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2019年7月 3日 (水)

あなたたちはだまされている 自己努力より政治力(他力本願)

朝日新聞が7月1日から3日連続で「安倍支持の空気 2019参院選」という特集記事を掲載していました。

第1回を要約すると、安倍内閣の支持率は18~39歳で際立って高いのが特徴。社会保障などで将来に回されたツケを負担する若い人々が、いまの政治を支持する理由を知りたいとインタビューを実行。インタビューに応じた人は「頼りになるのは政治ではなく、スキルとお金。自分のことは自分で守るのが当たり前」「じぶんでなんとかするしかない。だから変化を望まない(から自民を支持)」とコメント。記者の感想は「彼らが生きている世界と政治がつながっていないような感覚」

第2回。非正規雇用が10年で350万人増え、働き手に占める割合は38%と過去最高。背景にはバブル崩壊後の雇用情勢の悪化や自民党が進めた規制緩和などがある。格差の拡大や貧困を政治の問題と感じないのかとインタビュー。応じた人は政治に期待せず、自分で解決する問題と認識しているのがほとんど。そして、格差の拡大を容認している貧困層は自民党を支持しているとの分析も。

第3回。かつての野党の支持者が今や自民党支持に変節。右や左の政策よりも党首のリーダーシップが投票行動を決めているとの分析。そして、第1回から第3回まで、いずれも野党がふがいないからという声を掲載。

順番に突っ込みを入れていきます。まず第1回。社会保障でツケを支払う若者の不満を野党がどうして吸収できるのか? 立憲民主党や共産党が政権をとれば、社会保障費が増えるに決まっている。そうなれば若者の負担は一層増えるのに、野党を支持するわけない! 政府があてにならないなら自分でなんとかするしかない、とは非常にまっとうな考え方です。

次に第2回。自分の生活は自分で解決する。それを政治で解決しようとするから世の中がおかしくなってきていると気づいているんですよ。50年前なら格差の拡大(貧困層の増加)がアカハタの林立を招いていたでしょう。でも共産主義では豊かになれないことが歴史的に実証された今、共産主義の残滓が漂う野党を忌避するのは当然でしょう。

そして第3回。野党の真の支持者など昔から存在していなかったことを如実に示しています。候補者への投票行動は昔から政策本位ではなく、世間のしがらみであったと。今ではそのしがらみがなくなり、自由な意思で投票できるようになった。すばらしいじゃないですか!

朝日新聞の記者のみなさん、今回の取材を通じて、安倍内閣を倒すことができない理由がわかりましたか? 私から見ると「自律した行動をとる人々よ、おまえたちは自民党に騙されているぞ」との印象を与える目的で掲載されたとしか思えない、不思議な特集記事でした。

つねに敗者の立場に立ちし言説をいやしきものとこの頃思う(小高賢)

 

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