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2020年1月 8日 (水)

学校の先生に言いたい 授業と宿題が多ければ難関校に合格しますか?

今年の正月休み,高校3年生の娘は冬休み中も毎日登校。特別対策(?)として授業があったそうです。それどころか宿題も。インド人もびっくりの教師達の情熱ですね。

でも,娘の話を聞いてみるとちょっと違います。例えば英語対策のヒアリング。全員が一律でその授業を受けるとのこと。娘が言うにはヒアリングがいつも満点をとるような生徒でもこの授業を「うけなければならない」のだとか。えっ? じゃあいったい何のためにやってるの?

センター試験まであと1ヶ月もないこの時期。受験生は自分の不得意科目に力を入れて,得点を伸ばす努力をする時期です。例えば英数国の普段の模試の点数が150,100,50だった場合,当然国語の勉強をするでしょう。最も伸びしろが大きいのだから。にもかかわらず英語の授業を強制的に受けさせる(しかも,課外で)なんて,その生徒の勉強時間を奪っていることになります。

鹿児島県内の進学校は,昔から朝課外をすることで全国的に有名です。というか,こんなことをやっている都道府県はほとんどないのが実状です。これで進学率が高ければ文句はでないかもしれませんが,実際は旧帝国大学などの偏差値の高い大学への進学率はどんどん低下しているのが鹿児島県の姿です。

私の母校は,私が現役高校生のときまでは東大,京大,あるいは医学部への進学者がかならずいました。それが今やトップレベルでも九大に1人いるかどうか,ほとんどは鹿児島国際大学などの鹿児島大学よりレベルが下と思われるような私立大学に進学していると聞き,腰が砕けそうになりました。それほど上位層の学力は低下しているのです。

確かに強制的に勉強させれば落ちこぼれを防ぐことができます。そうすると全体の進学率は維持できるでしょう。しかし,この締め付けを強めれば強めるほど,自律的で能力の高い学生は時間を奪われ,難関校への進学が不利になっていきます。

娘の話を聞いて驚いたのは,この時期に宿題もあるとのこと。この高校の教師は馬鹿か?

個別に勉強を教えろとは言いません。ですが,生徒の勉強時間を奪っているという認識が欠けている教師の態度に驚きます。なんと独善的な!

希望者だけに授業をしたり,宿題を出すならまだ理解できます。しかし,朝課外と同様,「自主性」という名の下に事実上は強制です。全員がやることに意義があるってこと。なんと画一的な!

働き方改革が叫ばれる今,学校の先生方は時間がプライベートな時間がない,いわゆるブラック企業の従業員と同じでしょ。年末年始休暇も学校で過ごすんだから。なんと時代錯誤!

朝課外をすることで生徒の学力が上昇したという客観的な資料はどこにあるのでしょうか? 私は一度も見たことはありません。宿題の量と学力との相関関係を示した資料があるのでしょうか? 小中学校はともかく,高校生のレベルでこのような資料を見たことはありません。もしあったとしても,最低層のレベルを上げる話であって,難関校への進学者が増加したとする資料は皆無です。

このシナプスブログは学校関係のブログが多数掲載されています。私のブログをみかけることもあるでしょう。このブログを読んで,自分たちがやっていることを科学的に検証してはいかがでしょうか? ぜひ,このブログにその結果をコメントとして掲載してください。

いっておきますが議論をはき違えないでくださいね。底辺レベルではなく,上位レベルの学力アップを私は問題にしているのです。

親は子を育ててきたと言うけれど勝手に赤い畑のトマト(俵万智)

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