ラグビーもサッカーも試合がない週末に,無観客のオープン戦を見る
毎週土曜日,日曜日はサッカーのJリーグか,ラグビーのトップリーグを観戦するのが日課になっていました。しかし,新型コロナウイルスにヒステリックな人たちがいるために,私は土日も業務に追われてしまい,とても楽しめる状況ではありませんでした。
2月末に安倍総理がイベントの自粛要請をしたこともあって,3月中旬まで全試合が延期。ちょうどいいといえばそうなのですが,今日は午後はようやく仕事を休めたのに楽しめるものがありません。ああ,なんてこったい。
仕方なしにテレビを見ていると,BS朝日でオリックス対巨人のオープン戦が放送されていました。いわゆる無観客試合。静かです。本当に静かです。なんだか,草野球みたいです。
ピッチャーの投げたボールがキャッチャーミットに収まる度に,雷を思わせるような破裂音が球場内に響き渡ります。ジャストミートするとそれに劣らぬ快音が生まれます。ベンチや野手からは野次とも激励ともつかない,声が聞こえてきます。ファールが客席に入るとゴツンとやや低い音が聞こえてきます。
いつもは応援団のトランペットなどの騒音で聞き取れない,これらの音を聞きながら,小学生の頃のことを思い出しました。
私は小学校の同級生が出場している野球の試合をよく見に行っていました。観客なんて私だけ。選手達のかけ声とボールをキャッチしたときの音,ボールがバットに当たった音,よく聞こえました。空はよく晴れて,風はここちよかった。そんなのどかなグラウンドで,私はのんびりと芝生に腰掛けて無邪気に応援していました。
テレビでは解説者が「無観客では選手の気合いが入らない」とコメントしていましたが,本当にそうなんでしょうか? 野球選手は観客にアピールするのもプロとしては大事だと思います。でも,野球をすること自体に影響があるとは思えません。観客の目を意識しない分,自分のプレーに集中できるのではないでしょうか,スタンドプレーを考えなくていいってことなんですから。
テレビを見ている私も,いつもとは違って,野球本来の音が聞こえることを楽しんでいます。あれこれ過剰なサービスがあふれる今日,こういう日があってもいいよなって思いました。
世界とは時代とは数限りなき固有名詞の羅列にすぎず(藤原龍一郎)
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