日経インデックスファンドの積立がすごいことに 俺って資産運用の天才かも
もう20年近く昔のことです。当時、加世田市(南九州市)に住んでいた私は鹿児島銀行に預金を預けていました。
ある日のこと、窓口で何かしらの手続きをしていたところ、窓口の銀行員から金融商品の購入を勧められました。この頃は金融ビッグバンの時代。証券会社だけが株式や投資信託を取り扱っていたのですが、ちょうどこのころから銀行でもこのような金融商品を扱えるようになったのです。小泉内閣の竹中平蔵金融担当大臣が活躍していたといえば、思い出す方も多いでしょう。
銀行員は若い美人で名前がフユノさん。セールストークの「ノルマがあるものですからお願いします」に思わず笑ってしまいましたが、彼女の美しさに心を奪われた私はパンフレットを10種類ぐらい持ち帰ることになりました。
いろいろ吟味して選んだのは外貨預金と日本株式インデックスファンド。外貨預金は米ドルを1万ドル(当時のレートで1ドル117円ぐらい。私の貯金のほとんどでした)。インデックスファンドとは市場全体に投資するもので、簡単にいえば日経平均株価に連動するもの。こちらは毎月1万円ずつ積み立てることにしました。フユノさんがとても喜んでくれました。
外貨預金を選んだのは、日本経済は今で言う「失われた10年」の頃で、日本がアメリカ経済に太刀打ちできなくなることが予想されたから。私の給料は円なので金融資産はドルにしようと考えたのです。日本経済が上昇すれば私の給料で安泰だし、下降すれば外貨預金の運用益で補えると。
また、株式投資の素人である私は、橘玲が提唱する「市場全体に投資する」資産運用に賛同していました。しかし残念なことに当時は世界全体に投資する商品を鹿児島銀行は扱っておらず、唯一のインデックスファンドが日本株式だったのです。当時は日経平均株価が1万円を下回っていました。
積立開始後、どういうわけか日本株は上昇。10年後、つまり120万円積み立てた結果、リターンは160万円に、つまり40万円も増えていました。減税対象期間がその頃までだったこともあって一旦解約し、家族の海外旅行の資金にしました。
その後もインデックスファンドは積立を継続。8年経った現在は日経平均株価が3万円前後となっています。この結果、最初の解約から後に積み立てた90万円が140万円に。なんと50万円も増えていました。すごい利回りですね。
今回、これも解約することにしました。そして金融商品を鹿児島銀行から購入することもすっぱりやめることにしました。もともと、世界全体(グローバル・インデックス)に投資をしたかった私です。今ではインターネットで簡単にそういう金融商品を購入することができますから、わざわざ鹿児島銀行に義理立てする必要はありませんからね。もうフユノさんに会うこともないし(あれだけの美人だからもう結婚しているでしょう)。
ところで外貨預金の方ですが、ご承知のとおり円が暴落する兆しがありません。そういうわけで運用益はほとんどでていないので塩漬け状態です。しかし、外貨預金は一種の保険みたいなもの。日本にデフォルトが発生するかは神のみぞ知るですが、無策であるのは怖すぎますからね。
ところで今回の解約した140万円のうち100万円は家計に入れますが、40万円は私のお小遣いとすることを妻が認めてくれました。うれしいーっ!
緑陰や矢を獲(え)ては鳴る白き的(竹下しづの女)
コメント