予言本を結果を見てから読む。
お昼のNHKニュースを見てびっくり。ここは日本です。なぜアメリカの中間選挙の速報を時間を延長して放送するんでしょうか? 謎です。現時点では上院は共和党が過半数を制し、下院は民主党が過半数を奪い返したと、ねじれ現象に対する報道量が圧倒的です。
しかし、大統領の出身政党と下院の多数政党が異なるのは、今回のトランプの時に突出しておきた現象ではありません。アメリカでは伝統的に、大統領とは違う政党を下院では支持し、バランスをとることが一般的だと私は受け止めていました。しかし、そういう過去のアメリカ政治の傾向から今回の選挙結果を報じる解説は今のところ全くありません。おもしろいですね。
かつてアメリカ大統領選挙のとき、どんなにトランプ旋風が吹き荒れてもクリントンが勝利すると予測した日本のマスコミ。そのときの恨みが深いのか、トランプ嫌いなのか、ねじれてよかった感があふれています。そしてトランプだからねじれたんだといわんばかり。いいなあ、正直で。
今日、たまたま昨年始め書かれた論文「僭主(せんしゅ)トランプ誕生について」(岩井克人)を読みました。トランプ政権の問題点を細かく指摘し、「1年半後の中間選挙に民主党が大勝する可能性があり、そうなると2年後には大統領の弾劾が始まるだろう」と予言。「トランプの精神構造はプレッシャーに弱く、任期中に大統領を投げ出すかも」とまで書いていました。これだけ世界中のマスコミから攻撃・非難されているのに「フェイクニュース」と切り返して強気の姿勢を崩さず、今回の選挙結果も勝利宣言なのにね。
未来予測と言えば数年前、「TPP亡国論」(中野剛志)という本がありました。私は表紙にある「日本はアメリカの罠にはまるのか?」を見て読む気を失い、以後一度も中身を見たことはありません。もともと私は自由貿易主義者です。だからTPP参加は内容が不十分であったとしても支持します。自由貿易が一国だけに利益をもたらすなんてどういう論理構成なんでしょうね。私は、絵本、エロ本から哲学書まで、ジャンルや思想に関係なく読みますがこのような扇動本は嫌いです。その後アメリカがTPPから脱退したのは周知の事実。
未来予想。どうしても自分の(あるいは読者の)願望や期待にかなう未来を予想しちゃいます。時にはそれが現実にあるものであっても、見たままに理解することができない。私も気をつけなきゃね。
いつ見ても三つ並べて売られおる風呂屋の壁の「耳かきセット」(俵万智)
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