sin54°=(1+√5)/4 正二十面体の最長の対角線の求め方
私は仕事帰りにアミュ地下のフードコートでバスの待ち時間を調整します。いつもナッツに缶ビールを飲みながら本を読むのですが,本に飽きると数学の問題を解いたりしています。
長女が受験生だった2年前は,娘の志望校だった一橋大学の入試問題を解いていましたが,最近は「数学超絶難問」(小野田博一)を1ページから順に解いています。最初は期待値や確率など,初歩的な問題(私の得意分野)だったのですが,アルキメデスの証明問題が登場したころから手こずるようになりました。例えば「半径1の球を互いに平行な面で,同じ幅で切って3分割する。このとき,表面積(切断面の面積は含めない)の比は?」
面白そうでしょう。私もこれぐらいなら独力で解けるのでは,と意気込んで挑戦したのですが結局断念。答えは1:1:1です。積分で解くのですが,サイン,コサインの積分って何? の世界。高校までの数学しか知らない私には驚きです(実際の解法は簡単です。サイン,コサインの積分の公式がわかれば即答できるレベルです)。
その後しばらくは重心の位置を問う問題が続きました。半円,4分円,扇形,半球など,数学が得意な人なら挑戦してみたい問題ばかりです。
先週挑戦したのが「1辺の長さが1の正二十面体の最も長い対角線の長さは?」
正二十面体の頂点を真上と真下にすると,真上から見たら正五角形,真下から見ても同じ正五角形。これが問題を解く鍵だと思うのですが,どうにも解法が見つかりません。
答えを見ると
「正五角形ABCDEの対角線ACの長さは,AC=2sin54°=(1+√5)/2
長方形ACFGの対角線AF(またはCG)が最も長い対角線だから,三平方の定理で
AF = √[{AG(=1)}2乗+(AC)2乗] = √{(5+√5)/2}
と簡潔な解法。おーっ,トレビアーン! でも,なぜsin54°が(1+√5)/4なのかが理解できません。何度も挑戦するのですが,どうにもこうにも???
ネットで調べると目から鱗。三角形(頂点36°,残りの2角が72°)の相似を使って解きます。高校数学の2次方程式の解の公式と,サインコサインの変換が分かれば簡単。うーむ,私ってこんなに頭が固いんだと再認識しました。
私はクイズのように知識を問う問題よりも,ひらめきで解くパズル問題が好きです。土曜日の朝日新聞には詰め将棋と詰碁の問題がでています。これもパズルと同じようなもの。毎週挑戦していますが答えを見つけるまでに30分ぐらいかかります。かなり頭を使っているんですが,実生活ではまったく役に立たたないのは確かですね。
シャンプーの香をほのぼのとたてながら微分積分子らは解きおり(俵万智)
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