ふとんの打ち直しと一緒に丸洗いもするんですか? よほどのことですよ
昨日は敷き布団(ふとん)の打ち直しをお願いに行きました。
10年ほど前に打ち直したときはふかふかの布団でしたが、いまでは煎餅(せんべい)のように薄くなってしまいました。長女の大学進学で引っ越しで布団類を買ったときに、次は自分たちの分も考えないといけないね、と話していました。
敷き布団を4枚、掛け布団を4枚を車で運び、敷き布団の4枚を丸洗い、打ち直しをお願いし、掛け布団は廃棄をお願いしました。
打ち直しのときには掛け布団の綿を使うようお願いしたところ、それでも綿は余るので、残りで座布団(ざぶとん)でもつくりましょうか、とお店の方から提案がありました。しかし、私の家はすべて床張り。椅子かソファーに腰掛けるだけで、床に直(じか)に座ることはほとんどありません。今でも座布団を4枚もっていますが、いつもソファーの上に置いているだけでまったく使っていないのが実際のところ。というわけでお断りしました。
妻が打ち直しだけではなく、丸洗いをお願いしたところ、この依頼にお店の人もびっくり。打ち直しのときにほこりもとれるし、日頃布団がかび臭いなどよほどのことがないかぎり、丸洗いをお願いする人はほとんどいないとのこと。それでも妻はこの機会だからとお願いしました。
帰りの車中、このことについて妻と話しました。「私たちがつかっている布団は新しく買った布団だから20年ぐらいだけど、子ども達がつかっている布団は私たちが独身の頃に使っていた布団なのよ」「えっ、そうだったかな。となると私の人生ぐらい長く使っているということか」「そう、50年近くも使っていると、もう丸洗いしたくなる気持ちもわかるでしょう」
大量生産、大量消費の時代になって久しくなりました。修理するよりも買った方が安い。布団を打ち直すと3分の1は新しい綿が入りますが、それでも50年近く使い続けているのだから極めて珍しい事例でしょうね。
我が家の家電製品のうち、結婚当時から使っているのは電子レンジ、ドライヤーぐらい。それ以外の製品は新品に買い換えていきました。とくに家を建てたときにずいぶん廃棄してしまいました。家具もまたしかり。
私が学生時代から使っているものといえば、この布団とマフラーやジッポーのライターなどの小物。妻も布団と裁縫道具ぐらい。シンプル・イズ・ベスト、とはよく言ったものですね。
お降り(おさがり)といへる言葉も美しく (高野素十)
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