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2020年11月

2020年11月29日 (日)

「サンデーモーニング」を見る限り パ・リーグの天下は続くと確信

今朝,MBCの「サンデーモーニング」を見ました。30年以上続く長寿番組です。関口宏が司会をしていてスポーツコーナー(張本勲の「喝」)が有名です。

私はこの番組の巨人偏向が大嫌いでこの20年は見ていません。しかし,今年の日本シリーズでホークスが巨人に2年連続の4連勝と圧倒。このことを巨人びいきのこの番組がどう報じるか気になり,テレビのスイッチを入れました。

最初に女性アナウンサーが日本シリーズの経過を簡単に紹介。その後,元巨人の張本勲と元巨人の桑田真澄が総括しました。

張本の巨人敗因分析は「全試合でDH制を認めた原監督の判断ミス」と「ホームゲームで東京ドームが使用できなかった不運」。一方の桑田は「選手年俸の合計が巨人の40億円に対してホークスは60億円というフロントの差」と「指示待ちの巨人と自分で考えてプレーするホークスという選手の差」。

私は今年の日本シリーズを見て感じたことは,「巨人はホークスの投手が投げる球を打てない」ということに尽きます。打者のスイング,投手の球威はどちらもホークスが上でした。監督の采配やDH制の有無,運不運をどうこういうレベルではないと考えています。

張本,桑田の分析では,日本シリーズ4試合での巨人の打率が1割3分2厘と史上最低を2年連続で更新したこととの関連が不明です。そもそも,二人の分析は試合を見ていなくてもできるコメント。選手に関する桑田のコメントも「ように見えた」という憶測でしかありませんからね。

「プレーを見る限り,巨人はホークスに実力で負けていた」。どうしてそういう結論にならないのでしょうか。

政府がまっとうに機能するためには健全な批判が大事だとジャーナリストたちはいいます。政府の批判を繰り返し,批判を正当化する「サンデーモーニング」などの報道番組。

ところがプロ野球報道となると違うようです。権力者(人気のある)巨人に阿(おもね)り,こういうねじ曲げたスポーツ批評が長年続いています。このことが結果的に,巨人,ひいてはセリーグの球団の弱体化を招いています。いい反面教師ですね。その反面教師ぶりを報道番組(マスコミ)が自ら演じていることが日本のジャーナリズムの底の浅さを露呈しています。

巨人ファンは団塊の世代。60代後半から70代です。彼らが主な視聴者である「サンデーモーニング」などの報道番組は,これからも頑迷な高齢者のために,巨人びいきの報道を続けていくでしょう。

私はまだまだパリーグの天下は続くと確信しました。

ぞろぞろと鳥けだものをひきつれて秋晴れの街にあそび行きたし(前川佐美雄)