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2020年10月

2020年10月22日 (木)

土鍋の使いみち あれこれ 

「今夜は鍋にするからね」という妻の話を真に受けて,帰宅早々,鍋に白菜,にんじん,しいたけ,豚肉,豆腐をいれて,昆布だしをふりかけ,酒を注いでひと煮立ち。

準備を済ませたものの,妻は仕事からなかなか帰ってこない。暇を持て余してテレビをボーッとながめて待つこと2時間弱。ようやく妻が帰ってきました。

私はポン酢,妻はごまだれ。アツアツの鍋を2人して向かい合って食べたものの,お互い中国ドラマを見たままで特段の会話もなし。子どもたちが巣立ってからは夫婦二人の夕食ですが,これまた寂しい夕食です。そもそも4人用の鍋に2人分の具材しか入っていないので,明らかに鍋がすかすか状態。これもまた寂しさを引き立てます。

ところでこの鍋はセラミック製です。私と妻がつきあって間もない頃,妻の職場の同僚が私を居酒屋に招待してくれたことがありました。そのときにいただいたのがこの鍋。なんとも生活感あふれる贈り物です。

夫婦2人にこんなでかい鍋をどうするの? って突っ込む暇もなく,子どもが生まれ,家族4人で鍋を囲むのにちょうどいい大きさとなりました。みんな将来の家族構成が分かっていたのかな,と思うぐらいのピッタリ感でした。

以来,20年以上この鍋をつかいつづけてきました。

5,6年前に炊飯器が壊れたときには,この鍋をつかってご飯を炊いたことがありました。おこげができていい香りがする,美味しいご飯ができたのに,娘たちには不評でした。おこげが美味しいと思うのは昭和世代なのかもしれません。

鍋とはいっても例外があります。それがすき焼き。すき焼きは鍋料理とはいえ,名前の通り「焼く」料理です。牛肉やネギ,白菜を炒めて割り出しと砂糖醤油で食べるという方が感覚的に近い。そういうわけで,我が家ではフライパンですき焼きを食べていました。それでも十分美味しかったんですよね。

さて,このセラミック製の鍋。このまま,使わずに過ごすのはなんだかもったいない。鍋を使ったいろいろな料理にチャレンジしてみようかな。

ささやかな小道具として買う土鍋「今年はチゲが流行るらしいよ」(俵万智)