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2019年10月14日 (月)

4年間でプレースタイルを変えたスコットランド代表と成長した日本代表

昨夜はラグビーワールドカップ,日本対スコットランドの試合をテレビで観戦しました。

キックオフ直後はスコットランドにトライを奪われて先制されたましが,以後は日本がボールをキープ。左サイドへの展開から福岡のオフロードパスが松島につながり最初のトライ。次は中央でフォワードが突進しながらオフロードパスを連続して最後は稲垣がトライ。さらに前半終了間際,グラウンディングのキックパスを福岡が俊足を飛ばしてキャッチしてそのままトライ。すごい!

スコットランドは後半は完全に戦い方を変えました。まずディフェンス。タックルで相手を倒すのではなく,サンドイッチ状にしてモールに移行。アンプレイアブルでスコットランドボールのスクラムというシーンが何度も見られます。さらに日本のラックに対してスコットランドのフォワードが縦に突進。ラックを崩してターンオーバーというシーンが頻出。すさまじい圧力です。

スコットランドの後半のトライはバックスが両翼に展開して日本ディフェンスを振り回し,最後はフォワードが縦に突進してディフェンスラインを強引に突き破ってトライ。迫力満点でした。

4年前のイングランド大会。日本は南アフリカに大逆転勝利の3日後,スコットランドと対戦しました。このときはスタンドオフのレイドローにやられました。彼の多彩なキック攻撃(ハイパント,ドロップゴール,キックパス)。そしてディフェンスをきりきりまいさせた華麗なステップ,インターセプト。これぞヨーロッパスタイルという見事なプレイで,日本は完敗しました。

それが今回のスコットランドは完全にフォワード型のチーム。ここまでスタイルを変えるとは。

一方の日本も大きくプレースタイルを変えました。日本の伝統的なプレースタイルは,すぐにスクラムからボールを出し,バックス陣が大きく展開。パスは両手と堅実なプレースタイルでした。それがこの試合では,片手のオフロードパスを連発。アングルを変えたり,背面投げをしたり,そっぷを向きながらのトリッキーなパスまで。これが高速で見事に決まりました。ディフェンスも早い飛び出しが目立ち,福岡が相手ボールを奪ってのトライが生まれました。

そして一番の変化がフォワード。体型の小さい日本はフォワードが弱いというのが定評でした。しかし,外国出身選手が大勢入った日本は体格では負けていたものの,スクラムやモールでは負けていませんでした。勝負の行方を左右するのは相手の強みを消すことができるかどうか。そういう意味では日本のフォワードはスコットランドと五分五分に持ち込むだけの実力をつけていました。

テレビを見ながら選手達の動きにあわせて体が動きました。足を踏みならしました。思わず声を上げました。試合終了が近づくにつれて胸が高鳴りました。こんなに興奮したのはいつ以来かしら。

日本は28-21でスコットランドに勝利し,予選全勝で決勝トーナメント進出。最高にしびれました。

ハイパントあげ走りゆく吾の前青きジャージーの敵いるばかり(佐々木幸綱)

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