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2020年10月13日 (火)

みたぞのくんのきめぜりふ「ぼく,お金がない」

昨夜はなじみの小料理屋に寄りました。

お店に入って焼酎をお願いして早々,夫婦のお客が入ってきました。歳は60歳を超えているでしょうか。定年後に宮崎から鹿児島に戻ってきたと話し出しました。この店はカウンターに4席しかありません。中央に座っていた私の隣にご主人が,その隣に奥さんが座りました。

「ご夫婦で飲みに行くなんてうらやましいですね」と私から話しかけました。初めてお会いしたのですが,狭い店内。黙っているのも気まずいですからね。

この夫婦。鹿児島であちこち知り合いがいるようです。困ったおともだち「みたぞのくん」の話になりました。

「私のよく行く居酒屋に”みたぞのくん”が来たらしいわ。店内のお客さんのところにやってきて一緒に飲んでいたのに『ぼく,お金ないんですよ』って言い始めたのよ」「それでどうしたんですか」「しょうがないでしょう。だから,”みたぞのくん”は支払わずにその場にいた人がおごったんだって」「せめて割り勘でしょ」「それが普通よね」

それを聞いて,私の妻が話していたことを思い出しました。妻が出張で沖永良部島にいっていたときのこと。現地の農家の人たちが飲んでいたときに,前の知事の三反園氏が突然やってきて「私もお邪魔してもいいですか」といって一緒に飲み始めたとのこと。私の妻は三反園前知事が大嫌いなので,途中で退席したそうです。

知事選挙で落選したばかりなのに,この厚かましさ。妻はなにか企(たくら)みがあるんじゃないかと訝(いぶか)しんでいました。次の選挙のための活動じゃないか,と思ったらしいです。

沖永良部で前知事が飲食代を支払ったかは知りませんが,この”みたぞのくん”は本当に困ったもんです。私もこういう店で一人で飲むときに,ときどき初めて会った人と一緒に語ることがあります。盛り上がったら「お代はこっちが払います」みたいなやりとりが生まれるのが普通でしょう。

”みたぞのくん”は少食でほとんど食べなかったそうですが,そうであっても一緒に語り合って,飲み合う仲になれば,割り勘ぐらいするのが社会人として常識ではないでしょうか。誘ってもいないのに参加してきて「私は下戸だから払いません」とか言い訳する人がいたら興ざめでしょう。周囲の人が「ここはわたしたちが払うから気にしないで」というならまだしも,本人から「お金がない」って支払いを断るなんて人間性が疑われます。

さて,この日は2時間弱,このご夫婦と鹿児島,宮崎のご当地自慢,というよりお互いの地元の称(たた)え合いをしました。普段はお世辞を口にしない私ですが,こういうときは結構気をつかうんですよ。やっぱりお酒は楽しく飲まなきゃね。

秋風や草におぼるる石いくつ(邊見京子)

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