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2021年2月13日 (土)

「ところさん大変ですよ」の大学生たち でも,みんながそうなることはない  

2月11日の夜,NHKの番組「ところさん大変でしょ」のテーマは「ワセメシが大変」。ワセメシとは早稲田大学周辺の飲食店のこと。コロナ騒ぎで大学がオンライン授業となったことで,大学周辺には大学生が来なくなり,飲食店はどこも閑古鳥が鳴く状態でした。

話題は更に広がり,ゴーストアパート(オンライン授業のため,アパートの賃貸借契約をしたものの上京せず,ずっと空室のまま),食料品の無料配布や野草採取(大学生のアルバイトが激減し,収入が大幅に減少した大学生たちが涙ぐましい努力をしている),就職活動の段ボール(オンライン面接で段ボールを背景の壁紙として使用)などなど。就職活動も採用数が少なくなって大変なんですね。

私の2人の娘も大学生。どちらも関西の大学に進学したので,それぞれアパートを借りて一人暮らしをしています。オンライン授業が始まっても,私は娘には自宅に戻らずにそのまま居続けるように言っておいたため,ゴーストアパートは我が家とは縁がありません。

アルバイトについても,コロナ不況の中,長女は飲食店でばりばり働いていて収入が年100万円を越えるかも知れないからと,税金のことを悩むぐらい。雇用調整助成金までもらっていますから正社員なみです。収入はもちろんですが,それより何よりまかないメシがいいんだとか。侍女は映画が好きだということで映画館でバイト。コロナ不況であっても採用してくれたようで,こちらも月7,8万円を稼ぐほど。どちらも「稼げるって楽しい」と口をそろえています。

就職活動は今のところ関係がありません。長女は2浪したことで今は大学2年生。次女は大学1年生ですから。もし長女が現役,あるいは1浪で大学に進学していたら,コロナ禍の影響ももろに受けて苦労したかも知れません。何が幸いするかわかりませんね。まさに「人間万事塞翁が馬」です。

「ところさんたいへんですよ」に出演していた大学生たちは,ほとんどが仕送りが0~5万円程度。生活費が大変です。だからこそバイトがないと暮らしていけないってことなんでしょうね。

それに比べると私の場合,娘たちの家賃は私が直接支払っています。それぞれ6万円前後。そして生活費として3万円を仕送りしています。1日1千円の食費で暮らし,遊ぶ金は自分で稼げという方針です。娘たちはバイトで貯めたお金で,友だちとあちこち旅行にでかけ,自由気ままな暮らしをエンジョイしています。

不思議ですね。娘のような遊び目的に稼ぐというならバイト先が見つかって,番組に出ていたまじめな苦学生がバイト先に苦労しているなんて。よほど運がいいのでしょう。

ダーウィンの進化論では「強い者が生き残るのではなく,環境によく適応できたものが生き残る」という結論になります。大学生の暮らしは生存競争ではありませんが,適応しているのは間違いないようです。青春の貴重な時期に,一人暮らしやアルバイトや友だちとの旅行などをできている娘たちはたのもしいですね。

角砂糖なめて終わってゆく春に二十二歳のシャツ脱ぎ捨てん(俵万智)

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