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2020年4月30日 (木)

どうして日本人は長時間労働をしたがるのか プロ野球の試合時間

日本のプロ野球は試合時間が長くて有名です。何しろ午後6時プレーボールでも試合が終わるのはいつも午後10時前後。ピッチャーが投げるまでに時間がかかるということもありますが,サインの交換や,バッターもいちいち打席から離れるので,その小さな積み重ねが試合の長さにつながっていくのでしょう。

一球一球に集中力を高め,その合間はリラックス。そういうリズムが野球です。だから試合時間が4時間もあるのに選手はさほど疲れません。(ピッチャーは別でしょうけど)

逆に,ラグビーやサッカーは試合時間が決まっています。選手たちはその時間走り続けるので,当然ながら2時間でヘトヘトになります。

日本人の長時間労働は,どうもプロ野球のだらだら過ごすタイプに近いようです。私が勤めている会社でも社員の多くが残業しています。もちろん,忙しいというのは否定しませんが,いつも全員が午後11時以降の決まった時間に退社することに,私は違和感を覚えるのです。

私が見ている限り,彼らがひとつの仕事を手分けている光景はなく,仕事をお願いしたり,引き受けたりする姿もありません。ただ黙々と自分の仕事をしているだけなのです。

会社員であれば,仕事は効率が最も重要です。ところが彼らはみんなが一斉に帰る時間まで,やるべき仕事を引き延ばしてやっているように思えるのです。早く退社することが悪いことであるかのように。

精神的には「ひとりじゃない,みんな一緒だ」という安心感はあるでしょう。でも,それによって家族と過ごす時間は失われます。会社にとっては人件費がかさみ,利益が減ります。厳しい言い方をすれば,社員の残業は彼らの自己満足です。

日本人はあうんの呼吸,空気感を重視します。忙しくて手が回らない仕事があるなら,周囲の人にお願いすればいいのに,周囲への配慮(?)でそれをせず,周囲の人たちも付き合いで不要不急の仕事らしきことをして居残り続ける。私はこういう日本人の同調圧力が大っ嫌いです。

ついでに嫌な体験をもう一つ。

最近は社内でマスクをしていないことを告げ口して圧力をかけてくる人が増えました。いちいち相手をするのが面倒くさいのでマスクを着用していますが,これってなんなんでしょう。

お前がマスクをしてなくて俺に感染したらどうしてくれるんだ,ならまだ理解できますが,こういうケースはたいてい,おれはマスクしているのにお前がしてないのは許せないってことなんですよね。あなたもうすうす感じているでしょう。やっていることがだんだん本来の目的からずれているってことに。

目的がずれてくるから,方向が間違ってくる。そんなことを考えると連合赤軍のリンチ事件が頭に浮かんで,なんだか毎日イライラしています。

全学連に加盟していぬ自治会を責めて一日の弁解とする(岸上大作)

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