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2022年6月 4日 (土)

「走れ! 青春鉄道 吉都線。」 小林駅に青春を感じる

先日、小林駅に隣接する「KITTO 小林」で会議がありました。

私は車を運転しないので、鹿児島中央駅から特急きりしまに乗り、隼人駅で乗り換えて肥薩線を北上。吉松駅では乗り換えに1時間以上かかるので、駅近くの「ぽっぽ亭」で昼食をとりました。

吉松駅から都城行の列車に乗りました。お客は5,6人。制服を着たかわいらしい女子高生ひとりが目立つ程度。この女子高生も私と一緒に小林駅で降りました。

会議を終えて夕方のこと。小林駅の無人のホームで都城行の列車を待っていると、来るときに見かけた女子高生が現れ、私から1メートルぐらいのところにやってきました。周りに誰もいないなかでこの距離感。「さっきも列車で一緒だったけどどこの高校なの?」と私から話しかけました。

「日章学園です」と静かに語り、今日はどうして小林に来ているのかを教えてくれました。私からは現在の仕事のことや高校時代のエピソードをいくつか話すと彼女は静かに聞いていました。しばらくの沈黙の後、彼女がこちらを見ているので目を合わせると「今日はいつもより駅で待っている人が多いですね」と言ってきました。

確かに数人の高校生がやってきましたが、とても多いなんて思えないほど。たぶん、彼女は私に話しかけたかったけど適当な話題が見つからなかったのでしょうね。しばらくしてホームに列車が到着し、私と彼女は黙ったまま別々のボックスに座りました。

途中の駅で彼女は下車しました。そのとき私の方を振り向いてほほえみました。私は笑顔で彼女に小さく手を振りました。お互い何も言わなかったけど。

「走れ! 青春鉄道 吉都線。」吉都線の各駅にはこのフレーズのポスターがいっぱい掲示されています。この日の私と彼女の出会いは、私にとっては単なるエピソードの一つであっても、彼女にとっては青春のひとコマとして心に残るのでしょうね。私が高校生の時、そうだったように。

そんなことを考えながら、都城から鹿児島中央駅に向かう特急きりしまの中で、私は缶ビールを飲み干しました。

青空にアルペジオのやうなる愛ありとおぼるるばかりに光の風吹く(井辻朱美)

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