80年代の歌謡曲がイマドキのJ-POPよりもずっと心地よい
私は1971年(昭和46年)生まれです。そういうこともあって,多感な10代を過ごした1980年度はいろんなことが私の記憶に刻まれています。
特に私はラジオが大好きで,小学校4年生から中学校を卒業するまでの6年間は家では専(もっぱ)らラジオを聞いていました。最初は当時好きだったプロ野球(ナイター)の実況中継を聞くことが目的だったのですが,やがて音質のいいFMの魅力にはまりました。そしてFMの民放もちょうど中学生の頃に始まったことも幸いだったかも。日曜はFM中九州のプログラムをずっと聞いていました。
ところが最近のラジオはFMでもトークが中心で本当につまらない。トークが面白ければまだ聞きたいと思いますが,最近の名前を知らない若手芸人や若手アーチストのトークが楽屋話ばかりで聞く気になれない。特にミューFMはひどいですね。
そういうわけで,今年FIRE-TVを購入したこともあり,休日はアマゾンミュージックを聞いています。くだらないトークはないし,純粋に音楽を楽しめます。プログラムが用意されていて全く知らない分野も聞くことができるし,自分の好きな分野もリクエスト(検索)できるのがいい。
この3連休は80年代の日本の歌謡曲50を聞いていました。「ふたりの夏物語」(杉山清貴とオメガとライブ),「恋人よ」(五輪真弓),「リターン・トゥ・マイセルフ」(浜田麻里)など,思い出のヒット曲に聞き入ってしまいました。
特によかったのが薬師丸ひろ子の「あなたを・もっと・知りたくて」。女優とは思えない伸びのある声が本当に素敵です。心が洗われるようです。当時のNHK-FMで放送されていたサウンドストリート,水曜日のパーソナリティである甲斐よしひろが彼女を絶賛していたことを思い出します。
そういうわけで今,アマゾンミュージックで薬師丸ひろ子を検索し,彼女のベストアルバム「歌物語」を聞きながらこのブログを書いています。
数年前,20代の男性の部下3人を連れてカラオケに行ったことがありました。みんな内気でなかなか歌わないので年代別のメドレーでマイクを回して歌ったことがあります。80年代から90年代にかけてはみんなノリノリで歌います。
ところが,2000年代になってくると怪しくなってきます。誰も歌えない無言の時間がだんだん増えてくるのです。部下が中高生だった頃の流行歌であるはずなのに。どうして歌えないのか訊ねても「だってしらないんですよ」の答え。彼らの青春時代を知ることはできませんが,ひょっとしたら2000年代以降のヒット曲ってコアなファンしか受け入れられない曲に特化しているのかも。なんだか部下たちが気の毒になりました。
どうしてって? 私のころは例えばアニメとかは全国何処でも同じ物を見ていました。だから地方出身者が集まった大学でも子どもの頃の話になると盛り上がりました。これも共通の話題があるからこそ。ところが部下たちの世代になると,興味が細分化されて誰もが知っているという共通の話題がない。
私の娘たちの世代になると2010年代のヒット曲が思い出の曲になるはず。娘たちがどんな曲を話題にするのかちょっと気になります。ちなみに娘たちはテーラー・スイフトなど洋曲ばかり聴いていました。これはこれでオリジナリティーが高いようです。
この曲と決めて海岸沿いの道とばす君なり「ホテルカリフォルニア」 (俵万智)
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