橘玲が別冊宝島の編集長だったとは! なっとくです。
私が30歳のとき、2番目の娘が生まれた頃はよくビジネス書を読んでいました。そんな時に手にした本が「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」(橘玲)。要は国の支援策をうまく使えばその利得を得られるということ。国の制度の隙間をついていて鋭い分析。以後、彼の本を読み始めました。
「得する生活」「臆病者のための株入門」「貧乏はお金持ち」「日本の国家破産に備える億万長者入門」「幸福の資本論」などなど。これらから学んだことを私の生活でも実践しています。
20年前に鹿児島銀行が投資信託のサービスをはじめたときは、「インデックスファンド225」と外貨預金(米ドル)を小遣いの範囲でスタート。数年前にイデコ(個人型年金)に加入できるようになったときには限度額一杯で「外国株式インデックス」に100%運用。そして、効果最大の投資である人(自分、子供)への投資は惜しまないこと。
もちろん実践していないこともあります。税制や雇用の制度をうまく利用したマイクロ法人などは私の会社ではちょっと無理。不動産投資の戒めもマイホーム建設の誘惑には勝てませんでした。しかし、頭金を厚くすることで負債額を押さえ、無理な長期ローンはしませんでしたから、学んだことを違う形で実践したとは言えるかも。
最近の彼の著書は経済評論から離れ、心理学、進化論から現代社会を論じる内容が増えました。ひとつひとつが最新の研究に基づいていて好感がもてます。
そんなとき彼が「80’s」という本を書いたことを知りました。ネット書評を読むと彼が「別冊宝島」の編集長だった時代の自伝だとか。驚きました。私が学生の頃、愛読していたのが「別冊宝島」だったからです。おたくやオカルト、モンスターペアレント(当時はこの名称はありませんでしたが)、サブカルチャーなどなど、いわゆる良書には書かれていない社会の真実・真相の姿がそこにありました。私の教養はここで身につけたといっても過言ではありません。だから彼の著書は私のフィーリングにぴったりと合っていたんですね。
私が学生時代に強い影響を受けたのは、この「別冊宝島」のルポタージュのほかに評論家の呉智英がいます。彼のことはいずれまた、このブログで取り上げたいと思います。
雁(かりがね)やのこるものみな美しき(石田波郷)
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