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2020年1月22日 (水)

NHKニュースはいつになったら武漢から現地リポートをするのか?

中国・武漢の市場が発生源と言われている新型コロナウイルス(肺炎)について,連日大きく報道されています。最初はヒトからヒトへの感染は確認されていない,との発表がヒトからヒトへの感染があると変更されました。昨年12月に発表されてから次第に感染者数は増えています。

今見ているNHKのニュース9によると死者は9人,感染者は400人,重症者も100人を超えているようです。武漢の様子を伝えてる日本語学校に勤務している中国人への電話取材の映像が流れています。でも,なぜ電話なんでしょう?

新型肺炎が発生してからもう1ヶ月になりますが,NHKのニュースに出てくる武漢の映像は閉鎖された市場の様子ばかり。たまに中国人への街頭インタビューやマスクが品切れという店舗の映像がありますが,すべて上海や北京の様子で武漢市民へのインタビューは一度もありません。

武漢の情報で最もひどかったのが,SNSに関係の情報が掲載されて間もなく当局によって削除されたという報道でした。誰の投稿かも不明,削除された事実関係も不明,現地の裏付け報道もなし。こういうのってフェイクニュースだとは思わないんでしょうか? これってジャーナリストの取材って言うんでしょうか?

昨日は武漢の病院などの映像がながれましたが,もともとは中国の現地メディアの映像。NHKはそれを借りて放送しているだけです。

ひょっとしたらと民放の番組もあれこれチェックしましたが,結局,一度も武漢に日本のマスコミがいることを確認できる映像はありませんでした。

日本のマスコミはこの1ヶ月間,いったい何をしているんでしょうか? これだけトップニュースで連日報道しているのに,その中身は現地マスコミの映像を借りるか,外国の医療関係者の推測や中国当局の発表を垂れ流すだけ。取材したといえるのは北京と上海市民の声と,限られた情報しかもっていない日本の医療関係者のコメントだけです。あっ,今日は日本政府の関係閣僚会議のこともでてました。

そして,今日。武漢市は市民の移動制限措置を発表しました。これで日本のマスコミが現地取材をすることは事実上困難となりました(と対外的に正当と思ってもらえる理由ができました)。そもそも現地に行く気がないからマスコミにとっては痛くもかゆくもないんでしょうけど,これってジャーナリストとしてどうなんでしょうか?

こんなことをテレビにむかってしゃべっていると,家族から「うるさい。だったら行動しろよ。NHKに電話すればいいじゃん」「えっ,じゃあ,お父さんがそういう行動をしてもいいの」「・・・ほんとうに面倒な人だわ」

それはともかく,過去に大騒ぎになったSARSの致死率は10%弱。MARSの致死率は30%。それからすると今回の新型コロナウイルスによる致死率は9/400として3%弱というところでしょうか。インフルエンザの致死率が0.1%と言われているので,インフルエンザよりは死ぬ可能性が高いようです。

医学に詳しい知り合いに訊いてみました。「新型インフルエンザの備蓄薬があるわけでしょ。タミフルとかリレンザとか。新型コロナウイルスもあれで大丈夫なんじゃないの?」 「違うんですよ。インフルエンザとコロナウイルスは違うウイルスなので全然効果がないんです。今のところ新型コロナウイルスに効く薬はないです。対症療法だけですね」

馬鹿につける薬はない,新型コロナウイルスに効く薬もない,こうして平和な一日が終わります。

死にたれば人来て大根(だいこ)煮(た)きはじむ(下村 槐太)

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