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2022年3月

2022年3月 6日 (日)

大学入試合格発表の今昔「サクラサク」なんて知らないよ

妻の母から電話がかかってきました。私の甥っ子(妻の兄の子)が鹿児島大学の医学部に合格したとの知らせでした。

義母はこういうことは言わないタイプなんですが、わざわざうちに知らせるなんて、よほどうれしかったんでしょう。今は大学のホームページに合格者番号が掲載されるそうですね。大学構内の合格者一覧掲示板に自分の番号を探す人は、あらかじめ合格とわかった人たちだそうです。

私の娘の場合は、合格通知が郵送されてきました。当時娘は予備校暮らしと受験旅行で別居状態でしたから、私が最初に封筒を開けて合格を知り、娘には電話で知らせました。合格を聞いた娘がしみじみと「よかったあ、うれしい」と静かにつぶやいたのが印象的でした。

30年前、私の場合は合格発表は電報でした。高校卒業式が終わり、ホームルームが始まる前に寮に戻り、届いていた電報を急いで開封。自分の受験番号と合格者番号一覧表が入っていて、私の番号を見つけたときはそれはうれしかったですね。

電報を見終えるとすぐにクラスに戻って担任の先生に合格を報告。下校するときには高校の玄関の合格者掲示板に大学名と私の名前が貼ってありました。先生に報告してから1時間も経っていないうちにですからね。高校の先生方の期待に応えられたことに満足感があふれ、私自身、とても誇らしい気持ちになりました。

そして翌朝、南日本新聞を開きました。当時は新聞の「合格おめでとう」欄に大学合格者が掲載されていたのです。私の名前が掲載されるのを待ちましたが、掲載されないまま。そして、このとき以来、南日本新聞に大学合格者が掲載されることはなくなりました。(理由はわかりませんが、大学に落ちた人が可哀想というところでしょうか。それとも人権意識の高まり?)

私の名前は週刊誌「サンデー毎日」に高校名と一緒に掲載されました。私の両親はそれを買い、いまでも大事にしまっています。親って本当にありがたいですね。

ところで「サクラサク」って知ってますか? 私が子供の頃は、早稲田大学の合格者には「サクラサク」、不合格者には「サクラチル」の電報が届いていました。ほかの大学もユニークな電報が存在していたようです。時代を感じますね。

さんがつのさんさんさびしき陽をあつめ卒業してゆく生徒の背中(俵万智)