入院しても忙しい? 消費される患者たちの生活
入院して4日目にようやく便通がありました。頭は依然としてボーッとしている状態ですが、吐き気はずいぶん治まりました。担当の医師に今の症状を説明すると、点滴の抜針(ばっしん)が認められて、金曜日に退院とのこと。できれば今日(木曜日)に退院したかったのですが、用心に越したことはないということでしょうか。
この4日間、食事と水分補給以外はベッドで横になっているだけ。気分が悪いので目は閉じたまま。おしっこもほとんど出ません。背中や腰などが痛くても寝返りもうてない。本当にきつかった。
そういうわけでテレビを見ることもなく、本も読めず、携帯電話も手にせずとじっとしたまま過ごしました。4日目の夕方に妻がラジオを持ってきてくれました。4日目からは気分がいいときはラジオを聞いていました。目を使いたくないときはラジオが一番ですね。
入院は4人部屋だったのですが、相部屋の3人はいずれも高齢の男性。私よりも症状が重いようで、毎日10回以上ナースコールを押し、その都度排泄(はいせつ)や点滴・投薬と看護師さん達も大変そうでした。この部屋と廊下を挟んでナースステーションがあり、他の部屋からのナースコールの電子音、看護師さん達の携帯呼び出し音がひっきりなしに聞こえます。本当に大変。
私が驚いたのは、そんな中、相部屋の3人が毎日何度も携帯電話の着信音を鳴らし、カチャカチャとキーボードを叩き、見舞客らと商談(?)をしていること。空いた時間はずっとテレビを見て、カーテンの隙間から外をジロジロ、ときに大きな独り言。夜中もベッドを上げ下げする操作音が途切れず、テレビのリモコンや携帯電話を頻繁に床に落として音を響かせる。何だよこの人達は。眠れねえじゃねえか(怒)。
体を休めるべき時にそれができない、何かしないと落ち着かないというのは人間の性(さが)なんでしょうか?
私は寝ている間何をしていたかって? 横になっている間、ほとんどの時間は好きな、あるいは好きだった女性たちのことを思い浮かべていました。でも3日が限界ですね。そして体調が回復してからは、このブログの更新内容をノートに書いていました。今日になってようやく、その内容をネットに公開できます。日常生活に戻れて(この部屋から抜け出せて)本当によかった。
銀行員等朝より蛍光す烏賊のごとく(金子兜太)
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