある自宅は8・6水害のときに崖崩れがあって半壊。今は解体して木を植えたり野菜をつくったりしているとか。宅地なのにねえ。金峰町の土地を買おうとした話も聞かされました。東シナ海が見える土地だったそうで坪単価5000円。ところが現地は山林。水道もない。てっきり造成地だと思っていたおばちゃんは手付金を20万円支払ったものの話が違うとして契約をしないままで放置。しばらくしてヤクザのドス声で自宅に来るとの脅迫電話があり、あわてて弁護士に交渉をお願いしたとか。結局、土地は買えず、金を取り返そうにも相手方がトンズラしていて断念したそうです。

私の場合は土地を買ったのは自宅の土地だけ。それまではずっと借家住まいでした。市民農園も10坪を年3000円で借りています。不動産で苦労らしい苦労はしていません。幸いです。

それにしても土地の売買というのは不思議ですね。売りたいと思っている人も、いざ買い手がつくと売り渋る。結果、土地は凍り付いたまま放置されてさらに値段が低迷していく。こんな様子を何度も見てきました。桜島で若手農家が耕作放棄地を借りようとしたとき、耕作放棄地(農地)の所有者の息子(東京在住)が猛反対。結局、若手農家は規模拡大ができず、農地の所有者(老夫婦)は収入が得られず、東京の息子は帰える気なし。ほんとに馬鹿馬鹿しい。とくに東京のバカ息子は自分とは利害関係がはないだけに勝手なことばかり。本当にやっかいです。

人間の土地に対するこだわりというのは経済合理性を越えています。人間の本能のようなものかもしれません。それならいっそ、それを逆手にとってみてはどうでしょうか。こういう売る気もなく、管理もしない無責任な不在地主には固定資産税を10倍にするとか。地方地自体の裁量でどこまでできるのか不明ですが、税収を増やす手段として最適ではと思います。

古電球あまた捨てきぬ裏の崖ゆきどころなき霊も来ていし(伊藤一彦)