悪いときは重なるもの こういうときにやるべきことは何か
先週から苦情の電話やメールが会社に届くようになりました。
ひとりは高齢のおじいさん。毎日お昼前後に電話がかかってきては「チンピラ」「死ね」「バカ」と罵詈雑言を繰り返します。もともとは子会社とのトラブル。子会社の人間が何度も説明するのですが,納得せず当社に苦情をいってきたのです。
最初は担当者が話を聞いていたのですが,ひどいときには1日に10回以上電話がかかってくるため,本来の業務に支障がでるように。そこで上司である私が苦情電話を引き受けることに。苦情主が言っていることはもともと正当な理由のない無茶ぶりなので,「当社があなたに賠償金を支払う理由はない」と怒鳴りつけました。このおじいさんも私の対応に立腹し,お互いが相手の話にかぶせ合うひどい展開に。その後も1日1回は電話をかけてきます。おそらく,痴呆がすすんでいるのでしょう。
もうひとりは長文のメールを送りつけてくる中年男性。こちらは何がいいたいのか理解できない,改行なしの長文が延々と続きます。行数にして毎回50行ぐらいか? 「誰々に長時間拘束された。そのとき相手はちらちら腕時計を見ていた。拘束しておいてあまりに不遜な態度だ」など,自分がいかに虐げられているか,ひどい目にあっているかを並べています。
このとき対応した子会社の社員に事情を聞いてみると「相手の誤解を解こうと会議室に来ていただいて当社の説明をしようとするのですが,まったく聞く態度を見せず,逆に一方的に自分の主張を話し続ける。それが3時間にも及ぶのであきあきして腕時計を見ていた。そのことを言っているのでは」とのこと。これは認識の差どころではない。被害妄想じゃないの。いや,人格障害?
私はメールで「あなたのいうことは全くの見当違い」と返信しようとしたのですが,私の上司から止められました。「無視した方がいいこともある。こういう苦情主には相手をせず,じっくり対応しよう」
そういっていた上司は今日から忌引き。週末に身内に不幸があり,今週は出社なし。今週は会社では大きなプレゼンがあり,この上司がプレゼンターだったのですが,こういうことで私が引き受けることに。まったくの門外漢なのですが,他に誰もいないからということです。
うーむ。底なし沼状態の苦情対応が連日続き,今日明日でプレゼンの準備も必要。さらに今日は得意の顧客から,私の発言に対して「俺に腹を切れと言うことか!」と怒鳴られてトホホ状態。今週は鬼門に入った感があります。
不調のときは耐えるしかありません。私の尊敬する阿佐田哲也がいうように「満貫に振り込んだ次の局はベタ降りすべし」。巻き返そうとホームランを狙うのではなく,まずはボールをしっかりと見極めてフォアボールの出塁をめざす。その積み重ねで運気を逆転させるのです。
今週は水曜日,金曜日と忘年会が続きます。艱難辛苦をチャンスに変える気持ちで出社し,その後は美味しい焼酎を飲みたいよ。
作り話の水平線に見えてくる船の小窓の中の真実(俵万智)
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