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2022年10月23日 (日)

京都の高級料亭 中村楼で夕食を

大阪でイベントがあるため、週末に出張しました。

私の大学生の娘が関西に住んでいるのですが、コロナ騒ぎで県外との往来が難しかったため、一度も娘のアパートを訪ねたことがありません。この機会だから、と娘と会うことにしました。

娘にどこで会うか尋ねたところ、返ってきた答えが「中村楼」。京都祇園の八坂神社境内にある老舗旅館でした。娘はここでアルバイトをしていたのです。

「ここは高いよ」と娘がいうので値段を確認すると「コースは13,000円から」。確かに私はこんな値段で食事をしたことはありません。これだけあれば家族4人分でもお釣りがきます。金持ちでない私は一番安いコースで予約してもらいました。

八坂神社で娘と合流。徒歩1分のところに中村楼はあります。日が暮れて玄関の明かりがぼーっと見えている感じ。中には着物を着た女将と仲居さんが2人、床に手をついて「おいでやす」。うわあ、高級旅館ですね。

私と娘は坪庭がガラス越しに見えるカウンター席に案内されました。娘と並んで座り、日本酒を飲みながら会席料理を楽しみます。普段食べることのない国内産の松茸の茶碗蒸し、落ち鮎の塩焼き、などなど。

料理が運ばれると、仲居さんがひとつひとつ食材を丁寧に紹介します。上品な味付けと彩り豊かな食材。魚料理を口に運んでもくさみがまったくなく、ぎんなんなどもエグみがまったくありません。高級料理だとこうも違うのかと唸(うな)らされました。

夜の7時から食べ始めて、午後8時半には食べ終わりました。もう満腹です。お会計をお願いすると値段は3万3千円。明細を見るとサービス料が3900円。それに消費税が加算されていました。高級料亭だとサービス料がつくんですね。解説が丁寧なはずです。

帰るときも、女将と仲居さんが玄関まで見送ってくれました。ここまでサービスが徹底するとお客さんも満足するはず。娘がこういうところで働いていたのかと思うと、子どもって見知らぬ間に成長しているんだなあと感慨深くなりました。

私からすればこの日の夜はできる限り精一杯の贅沢。ここで食事をできる日がもう一度あるかわかりませんが、いい思い出になりました。

わたくしの料理を食べなくなってから子に魔法はかかりにくくなり(風花雫)