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2020年12月19日 (土)

「ティファニーで朝食を」を見て おしゃれなニューヨークの世界

オードリー・ヘップバーン主演の映画「ティファニーで朝食を」を見ました。オードリー・ヘップバーンの映画は『ローマの休日」と「おしゃれ泥棒」しか見たことがない私ですが,この映画は長い間見たいと思っていました。

ニューヨークを舞台にしたラブロマンス。ヘップバーンのおしゃれな雰囲気と自由奔放な生き方が,あの時代のアメリカを象徴しているようで,憧れと言うよりも「古き良き時代」を思わせる作品となっていました。もちろん,現代の日本にいる私の感想です。公開されたとき(50年以上前)は,きっと洗練された都会の恋物語だったでしょう。

この映画を驚いたのは,上下の階の住人が非常階段を使って窓から簡単に出入りすること。いくら自由奔放な女性でも,引っ越してきたばかりの若い男の家に窓から入り込み,裸の男性のベットでそのまま寝てしまうなんて「アンビリーバボー」です。でも,それがこの時代の映画なんですよね。

1970~1980年代は,ポパイやホットドッグプレスという若い男性向けの雑誌が売れていました。村上春樹のポップな小説やウッディ・アレンのオシャレなコメディも,ここが発信源だと聞いてはいますが,当時は硬派だった私には無縁の世界でした。

あれから40年経って,私はあのときのオシャレなアメリカの世界に少しずつ自分の中に取り込んでいます。村上春樹の「ノルウェイの森」を読んだのは今から10年前。福岡出張の帰りに,キヨスクで文庫本を買い,新幹線の中で夢中になって読みました。その後は村上春樹作品集を全巻読破し,今では最新刊もチェックしています。

それから数年後,北九州市の門司港に行ったときに,たまたま開催されていた「わたせせいぞう」作品展を見て,わたせせいぞうの作品を購入するようになりました。80年代は「ハートカクテル」という,やはり若い男性に支持されたおしゃれな作品がありました。バブル時代の記憶と重なっている人も多いことでしょう。

最新の流行を追うのもいいけれど,私には70年代から80年代の「おしゃれ」が,知らず知らずのうちに価値基準となっていることに気づいています。そのことを再認識,追体験しているといってもいいでしょう。

昔のことだけれども,「あの頃はよかったなあ」という単なる懐古趣味ではなく,そこに新たな発見や喜び,忘れていた憧れがあります。

私のファッションは機能性よりも,伝統的なスタイルを追求しています。あの頃は流行だったかも知れないけれど,今ではしっかりと社会に定着している。スーツにせよ,コートにせよ,帽子にせよ,革靴にせよ,カバンにせよ,すべてそうです。時代を経て残ったものは,今でもやっぱりいい! 

ベーグルパン置かれる朝の食卓に勝てぬシャンパンを冷やし続ける(俵万智)

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