« 2019年3月 | メイン | 2019年5月 »

2019年4月

2019年4月30日 (火)

発達障害児と決めつける教師たち もっと子どもの話を聞いてみよ

久しぶりに実家に帰省しました。2ヶ月ぶりでしょうか。驚いたことに、この日は東京でプログラマーをしている三番目の弟も5年ぶりに帰省。両親のほか、叔父夫婦、二番目の弟家族も集まってそれはにぎやかでした。

弟家族には3人の子どもがいます。そのうち、二番目の長男は普段から落ち着きがなく、学校でトラブルを起こしてばかりの問題児。私が帰省したときは、いつも「チェスしよう」とせがみます。私ぐらいしか遊び相手がいないみたいに。

この二番目の長男は、担任の先生と折り合いが悪く、いわゆる不登校児です。母の話を聞くと、どうやらいじめっ子グループと常に対立しているらしいのですが、担任の先生はそのグループの肩入れをしているとか。先日も問題を起こしたとき、どちらが悪いかをクラスメートに多数決で決めさせ、この子を断罪したそうです。人民裁判の信奉者のなのでしょう。例えそうでないとしても、意識せずにそんなことをする教師を、私は恐ろしいと思います。

確かにこの子は保育園に通っている頃から、先生らに発達障害などを疑われ、病院で診察を受けるよう言われ続けてきました。周囲と折り合いが悪いのもわからないではありません。しかし、いよいよ「なかよし学級」にいれられるかもしれないと心配した弟の嫁が、本当にこの子を精神病院につれていったそうです。

診察の結果は「異常なし」。それどころかIQが130以上あることがわかったそうです。言うなれば周囲の言うことやることが馬鹿馬鹿しくてクラスメートとの折り合いがつかないようです。まあ誰だって中学生のときに、小学校低学年の子ども達と一緒に遊んだり、勉強したり(教えるではありませんよ)できるかといわれると、それは難しいですよね。この子もそれと同じ環境だと思うと同情します。

本人に問題がある(逆の意味で)のは間違いありませんが、中途半端な理解のまま、低いレベルに無理矢理合わせようとするところが、いかにも日本(鹿児島)らしい教育だとあきれました。

この日、二番目の長男はゲームをずっと独りでしていましたが、これまでのように騒いだり大声を出してけんかしたりすることがありませんでした。精神科の先生のカウンセリングを受けたことが非常に好影響だったようです。いい先生に出会えてよかったですね。たぶん、学校現場で出会う可能性は極めて低いでしょうから。

なんとなくわかったような気になって「登校拒否」とその子を呼べり(俵万智)