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2019年3月 2日 (土)

桜島の降灰予想が風向きから爆発確率へ さすが京都大学防災研究所

今日は京都大学鹿児島講演会に参加しました。講師は桜島の防災研究所の井口教授。火山防災の第一人者です。

マグマの発生から噴火にいたる経緯について、火山の一般的な知識について講義をした後、桜島の噴火の特徴について説明がありました。マグマには水や二酸化炭素が溶け込んでいます。マグマが地表近くに上昇すると圧力が下がるためにマグマのなかに泡が発生し、それが火山の爆発の原因となるとのこと。

例えると、サイダーの瓶の蓋を栓抜きであけると泡がでてきます。これは蓋を開けることで圧力が下がり、サイダーに溶け込んでいた二酸化炭素が泡となってでてくる現象です。マグマが火山となって噴火するときも同じ現象なんですね。目から鱗(うろこ)です。

そしてサプライズがもう一つありました。講演後の質疑応答のとき、最後の質問が「桜島の降灰(爆発)の確率予想ができるようになるのは何十年後でしょうか?」。

井口先生は「グッドクエスチョン!」といい「実は爆発予想について研究中で、5年後には実用化できるように取り組んでいる」との説明がありました。

鹿児島県外の人は知らないでしょうが、鹿児島県内の天気予報には、桜島上空の風向き予想が必ずあります。しかし、桜島の爆発時刻の予報はありません。したがって桜島が爆発するかわからなくても風向きが自宅方向であれば洗濯物を干すのを控えようという判断を鹿児島県民はしています。

井口先生の回答によれば「6時間以内に爆発する確率は何%、12時間以内の確率は何%」といえるぐらいまで研究は進んでいるとか。数年後には天気予報で確率をお知らせできるレベルにまでなるみたい。大いに期待したいですね。

ところで今日の聴衆は定員250人に対して249人。事前申込制だったのですが当日飛び込みも10人以上いたようで会場は満席でした。雨天にもかかわらずこの集客力。京都大学事務局の職員も驚いていました。さすが井口先生。鹿児島での人気はすごいですね。

春雨や蓬(よもぎ)をのばす草の道(松尾芭蕉)

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