ひとの心ってほんとうはだれもわからない 関係が破綻した男女社員
私が勤務している会社に仲良く仕事をしている男女がいました。ひとりは40代の男性。もうひとりは20代の女性。仕事をしているときにはお互いにほめあったりしていて、まわりの同僚がそこに割り込んで話をするのを遠慮してしまうほどでした。
それが最近になって、女性が会社に辞表を提出しました。理由は、この40代男性の仕事のやり方がいい加減なのが許せないとのこと。
この理由を聞いたとき「まさか」と驚きましたが後の祭り。話を聞くと、ずいぶん前から彼女はこの男性を不愉快に思っていたようで、それがこれからも続くのかと思うと嫌になったというのです。
早めに相談があれば配置換えなど、できる対応はいくらでもあったのですが、彼女はまったくそういう素振りを見せずに突然の決意表明。私も上司もあ然となりました。
男性の方は彼女の理由を聞いて激昂。この男性はもともと彼女の虚言や雑な仕事のやり方を不愉快に思っていたとのこと。それから彼女が退職するまでの間は、お互いが口も聞かない仲になっていました。
仕事をするときは「おべんちゃら」を言ったり「阿諛追従(あゆついしょう)」するのも、仕事が円滑に進める上で必要なこともあります。しかし、今回の両者の「演技」に、私を含めて周囲の社員は誰も気づかなったわけです。
振り返ると、このふたりにはひっかかるところがありました。男性の方は自分本位で立場の弱い人に平気で嫌味をいう性格。女性の方は自分の甘ったれなところは棚に上げて他人のアラが目につくとずけずけともの言う性格。ほんとうの意味のやさしさに欠けているところがありました。このふたりの心ない言葉に傷ついた社員が複数いたのです。
それぞれの攻撃的な性格が同一方向に向いている間は仲良くできたのでしょう。しかし、それがお互いに向き合うと、あっという間に関係は破綻しました。
ひとの心って、わたしにはよくわかりません。
家族の誰かが「自首 減刑」で検索をしていたパソコンまだ温かい(小坂井大輔)
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