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2019年8月16日 (金)

ファクトフルネス データをもとに世界を正しく見るために

「ファクトフルネス」(ハンス・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロランド)を読みました。400ページ近い大作ですが、文章は平易で図表もたくさん掲載されているので非常に読みやすい本です。

この本は最初に三択クイズが出題されています。紹介してみましょう。 問1 現在、低所得国に暮らす女子の何割が初等教育を終了しているか?(20%、40%、60%) <正解:60%> 問2 世界で最も多くの人が住んでいるのは?(低所得国、中所得国、高所得国) <正解:中所得国> 問3 世界の人口のうち、極度の貧困にいる人の割合は過去20年でどう変わったか?(2倍になった、横ばい、半分になった) <正解:半分になった> 問4 世界の平均寿命は現在およそ何歳か?(50歳、60歳、70歳) <正解:70歳>

クイズはぜんぶで13問あります。でたらめに答えても3分の1の3,4問は正解するはず。しかし、先進国の高学歴の人々に出題したとき、正解率は20%(1,2問)も満たなかったことが繰り返し紹介されています。あなたは1問でも正解しましたか?

世界は確実によくなっています。そして先進国と低所得国との経済格差は確実に縮小しています。しかし、ほとんどの人々はそう思っていません。30~50年前の世界観がずっと頭の中に残っているか、マスコミが報道する悲惨な世界を真に受けているのです。

私の妻もほとんど不正解でした。一方、高校生の娘は半分以上が正解。クイズの一つに予防接種を受ける子どもの割合があります。現在は80%(!)の子どもが何らかの予防接種を受けています。娘は地理の資料集で紹介されていたこのデータを覚えていました。娘の成績が悪いのを妻はよく叱っていますが、よく勉強しているのはどっちでしょうか?

今NHKの夜のニュースを見ています。新幹線の計画運休の情報が日本人には伝わったものの、外国人観光客には伝わっていないという失策(?)を繰り返し報じています。すごいですね。よくまあこんな問題を見つけてきたものです。問題はどんどん微細化していきます。そしてマスコミが大きく取り扱うことで大問題のように印象づけます。

でも、台風の影響を受けたり被害を受けた人はこの数十年で確実に減ってきています。トラブルがないと視聴率がとれないマスコミは、ニュースのネタ探しに一生懸命です。渋滞発生はニュースになってもお盆のUターンラッシュがないことはニュースになりません。マスコミが考えるのは、問題の本質は何か? ではなく、視聴率が取れるのは何か? 新聞・雑誌の販売数が伸びるのは何か? です。マスコミが正義をふりかざすように言葉にする「真実を報道する」は、まったくの「ウソ」です。そういう気持ちを持つ人は極めて少数派です。

そういう嫌な時代に、「ファクトフルネス」は日頃から私がうすうす感じていることを、数字や事実を積み重ねて丁寧に紹介していました。私が好きな橘玲も「不愉快な真実」を繰り返し著書で紹介しています。最近は彼の著書がベストセラーになることが増えてきました。とてもいいことだと思います。

ちなみに団塊の世代である私の父に、橘玲の本を読むよう何度も勧めましたが決して手に取ろうとしません。「憲法改正をしようとする安倍は許せない」「こんな状況だったらアカハタが乱立してもいいはず」などとマスコミに踊らされているのが明らかなので、ちょっと熱を冷ましてあげたいのですがね。ユリウス・カエサルが言うように「人は自分の見たいものを見たいようにしか見ない」のですね。

通るたび「本日限り」のバーゲンをしている店の赤いブラウス(俵万智)

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