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2021年1月10日 (日)

鹿児島でのコロナ感染拡大 理由はズバリ「危機感がない」だけ

東京など1都3県に緊急事態宣言が発出され,外出の自粛や飲食店の営業時間の短縮などが呼びかけられています。入院などの勧告に従わない人や営業を強行する飲食店に対しては刑事罰を科そうというから穏やかではありません。

私の基本的な考え方は,コロナはインフルエンザ。ただし,高齢者や基礎疾患がある方に感染すると,重症化するおそれがある,ということです。

過去に何度もインフルエンザが猛威を振るい,毎年の死者は数千人。今回のコロナの死者がどの程度まで伸びるかは不明ですが,どうみてもバタバタ人が死んでいるようには思えません。医療機関は逼迫しているというニュースは聞きますが,火葬場が逼迫しているってニュースはいまだかつて見たことがありません。

それにしても,あんなに感染が広がっているアメリカやブラジル,ヨーロッパでは医療崩壊というニュースがないのに,それよりも感染者数が非常に少ない東京で医療崩壊が起きているってどういうことなんでしょう。テレビは諦めていますが,朝日新聞はじっくりとした解説記事を掲載してほしいものです。

鹿児島では昨年12月から感染者が急増し,感染拡大がとまりません。連日,数十人の感染が発表されています。忘年会や新年会,年末年始の親戚の会食が原因なのは推測がつきます。私も昨夜,仕事帰りに居酒屋にいくと「ご予約の方ですか?」「いいえ,一人です」

案内された席の隣では,十人程度の若者が大声で笑い声を交えて大騒ぎ。そのほかにも予約があるらしく,店員がその対応に追われていました。こういう人たちってコロナに感染することについて危機感どころか,まったく関心がないんでしょう。

感染対策を求める声は高まっているんでしょうけど,そういう意識の高い皆さんは,この状況をどう思いますか? けしからんといって若者たちに怒りをぶつけますか? お客さんがいなくて稼ぎが激減して経済的に苦しい居酒屋の経営者に苦情をいって困窮させますか? ただでさえ感染者対応に追われて疲弊している保健所等に長時間電話で苦情をいってさらに苦しめますか?

エゴがぶつかりあう社会では,その利害関係を調整する必要があります。中国では中国共産党が圧倒的な権力行使によって押さえつけていますが,民主主義国家ではそういうわけにもいきません。お上意識の高い日本でも,感染(重症化)リスクよりも経済的リスクが遙かに高いと判断すれば,営業を継続するでしょう。

鹿児島県のコロナ感染による死者は14人(1月8日時点)です。交通事故の死者の方がずっと多いですね(令和元年度の鹿児島県内の交通事故死亡者数は61人)。交通事故対策として車の運転自粛,歩行者の外出自粛を呼びかけていないのに,コロナ対策として外出自粛や飲食店の営業自粛を刑事罰をもって臨むのはやりすぎではないでしょうか。

医療崩壊しないためには,強制的に入院させている根拠法令を改正して,医師が判断した人だけを入院させることです。保健所の負担を減らすためには疫学調査や濃厚接触者のPCR検査をやめることです。つまり,インフルエンザと同じ扱いにするだけで,医療機関や保健所の負担は大幅に軽減し,マスコミが煽る医療崩壊もおきません。

その一方で,PCR検査を誰でも受けられるようにして自己負担(保険適用)にすればいいのです。コロナウイルス恐怖症の不安な人びとにはこれで十分ではないでしょうか。

誰しもが「空気を読んだ」だけだろう沖縄戦の集団自決(松木秀)

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