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2019年3月15日 (金)

アサーティブコミュニケーションに至るまでの遠い道のり

メンタルヘルスの管理職研修がありました。内容はコミュニケーションの上手な取り方。メンタルを病むのは自分の気持ちを相手にうまく伝えることができないから。そこで上手に自己主張する「アサーティブ・コミュニケーション」について、演習を交えての研修でした。

私も無口な性格でコミュニケーションが上手とは到底言えません。この研修はとても勉強になりました。でもコミュニケーションが上手にできないのは私のような昔気質の男性ばかりではありません。最近は我が社でも、メンタルを病む女性や若い社員が増えてきました。

今から30年前、「笑うセールスマン」というマンガがありました。1話読み切り型です。その一つにこんな話がありました。甘やかされ育てられた一人息子が、会社に初出勤の日、ささいなトラブルで始業時間に間に合わない。いきなり遅刻で叱られたらどうしようと思い悩み、出社せずに公園で母親の愛情弁当を食べて夕方帰宅。以来、老いた両親に自宅で養われ続ける中年男性を描いた回がありました。

当時はブラックユーモアで、非日常の世界だと受け止めていたのですが、30年後、まさかこれが現実に「ひきこもり」という社会現象になるとは夢にも思いませんでした。

ちょうど研修の日の朝のこと。30代女性の部下が始業時刻になっても見当たりません。直属の上司に尋ねてもまだ来ていないとのこと。5分以上遅れてようやく彼女が着席しました。昨日、社員全員に遅刻をしないよう注意したばかりだったので、彼女を個室に呼んで事情をききました。

彼女が言うには、早めに出社していたが社内のトイレにいて着席が遅れたとのこと。私はそのことを理解を示した上で、始業時には着席するよう穏やかに諭(さと)しました。彼女も静かに聞いていました。

しかし、事務室に戻ると彼女の態度が一変。「私は遅刻していない」と大声で独り言を呟き始め、「なんで私だけが注意されるのか」と言い出しました。私に聞こえるように。

この日の研修では、よくないコミュニケーションの事例として、遠回しにものごとを言ったり、態度や行動(ためいき、物にあたる)で自己主張するタイプが紹介されました。まさに今朝の彼女にぴったり当てはまると納得。そして私の注意の仕方にも問題があったかもと反省。

この難敵(失礼!)相手に自分のコミュニケーションスキルをアップしないとね。

そそり立つなめらかな木のその下で泣くなよな傷ついたからって(俵万智)

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