「犯韓論」を読む 歴史ファンタジーと正しい歴史認識
「犯韓論」(黄文雄:台湾人)を読みました。もともとこの著者は韓国人を毛嫌いした本をいっぱい書いているので、今回もそういうものだろうという前提で図書館から借りました。
内容は予想どおり、韓国人の非常識ぶりをこれでもかと書き連(つら)ねています。気になったキーワードは「ウリナラ自慢」(お国自慢といえば聞こえがいいですが、孔子や秦の始皇帝は韓国人とか、剣道や華道は韓国発祥とかのトンデモ自慢です)、「事大」(弱者が強者に仕(つか)えること。韓国は常に強い方の顔色をうかがって自分の態度を決めているので独自性なんてありゃしないという文脈で使っています)など。
韓国(というか朝鮮半島)の歴史でおもしろいなと思ったのは、常に中国の属国であったということ。もちろん李氏朝鮮など国王がいるのですが、ほとんどが中国の庇護(ひご)を求めていたという歴史です。だから朝鮮では「朝鮮国」の歴史という概念がなく「中国の一地方史」ということになります。表現は悪いかも知れませんが、韓国は古代日本の熊襲(くまそ)や蝦夷(えみし)みたいな存在といった方がいいかもしれません。日本史の教科書に熊襲や蝦夷の歴史がほとんどないように、韓国にも独自の歴史がほとんど存在していないのです。
歴史は記録です。遺跡(遺物)や文字が残っているかも重要です。ところが韓国にはそういうものが残っていません。易姓革命といって武力を盾に前王朝を簒奪(さんだつ)することが当たり前でした。自分の王朝を正当化するために、前の王朝の事績をすべて否定したのです。韓国も文字どおり簒奪を実行したのでしょう。
そういうふうに読み解くと、韓国政府は日本の統治時代を完全に否定しなければなりません。また、歴代の大統領もことごとく失脚して犯罪者となったのも同じように理解できます。易姓革命の考え方が今でも体に染みついているということです。
それにしても「朝鮮半島の歴史はファンタジー」というフレーズが何度もでてくるのには笑いました。存在しない(過去の記録を徹底的に廃棄する)から何とでもねつ造できるわけですね。そして韓国人のいう「正しい歴史認識」という意味もよくわかりました。日本人は歴史を学問として真実はひとつであると考えていますが、韓国人の言う「正しい」とは「学問的な真実」という意味ではなく「政治的に正しい」という意味。韓国人には「日本統治時代はすべて悪」という結論があるので、それを証明するもの(歴史)しか存在しないのです。
こう考えると「従軍慰安婦」も、なぜ被害者である韓国政府は事実関係を立証しないのかが理解できます。通常の民事裁判であれば、被害者側に立証責任があります。しかし、このときは某日本人の証言(とその報道)が国際問題を引き起こし、加害者である(立証責任のない)日本政府が詳細な調査をしました。一方で韓国政府はそういう証拠を積み上げることはせず、日本は極悪非道だというファンタジーを世界に宣伝しているだけです。
それだけではありません。この本を読んで、韓国政府が日韓基本条約で賠償問題を完全に解決したことを国民に知らせていないことを初めて知りました。すごい国ですね。韓国政府が徴用工の問題で放置するはずです。
「日韓併合を生きた15人の証言」(呉善花:韓国人)を読んでも同じことを感じました。植民地時代の朝鮮に住んでいた日本人へのインタビューでは、「日本人は朝鮮人をいじめたり、女性を強制連行するようなことはなかった。逆に極めて少数派の日本人がそんなことをしたら、我々は無事ではなかった」と話しているのに、当時の韓国人へのインタビューでは「(周りがそういっているから)日本人は強制連行などのひどい仕打ちをしていた」と今の韓国世論を代弁するだけ。彼らは自分の見聞きしたことのないことを証言しています。ねつ造とはいいませんが悲しいですね。
どうもどうもしばらくしばらくと繰り返すうち死んでしまいぬ(高瀬一誌)
コメントありがとうございます。ご意見を自分なりに受け止めて修正してみました。常に対応できるかはお約束できませんが,できるだけ多くの人にとってわかりやすいコラムにしたいと思っています。今後ともよろしくお願いします。
投稿: | 2019年9月 8日 (日) 20:44
「自国」の定義がわからない。
投稿: | 2019年9月 8日 (日) 12:46