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2020年12月

2020年12月30日 (水)

『ゴッドファーザー』に登場するアポロニアやケイは美人か?

NHK-BSで『ゴッドファーザー』を見ました。いわずとしれた,フランシス・コッポラ監督の名作です。

メグ・ライアンのラブコメ「ユー・ガッタ・メール」でメグと結ばれる青年実業家役のトム・ハンクスがこの「ゴッドファーザー」をビジネスのバイブルだと賞賛するシーンが登場するぐらいですからね。

マフィアの物語なので,当然ながら暗殺シーンが登場し,迫力とスリルが満点なのですが,どうしても納得いかないのが女優陣です。

特に,主役のマイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)の恋人役のケイにせよ,逃亡先のイタリアで結婚したアポロニアにせよ,私にはとても美人とは思えません。

二人の顔はどちらも眉毛が細く,への字型。当時はそれが美人の象徴だったのかと思いたくなります。時代遅れとはいいませんが,私には不自然な顔に思えます。

そしてアポロニアに至っては,マイケルとの結婚初夜におっぱいを露(あら)わにして,肌色の乳首を見せているのですが,まったくセクシーに見えないところが残念。映画の中ではギリシア系の美人だと絶賛されているのですが,私に言わせれば「あんな怖い顔をしていて美人なの?」と突っ込みを入れたくなります。

映画のストーリーは有名なので触れませんが,ドン・コルレオーネが「男は家族を大事にしろ」と強調しているシーンが何度も登場し,ファミリーのために行動しているのに,息子たちは自分たちの欲望や組織のために行動し,その結果,家族がばらばらになってしまうのは皮肉ですね。

PartⅢのラストシーン,マイケルは一人,安楽椅子にかけたまま孤独な最後を迎えるのですが,第一作ではドンが孫と怪獣ごっこをして戯れている中,畑の中で息を引き取るシーンと比べると象徴的です。−−

コッポラ監督がそこまで意識していたのかはわかりませんが,第一作から第三作までを通してみると,ずっしりと重たい感動が残ります。

あこがれの時代(ときよ)は過ぎて喉くだる夜半(よわ)一椀(わん)の酒苦きかな(石田比呂志)