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2019年9月

2019年9月28日 (土)

朝日新聞が「精彩を欠いていた」と評価したリーチマイケルが大活躍

夕方はラグビーワールドカップ,日本対アイルランドをテレビで観戦しました。

アイルランドは世界ランキング2位。一方の日本は9位。世界的な評価はアイルランドが上。過去も日本はアイルランドに9戦全敗。しかし,地元開催と言うこともあって,試合前は日本の勝利を願う報道が過熱していました。

日本はリーチマイケルがベンチスタート。朝日新聞の記事では,リーチは初戦のロシア戦では攻守に精彩を欠いていたとありましたが本当? 私はリーチマイケルが大健闘して日本のチームメイトを鼓舞しているように見えましたけどね。

アイルランドは自陣からはキックで前進。敵陣に入るとフォワードがラックサイドを何度も突進します。一方バックスは,ディフェンスのときのタックルでゲインしていくスタイル。試合前は,私はこれまで同様,この方法で戦ってくると思っていました。

ところが,スタンドオフのセクストンが欠場した影響か,アイルランドはほとんどハイパント攻撃がありません。さらに第1節のトンガ戦で見せた執拗なフォワードの突進がほとんど見られません。それどころかセクストン選手に代わって出場した選手のキックパスで2度トライを奪います。これは日本向けに研究してきたのか?

逆に日本はトライを狙うキックパスを繰り返しました。前半はあともうちょっとでトライという場面が3回ありましたが,アイルランドのディフェンスの足が速い! 追いつけませんでした。

また,日本はフォワード戦では不利と考えたんでしょうね。ペナルティキックのチャンスを得ると,ラインアウト(からのトライ)は一度も選択せず,すべてショットを選択。結果的にこれが功を奏し,6本中4本のペナルティゴールが決まりました。

そしてゲーム後半。意外な展開になりました。アイルランドは得意のフォワード突進を繰り返しますが,パスを出すごとに後退していきます。それだけ日本のタックルが早くて強烈。そしてスクラムでも反則を犯します。意外や意外。フォワード戦では日本が勝っていたのです。

日本がアイルランドにフォワード戦に勝つようになったのは,怪我をしたマフィに代わってリーチマイケルが出場してから。朝日新聞の記事と正反対に,今日もリーチは大活躍でした。日本のフォワードがつくった攻撃の起点から福岡がトライ。日本は16-12と逆転し,最後は7点差をつけて勝利。興奮した試合でした。

余談ですが,試合中,アナウンサーが日本のプレーのひとつひとつに,4年前のワールドカップで日本が南アフリカ(当時世界ランキング3位)に逆転勝ちした「世紀の番狂わせ」のときと似ているとのコメントをちりばめていました。でも,今の日本は4年前とは違います。少なくとも「番狂わせ」と言われるほど弱いチームではありません。南アフリカ戦の番狂わせの再現と過度に強調するのは,日本の選手はもちろん,アイルランドの選手にも失礼ではないでしょうか? ちょっと違和感を感じました。

ラガーらのそのかちうたのみじかけれ(横山白虹)